この「オモコロブロス!」というメディアで、ずっと卵を使った甘いお菓子を食べている。昨今は卵の価格高騰が激しいというのに、バカスカと躊躇なく卵を使うスイーツが食べたくて仕方ないのだ。甘くて美味しいから。
▲過去に書かせて頂いたもの
今回のはやばいぜ!
こちらの出席簿みたいな箱が今回紹介する南蛮菓子の一つ『カスドース』です。南蛮菓子ってだけで美味しさの期待値が少し上がりませんか?
カスは「カステラ」で、ドースはポルトガル語で「甘い」。分かりやすい名称で非常に好ましい。
箱を開けると、信玄餅くらいのサイズの卵菓子が個包装で整列しています。黄金色が美しい。
封を開けたら既に蜜が溢れてました。べしゃべしゃだ。こりゃすごいぞ。
食べてないのにもう口が甘くなってきたので、綾鷹も淹れておきましょう。
こちらの正体は「カステラに卵黄を塗って、煮立てた糖蜜で揚げた菓子」です。そんなことしていいの?
金の延べ棒みたいで美しい見た目とは裏腹に、暴力的な調理法で作られた“甘さ”の具現化そのもの。油で揚げて美味しいお菓子は沢山ありますが、まさか糖蜜で揚げ物をするとはね……
中身はしっかりカステラ。卵黄の層とのコントラストが美しいですね。ナイフを入れた時は肉汁ならぬ蜜汁が出てきます。
よく考えるとカステラだけでも十分に美味しいのに、更に手を加えて贅沢極まりないお菓子ですね。
気になるその味は……
めっちゃ美味しい……
意外だったのが思ってたより甘さはキツくない。カステラの甘さが抑えられているので、糖蜜の甘さがジュワッと染み渡ります。丁度良いバランスで後から卵黄の風味もふんわり香ってくる。カステラのトロだ。
カステラ自体の甘さと食感はバームクーヘンが近いような気がします。これいっぱい食べれちゃうやつかも。
ただ食感について、最初はしっとりとして滑らかな味わいなのですが、ザラメ糖がまぶしてある為にジャリジャリ感が少し際立ちます。虫歯治療中の奥歯に確実に良くない影響を与えてそう。
カロリーは綾鷹で洗い流すことで0にします。
一口サイズでジュワっとした甘味が溢れ出す、ジューシーなカステラでとても美味しい。手間を加えている分、「高級菓子」というイメージが似合います。
もっといっぱい食べたいので自分でも作ってみます。恐らくカスドースに使われているカステラは食感とか甘さこだわったものだと思うのですが、とりあえず定番っぽいカステラでチャレンジ。
糖蜜を作ります。恐らく卵液の固まり具合にも影響がある為、温度や素材が大事だとは思うのですが、レシピも公開されていないので、とりあえず後のことを何も気にせずに砂糖を水に投入します。
Boost
後はカステラを食べやすいサイズに切り分けて、卵黄を表面に塗っていきましょう。カステラ自身もまさか更に卵を加えられるとは思ってもなかったと思う。
切り分けた端っこも美味しゅうございます。
カステラは固さもしっかりしているし、そのまま卵黄にブチ込んでも大丈夫です。燃え盛る太陽のよう。
かき混ぜてトロ~っとするまで砂糖を加えながら調整して、糖蜜をグツグツにします。この鍋の釜茹でで死ねるなら本望かもしれません。
良い感じになったら卵黄をまとったカステラを投入します。
最高の天ぷらだ。鍋の中の総カロリーがとんでもないことになってる。あまり揚げすぎると形が崩れそうなので、卵液が固まる程度で引き上げます。
粗熱を取ってしばらく冷やすと……
完成!
卵液はしっかり固まっており、カステラの鎧みたいになりました。外側のアーマーを削り切って中身を攻撃するタイプの中ボス。
実食。出来立てが美味しいような気がしたのですが、グツグツの糖蜜で火傷する気しかしないので、しっかりと冷やしてから頂きます
味はどうだろうか……
っおわ〜〜〜〜〜〜
蜜がすげえや。噛むと口内でダム決壊のように糖蜜が流れ込んでくる。糖の爆弾。
揚げすぎたのかな。只、揚げる時間が短いと卵液が固まらず、揚げすぎると形が崩れるのでバランスが難しいところです。
ただカステラの意思は残っており、後味に卵の風味がしっかり口内に広がります。形は悪いけど美味しい!
並べてみるとやっぱり本家は色も形も美しいですね。南蛮菓子は見た目の綺麗さも楽しめるポイントなので、贈り物とかにもおすすめです。
こちら、結構日にちも持つお菓子なので、毎日チビチビ食べるのも良いかもしれません!渋~いお茶や、苦~いコーヒーのお供に、カスドースはいかがでしょうか!
僕はこれからカステラみたいな色のスポンジで洗い物を頑張ります。さようなら。