動画共有サービス『You Tube』

2007年6月19日に日本語版のホームページを開設してから今年で16年目を迎え、今では日常生活に欠かせないサービスの1つになりました。

今回は様々な動画が無料で視聴できる『You Tube』の中から、オモコロライターの皆さんとBHB社員が好きな【ミュージックビデオ】を紹介します!!

 

ショルダー肩美が好きなMV

私立恵比寿中学『感情電車』

このMVでは、箱根旅行の様子をメンバー同士がお互いのスマホで撮り合った動画で構成されていて、見ているとまるでその中の一員になって記憶を思い返しているかのような感覚になります。出発から時系列順に進んでいく映像の中では何か特別なことが起きるわけでもなく、そういう気負いもなくただ旅行を楽しむ彼女たちの姿が映し出されているのですが、自分はこのMVを見るとき高い打率で泣いてます。

私服の系統もそれぞれで本来なら関わり合わなかったかもしれない彼女たちがグループというものの中で出会い、育み、また別れがあったとしてもその時の感情や記憶はそこに残り続けるということが、一つの車両に乗り合わせた人々が、乗車や下車を繰り返しながらも旅の思い出は心に残り、電車は走り続ける。そんな情景と重なって、悲喜を含んだ人生を丸ごと肯定してくれているようで、涙を流しています。

 

布袋寅泰『ロシアンルーレット』

曲もキャッチーで映像のテンポも良く軽快なのですが、設定とかが全然わからないというか歌詞から連想して考えてみてもどれもしっくりこなくて、何かしら意味があることだけが分かるので、理解しようとすると虚を突かれ続けるミュージックビデオです。

まず「どこなんだ」を念頭に置いて見ていくと、中盤でどこだったのかが明かされるのですが、知らない場所とはいえ「そこだったんだ」と思って笑って、そこからはもう怒涛の展開で、電子世界から現れた宙を舞うデカいダイスに乗ったもう一人の布袋と布袋が「最後に笑うのは誰だ」「誰だ」「誰だ」とかけ合うとデカいダイスに乗った方の布袋はすぐに戻っていき、その後かなり意外なラストで終わるのですがずっと何も分からないのが面白くて何回でも見れるし、このMVとかを見て年越した時もあります。

 

柳田が好きなMV

電気グルーヴ『モノノケダンス』

電気グルーヴしか聴いていなかった時期もあるくらい、昔から電気グルーヴが好きで迷った結果、このMVにしました。
漫画家・天久聖一さんが手描きでかいた全編アナログなアニメーションが特徴で、開始してすぐ男がカーナビから手を離す動き、車のクラッシュなど、動き方が細かくてすごいです。

時計じかけのオレンジ、DEVO、Santa Fe、春画など細かいオマージュが散りばめられて何回見ても飽きません。
そしてなにより最後のオチが最高です…

電気グルーヴは「Cafe de 鬼(顔と科学)」「人間大統領」、最近だと「HOMEBASE」などのMVも面白いのでぜひ!!

 

増田が好きなMV

七尾旅人 『検索少年』

シンガーソングライター・七尾旅人さんの超名作アルバム「billion voices」から先行配信された曲です。その配信に先駆けて、オフィシャルMVの座を賭けて映像を募集するコンテストが開催され、それに大学の同級生が応募していたMVであります。ちょうどYoutubeやTwitter、iphoneが登場した頃でした。

このMVを作った監督の松本くんとアニメーションの平野くん、出演している花原くんはジャズ研究会の同期で一時期同じバイトをしたりめちゃくちゃ近所に住んでいたりして、同年代の人たちがこんなことできるんだやべーなと特に何もしていなかった自分は衝撃やら羨ましいやらですごい気持ちになっておりました。

内容は大学生のおふざけと言ってしまえばそれまでなのですが、テンポの良い編集とハイクオリティなアニメーションで説得力のある映像作品に仕上げるセンスは当時からビカビカに光ってますね。松本くんも平野くんも今めちゃくちゃ活躍しています。主演の花ちゃんが超痩せてる。彼は今もかなり近所に住んでいて、昔から優しくて柔らかいタッチで絵や漫画を描いています。登場2秒でタバコ吸いながらシコってますが。

「検索少年」で検索すると他の応募作品も見られて面白いです。これはすごいぞ!というものから、正直不格好だなと思うような作品でもひとつひとつ見ていると、特に何もしてなかった昔の自分を思い出して恥ずかしくなったり胸がアツくなったりします。

 

マンスーンが好きなMV

耳中華『残してくれた』

残してくれてありがとう。

 

ヤスミノが好きなMV

Missy Elliott & Da Brat『Sock It 2 Me』

馬鹿馬鹿しい! でもそこに作為というか、「あえてチープやってます」のようなものを(僕は)あまり感じません。そこが気に入ってる部分です。参照元を軽んじるような半笑いがなく、いたって真剣なように見えるのが好ましいです。

この曲のプロデューサーであるティンバランドはしばしば「未来的なサウンド」だと形容されていました。それはいまでも通用する言葉だと感じます。ただそれに個人の感想をつけくわえるなら、ティンバランドの曲を聞くと「未来っぽい未来」という印象を受けます。生々しい現実の延長ではなく、ぴかぴかで子供じみた流線型の未来。それはこのMVそのものなんじゃないかなと思います。

監督のハイプ・ウィリアムスが手がける他作品も、派手でぎらぎら大真面目な感じが最高なので是非!

 

彩雲が好きなMV

ストレイテナー『吉祥寺』

バンドが解散し、メンバーがそれぞれ別の仕事に就いている世界が描かれるという、なんともファン心理を揺さぶられるような内容のMVです。でも映像や楽曲に悲壮感はなく、全てが過ぎ去った後の穏やかさのようなものが全編を通して漂っており、それが心地良くもかえって切なくもあります。

いつかこれのオモコロ版(オモコロで記事を書かなくなったライターたちの今を追う記事)をやりたいものです。

 

松岡が好きなMV

Special Favorite Music『Royal Memories』

NHKで放送している『みんなのうた』の完全大人向け版で流れてきそうなMVで、人生の思い出や記憶について儚くも美しく表現しているのがとても印象に残る作品です。楽曲と作詞の世界観が上手に動画の中に溶け込んで、アニメーションをみているだけでも、窓を開けた時のような風が通る開放的な気分になれます。

MVをみたあと、今まで過ごしてきた時間がなんとなくゆるせるような気持ちになるので、日常でうまくいかなかった日や、寝る間際の少し落ち着きたい時に視聴するのがオススメです。

 

たかやが好きなMV

銀杏BOYZ『ボーイズ・オン・ザ・ラン』

好き。マジで好き。クソ好き。たぶん今後、他のMVを見ても、自分の中でこの『ボーイズ・オン・ザ・ラン』を超えることは無いと思う。それぐらいに、大好きなミュージックビデオ。 

MVの構成はシンプル。銀杏BOYZの楽曲とともに、街頭でインタビューを受けた男性(「自分の夢」が書かれたフリップを持ちながら)が次々に映っていくという内容。
出てくる男性は、いわゆる“非モテ”、“陰キャ”、“オモコロライター顔”な方々ばかり。だからこそ、こんなにも熱くなれる。
もし、出てくるのが学校や会社でのカースト上位に君臨するイケイケ野郎だったならば、俺は絶対にここまで熱くなれん。YoutubeやTikTokでブイブイ言わせてるようなオシャレ陽キャなんかには用がねぇ。
俺は、このMVに出てくる人達の、人柄・言動・所作に心を揺さぶられる。  

「なんだこれ……なんだこれなんだこれ!!! でも、でも、でもうぁぁああああああああああああ」

ってなる。なってしまう。
そして視聴後、なにかに手を合わせずにはいられない。
走り出したく…!なってしまう…!!
このMV、何百年後も残り続けてほしい。
あと、こんなこと言うのはアレなんだけど…。YouTubeで見たあと、もう一度、今度はニコ動のコメ有りで視聴するのも良いです…。
ちなみに、この楽曲のタイトルの大元となってる、漫画『ボーイズ・オン・ザ・ラン』は、僕の人生で一番好きな漫画なのでそちらもオススメです。

 

長島が好きなMV

Nas『It Ain’t Hard to Tell』

「好きな作品」というのが難しかったので、「一番再生した」であろうMVを選びました。

 

山口が好きなMV

Hi-STANDARD『Brand New Sunset』

1999年にリリースされた「MAKING THE ROAD」というアルバム収録曲なのですが、当時はこのMVを収録したビデオやDVDがリリースされていなかったので(1つ前の「ANGRY FIST」というアルバムのMVを収録したビデオは出ていた)、これをはじめて見たのはYouTubeにアップされた2012年頃になります。

何か凝った仕掛けのあるMVではなく、ただただライブ映像とオフショットの映像を組み合わせているだけなんですが、当時の熱量が感じられる、心にグッとくる映像になっています。

ちょうどこの頃にPIZZA OF DEATH RECORDSが独立したり、バンドとしても絶頂期を迎えていたり、翌年には長期の活動休止に入ったり、11年の時を経てのバンド復活、そして今年2月にドラマー・恒岡章さんの死…という背景に思いを馳せると、よりこのMVに収められている映像が輝いて見えます。

 

梨が好きなMV

すりぃ (Thank you and goodbye.)『別れ花 』

もしあなたがスマホでこの記事を読んでいるのであれば、ぜひそのままリンクをクリックしてMVをご覧になってみてください。
放課後のフードコートでカメラロールをたどっていくような、とても素晴らしい映像を楽しめます。

また、分かる人であれば、視聴する前から「この質感で『この』タイトルなの?」と思う方もいることでしょう。
その場合、リンク先の制作者コメントあたりから本楽曲の制作経緯を読んでみてください。

 

まとめ

好きなミュージックビデオは人それぞれ。

今回紹介した作品以外にも、オススメのMVはYou Tube上にたくさんあるはず。

読者の皆さんも「このMVが好き!」「このMVは視聴した方がいい!!」という動画があれば教えてください!