こんにちは。鬼谷です。

 

ラジオを買いました。

 

マジで普通にラジオの紹介です

買ったのは東芝エルイートレーディングの「TY-JKR5」という商品。背面についたハンドルを回すことで電気を蓄えラジオを聴くことができる手回し充電式ラジオです。私はラジオを10個以上持っていますが、手回し式は初めてでした。意外とコンパクトでかわいい!

手回し充電式ラジオは「防災ラジオ」と呼ばれることもあり、停電・災害時など電気が使用できない状況では心強い存在。スマホの充電を温存しつつ情報収集できますし、ライトが搭載されているため懐中電灯代わりにもなります。

逆に言えば普段使いのポータブルラジオとしてはあまり使用されない印象ですが、ふとラジオを聴こうとした時に「あ、電池切れてるじゃん。交換しなきゃ」からの「予備の電池も無いじゃん」という展開はめちゃくちゃ萎えるので、本体があればいつでも聴けるというのは結構ありがたい機能です。乾電池も使えますしね。手回しラジオを日常に取り入れてもよいのではないかという提案、いかがですか。

 

さて、ここからマジでシンプルにラジオの機能の紹介をさせていただきますが、「そもそもラジオの聴き方とかよく分からないし……」という方に向けて後ほど簡単な説明もしますので、興味を持ちにくい方はそちらをぜひ!

ぜひーーーーーっ!!!

 

長期保管向きのコンデンサー式

「TY-JKR5」の最大の特徴は、内部の充電方法です。

従来の手回し充電式ラジオではニッケル水素電池というものが使われていましたが、これは電池残量がゼロのまま放置していると劣化してしまうという短所があったため長期保管に不向きでした。

一方、TY-JKR5は電気二重層コンデンサーで充電・放電を行います。これは充電がゼロの状態で保管していても劣化しにくく、再び充電すればすぐに使えるので、長期保管に強いんです。例えば防災バッグに入れておいて、数年経っていざ使用する場面を迎えたというときにも安心して使えます。(電気二重層コンデンサーは機能を10年保持すると言われているそうです)

ただこのTY-JKR5、Amazonなどの通販サイトでは2022年12月時点でまだ販売されていますが、生産自体はすでに終了していました(2016年発売だった)。現在は後継機のTY-JKR6が生産されており、こちらにも電気二重層コンデンサーが使われています。

細かい話をしてしまったけど、とにかくコンデンサー充電式のラジオは非常時への備えにピッタリってワケさ!

あと「自分はいま電気二重層コンデンサーを利用してラジオを聴いているんだなあ」と思うと、なんとなく理系のカッコいい人になった気分でウットリできるのでおすすめです。

 

回して聴いてみよう

実際に充電して聴いてみましょう。

 

後ろに格納されているハンドルを……

 

出して……

 


ぐるぐるぐるぐる

説明書によると、1分間の手回し(150~180回転)で約30分聴けるとのこと。イヤホンを使えばもう少し長く聴けます。

 

充電後、音量つまみを「切」から動かすと電源が入ります。本体上部のスイッチでAM・FMを選び、選局つまみで周波数を調整すれば……

 


/TBSラジオ 905〜♪ 954〜♪\

聴けました。

音質もいいです。FMなら聴きながら充電してもあまりノイズが入らなかったので、気が向いたときにくるくる回すスタイルで長時間聴けそう。ハンドスピナー代わりにもなっちゃうゾ。

スイッチを切り替えれば乾電池を使用するモードにできるため、余裕のある時には手回しで、すぐに聴きたい時は乾電池で、という運用もアリですね。単4電池2本で約40時間聴けるとのことなので、日常で使うラジオとしても文句無い効率なのでは……?

 

外でも聴きやすい防水防塵性能

TY-JKR5は、JISの「IP54」という等級で「あらゆる方向からの水の飛まつによっても有害な影響を及ぼさない」「電気機器の所定の動作及び安全性を阻害する量の塵埃の進入がない」という性能が認められています。水がはねても、埃っぽい環境でも大丈夫ということです。

「じゃあお風呂場でも使用できるのん……?」と思いましたが、説明書には「雨天時の屋外や浴室など、水がかかったり、湿気の多い場所」では使用しないよう書かれていました。

でも他メーカーが販売しているお風呂場用ラジオは同じ防水規格で製造されているんですよね。うーん……。

まあ、説明書に従おう!

 

スマホを充電できちゃう!?

本体横のUSB端子からケーブルをつなげば、なんと手回しで携帯電話・スマホを充電できるとのことです。

 

電池残量ゼロの iPhone 12 mini で試してみたところ、正直かなりガッツが必要でした。説明書には「毎分150〜180回のペースで5分間回せば2分間の通話ができる」とあるのですが、5分間回し続けるのはきつかったです。再起動する前に諦めました。

本当の非常時で「これ以外に頼る術はない」という状況ならチャレンジしてみる価値はあると思います。でも体力は削れます。

 

付属していたアダプタを見る限りガラケーの充電を重視した機能だったのかもしれません。「FOMA」という文字、久しぶりに見ました。

現在生産中の後継機TY-JKR6にはつないだスマホを乾電池で充電できる機能があるので、どちらかというとこちらの方が実用的な気がしますが、実態やいかに。

 

LEDライトで停電時にも安心

防災ラジオとして搭載されているLEDライトもしっかり明るいです。

AMを聴いている間に点灯させると大きくノイズが入りますが、FMなら同時に点灯しても問題ありませんでした。頼もしい!

 

コンデンサー充電式しか勝たん

以上、手回し充電式ラジオ「TY-JKR5」についてご紹介しました。

前述しましたがこちらはすでに生産終了しており、各通販サイトでの取り扱いもやがて終了していくと思うので、ご興味のある方はお早めに!

なお現在生産されている後継機「TY-JKR6」の特徴は「周波数が液晶画面に表示される」「お気に入りの放送局を登録してワンタッチで選局できる」「ライトの光り方が2種類ある」「乾電池でスマホを充電できる」「サイレンを鳴らせる」などがあり、ラジオの操作に慣れない方でも扱いやすくなっていると思います。

しかし東芝のサイトによると、TY-JKR6の電池持続時間は「1分間の手回し充電でラジオが約15分」と従来機よりも若干効率が落ちているようなので、純粋にラジオを聴きたい人はTY-JKR5の方が向いているのかもしれません。

いずれの機種にせよ電気二重層コンデンサーの採用によって長期保管に強いのはたしかなので、防災モクで手回し充電式ラジオを買おうと思っている方はぜひご検討してみてはいかがでしょうか!  私は普段使いしちゃうけどね!

 

ラジオってどう聴くのさ?

「ラジオに興味はあるけど、そもそもどうやって聴けばいいのか分からないよ」という皆様。ここまで読んでくださり本当にありがとうございます。簡単にご説明します。

まず、ラジオ放送は電波の送信方法によって「AM」「FM」と分かれています。
ざっくり言うと

AM広域の放送が得意だけど、建物などの障害物の影響を受けやすい電波」

FMは「放送できる範囲は狭いけど、建物内でも高音質で聴きやすい電波」
です。

それぞれに様々な放送局があり、各局に周波数(チャンネルみたいな数字と思ってください)が割り当てられています。聴くときはラジオに電源を入れ、AM/FMを選び、放送局の周波数にチューニングするだけ。シンプルです。

 

チューニングの方法は機種ごとに異なり、ダイヤルを回して調整する方法(アナログ式)と、ボタンを押して選局する方法(シンセ式)があります。

今回買ったTY-JKR5のようなアナログ式は手と目と耳を使った細かい調整に少し慣れが必要ですが、それも楽しみの一つと言えます。もっと楽かつ確実に選局したい人は、後継機TY-JKR6のようなシンセ式がおすすめです。

チューニングのほか、よりクリアに放送を聴く工夫もちょっぴり大切です。AMの場合はラジオ本体を左右に回して最も電波が入りやすい角度を探し、FMの場合はアンテナを伸ばします。電気製品の近くはノイズが入りやすいので避けましょう。(やってみれば簡単! めんどくささまで楽しんじゃおう!)

周波数については特定の番組を聴きたければ調べた方がいいですが、知らないままでも適当にチューニングしていれば何らかの放送は聴けるので、難しく考えなくてオッケーです。その時にチューニングできた興味のある番組を聴けばよし!

 

ちなみに私の実家は田舎でFMの電波が入らない環境だったので、AMだけ聴いて過ごしてきました。電波の送信方法や送信所の位置との関係でお住まいの環境によって受信しやすい放送局は異なるので、その特徴を知るのも楽しいと思います。

なお、AMの放送局は、同じ内容をFMの電波でも放送しています。ワイドFMというもので、簡単に言うと数年前から各AM局のチャンネルが増えました
立地的にAMの電波が受信できない場合や、AM局の放送を高音質で聴きたい場合にとても便利です。もし気になるAM局があったら、そこのFMの周波数も確認してみてください。

最後におすすめの放送局など紹介できたらいいのですが、地域や環境によって聴ける放送って本当に異なるんですよね。自身の生活スタイルに合わせて探り探り楽しむのが良いと思います! 何が楽しく感じるかは案外分からないから!(例えば私はアニメに疎いのですが、最近はあえて声優の方のラジオを聴くことにはまっています。アニメに関する話題やリスナーからのメールで盛り上がっているのを聴いて「全然わかんね〜」と思うのが飲み会みたいで楽しいし、何より声がいいから聴けちゃう)

 

radikoでよくね?

「長々と説明してるけど、日常でラジオを聴くならスマホアプリのradikoを使えばよくね?」という声が聞こえました。

 

その通り!!!

手軽にラジオを聴きたい場合、AM・FM放送がネット配信されるスマホアプリ「radiko」を使うのがいいと思います。ネットに接続できればどこでもクリアな音質でラジオを聴けて超便利です。私も出先などでよく使います。課金すれば居住エリア外の放送も全部聴けるしすごい。

でもすいません、究極にめんどくさい個人的な話なのですが、私はradikoを通して聴く音声からはどうにもリアルを感じにくいと思っていまして……。

radikoは配信を安定させるためのタイムラグ(バッファ)が15秒〜3分間生じるのでリアルタイムとはズレがありますし、それにスマホという万能端末では音楽やYouTubeなどあらゆる音を再生できる反面、そこから流れてくる音にラジオとしての個性を感じにくく、アーカイブを聴いている状態との区別がつかないのでいまいち没入できません。

対してラジオという機械は、今その瞬間に飛んでいる電波をキャッチして音を流すことしかできませんが、その専門性を伴って聴く放送でこそ得られる興奮や平穏があると感じるのです。
ちまちまと周波数を合わせて、何の番組が流れているのか分からない状態から徐々に内容を察し、思いがけず面白い話を聴けたときの高揚って、あるんです! そういう体験がたしかにあるんです! 最後にめんどくさいこと言ってすいませんでした!

こんなこと言いつつもradikoは当然めちゃくちゃ便利なので今後も使っていきますが、家で聴くならラジオを使ってみるのも良いですよ!
という提案でした!

 

みんなもラジオ、聴いてみようず!!

 

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