ライターの彩雲と申します。早いもので、2024年も半分が終わってしまいましたね。

私は日々気になった言葉をメモしておく習慣があるのですが、今回の記事では2024年の上半期に面白いと思った言葉10選をご紹介したいと思います!

 

その1

首都圏を中心に展開しているディスカウントストアです。これはストレートに面白い。なんといっても「-」が良い仕事をしています。「Big」と「A」だけではゴリ押しの面白さになってしまう(それでも十分面白いのですが)ところを、「-」が間に入って手綱を握ることで両者の持ち味を活かしつつより高度な面白さになっているというか。「Big・A」では野暮ったいばかりでこうはいきません。ここに「-」を持ってきた命名者の才覚には脱帽します。

 

その2

新潮社が運営しているWebマンガサイトですが、折に触れてその存在を思い出すたび新鮮に「何?」と思います。名前はもちろんのこと、「新潮社が運営しているWebマンガサイト」というポジションもかなり「何?」という感じで、むしろ面白さの肝はこちらなのではないでしょうか。シンプルな言葉の響きの面白さと、大喜利ワード的な「位置付けの面白さ」の両方を兼ね備えた稀有な例だと思います。

 

その3

男性機能を高めるサプリによく入っている成分です。トンカットアリが何から採れる何なのか知らないのですが、「男性機能を高めそう感」が名前だけで十二分に伝わってくるのがすごい。なんというか、「人前で言いづらい話題」の概念を一語に集約したら「トンカットアリ」という響きになるような気がします。ちなみに、私がイメージするトンカットアリは「真っ黒なアロエ」です。とにかく黒くて細長くて尖ってそうじゃないですか?

 

その4

これは面白いというよりもかっこいい言葉かもしれません。何も知らずに「身欠きニシン」という字面だけを見たら、魚の干物のことだとは想像できないのではないでしょうか。「身欠き」のインパクトもさることながら、「ニシン」の魚っぽい生臭さのかけらもない洗練された響きも素敵です。「ニシン」のポテンシャルには前々から注目していたんですよね。それこそ、私のライター名の候補の一つに「千歳鰊(ちとせにしん)」というのがあったくらいです。今思うと「彩雲」より「千歳鰊」の方がよかったかもしれないです。

 

その5

なんといっても「各種SNSへのリンクをまとめるサービス」という概念が面白いです。こう言っては申し訳ないですけど、本質が空っぽというか、SNSの発達により本来存在し得なかった亜空間が生まれているようで趣きがあります。同様のサービスに「リンクツリー」がありますが、私がより惹かれるのはリットリンクの方です。知り合いがリンクツリーを使っていても何も思わないけれど、リットリンクを使っていたら「おっ」と身を乗り出してしまう、そういう求心力がリットリンクにはあります。

 

その6

一見、何が面白いんだと思われるかもしれません。ですが、「水彩画」と繰り返し声に出して(もしくは頭の中で何度も思い浮かべて)みてください。早ければ3〜4回目から、遅くとも15回目くらいにはその語感がクセになってくるのではないでしょうか。ならないというのなら、私からこれ以上言うことは何もありません。それぞれ別の道を歩んでいきましょう。

 

その7

クオール薬局はいつも少し遠い場所にある気がします。大きな道路の反対側にあったり、電車やバスの窓から一瞬だけ見えたり……あの青い看板を間近で見たことは一度もないように思います。その絶妙な距離感が、私にとってのクオール薬局の魅力です。なんとなく気が合いそうと思いながらもついに卒業まで一言も話さなかった同級生のような、子供の頃に欲しかったけれど買ってもらえなかったオモチャのような。あと、クオール薬局のロゴの字ってヨーロピアンシュガーコーンに似てるなとずっと思っていたのですが、画像検索してみたら別に似てなかったです。

 

その8

「毒婦」にウケていたら人格を疑われそうですが、私が評価しているのはあくまでいち単語としての「毒婦」のインパクトです。「毒婦」って、表現としてあまりに強すぎませんか? 漢字2字の熟語の中でも最強レベルだと思います。だいたい「悪女」という言葉もあるのに、それに飽き足らず「毒婦」なる表現が生まれたというのが、言葉の限りない発展性を示しているようでワクワクします(実際どっちが先に生まれた言葉なのか知りませんが)。ポケモンだったら絶対悪女の進化系が毒婦ですからね。私も既存の言葉をただ受け入れるだけではなく、それを進化させより強くしようとする姿勢を見習いたいものです。

 

その9

文句なしに面白いです。字面も響きも意味も最高に面白い。いや、意味は面白いというか普通に良い言葉なのですが、それすらも面白く感じてしまいます(一応言っておきますが、この「面白い」は皮肉めいた意味ではありません)。我ながら、「十人十色」にここまでウケられるなら怖いものなど何もないと思えますね。今度つけ麺でも食べに行きませんか?

 

その10

YouTubeでオフィシャルにアニメを配信しているチャンネルですが、この名前で無断転載ではないというのが良いです(「アニメ製作委員会、編集部、関係各所に正式許諾を得て講談社が運営しているアニメ&コミック専門チャンネル」とのこと)。違法アップロードをしてそうなチャンネル名と言いたいわけではないですが、「フル☆アニメTV」がちゃんとオフィシャルだというのなら、世界をもっと信じてもいいのかなと思えます。あとやっぱり「☆」が面白いのは否めません。「☆」が入るだけで、どんな言葉もそれなりに面白くなってしまうのでズルいです。ただ欲を言えば、「フル★アニメTV」だったらもっと面白かったと思います。

 


 

以上が、私が2024年上半期に面白いと思った言葉10選でした。みなさんが2024年上半期に面白いと思った言葉もぜひ教えてください!