読者の皆様は何か楽器を演奏することができるだろうか。俺(ナ月)はちょっとできる。

 楽器を演奏できても生きていく上では全然役に立たないが、人生にっちもさっちもいかなくなった時に楽器を演奏することで「にっちもさっちもいかないけど楽器は演奏できるぜ」と自分を慰めることができるのだ。

 

 さて、楽器を演奏することは楽しいのであらゆる楽器に挑戦したくなってしまうのが楽器好きというもの。俺も数年前ある楽器を手に入れた。

 ドーン

 

 バーン

 

 ドジャーン

 

 バグパイプだ。

 多くの人が「全然知らん」「モンハンの笛にあった気がする」「イギリスのスカートはいたおじさんが吹いてるやつ」という認識だと思うので簡単に説明する。

 スコットランドとかあの辺の民族楽器で、皮袋から棒が4~5本くらい生えている形状をしている(人間と同じだ)。
 袋(bag)とパイプ(pipe)でできているからバグパイプ。袋に息を吹き込んで、複数のパイプに同時に空気を流し込んで演奏する。マジでかっこいい。

 

 本来ちゃんとした新品を買うと15万円くらいするのだが、なんか中古品がオークションに5000円くらいで出品されていたので買ってみた。ちょっと触って「全然わからん」となってしまい、それから数年間ほったらかしていたのだが、急に存在を思い出したので引っ張り出してきたのだ。

 わざわざ防音スタジオをレンタルしたので早速吹いてみよう。

 聞いてくれ! 俺のバグパイプ!

 

※再生できない環境で記事を読んでいる人のためにカタカナでもお送りします

モーォーーーーーーーーー

 

モーーーーー

 

オーーーーーーー

 

オ゛ォーーーーーー
(ピォーーーーーピォーーーオーーーーーー)

 

オ゛ォーーーーーー
(ポィーーーーーーーーーピョリーーーー)

 

オ゛ォーーーーーー
(ビィョーーーーーーー)

 

 …………おかしい。怖すぎる。そのままホラーゲームのBGMに使えそうな怖さがある。

 

 ちなみに上手い人がちゃんと吹くとこんな感じでマジでかっこいい。

 こんな感じになるはずだった。とても同じ楽器の音色とは思えない。

 もう少し詳しく見ていこう。

 

 これはチャンターとかいう部品だ。主旋律を奏でるための部品で、さっき俺の演奏では主旋律どころか「ピョリーーーーー」などと鳴っていた。

 画像右端のチャンターリードという部品に袋から空気が流れることで音が鳴り、リコーダーのように穴を押さえて演奏する。はずだ。多分。オーボエと同じ原理らしいが俺はオーボエを見たことがない。

 ちなみにバグパイプの音域は1オクターブちょいしかない。

 

 リードに空気さえ流れれば鳴るので、これ単品でも一応演奏することはできる。

 上手い人はもっとさっきの動画のように「ペーペーペー」みたいな音が鳴るのだが、俺が吹くとなんだかヒョロヒョロと気が抜けた音が鳴る。

 直接吹いて気がついたが、かなり強く吹かないと音が鳴ってくれなかった。もっと軽い空気の流れで鳴るようになれば「ピョリーーーーー」も防げるのだと思う。調整が必要だ。

 

 咥えて皮袋に息を吹き込むための部品。ブローパイプだ。演奏している間中ここから袋に息を吹き込まなければならないのでめちゃめちゃ疲れる。4つの穴から空気が抜け続ける風船に息を吹き込み続けるようなものだ。そんなのなんかの刑罰かバグパイプ演奏でしかやらない行動だ。

 

 こっちに3本出ている管がドローン。さっき「モォーーーーーー」みたいな音が出ていた部分だ。本来は「べーーーーーーーーー」みたいなカッコいい音が鳴る。

 長さを調整してチューニングはできるが、演奏中はずっと一定の音を出し続ける。

 ドローンの「べーーーーーーーーー」みたいな音をバックにチャンターで主旋律を「ペーペーペー」みたいな感じで奏でるのがバグパイプの本来の演奏なのだが、俺が吹くとどういうわけか「モォーーーー」「ピョリーーーー」になる。

 

 ドローンは根本に入っているドローンリードというやつに袋から空気が流れ込んで音を出す仕組みになっている。写真をよく見ると毛が挟まっているのがわかると思う。俺の毛髪だ。

 何か不衛生な想像をした人は俺に謝ってほしい。髪の毛一本挟んでいい感じの隙間を作らないといい感じの音がならないのだ。なんか調べたらそう書いてあった。

 

 なんか最初から全部の音を鳴らすのは無理があるので、まず一本ずつ鳴らして調整したりするものらしい。こんなこともあろうかとホームセンターでなんか都合がいい栓を買ってきておいた。椅子の脚につけるゴムがこのために作られたかのようなフィット感を見せた。

 

 色々やっていたらドローンだけでこんな音が出るようになった。どうだ、「モォーーーー」から「べーーーーーーーーーー」にかなり近づいたのではないだろうか。まいったか。

 触っているうちにだんだんわかってきた。チャンター1本ドローン3本の全部が同じくらいの一定の空気の流れでいい感じに鳴るように調整する必要がある。袋には絶え間なく空気を吹き込みつつ、脇で押しながら常に一定の空気の流れを作ってやらなければならないわけだ。

 チャンターのリードの調整がまだよくわからないが、なんか一応音は鳴るし、改めて組み立て吹いてみよう。さっきよりいける気がするぜ。

 改めて聞いてくれ! 俺のバグパイプ!

 

※再生できない環境で記事を読んでいる人のためにカタカナでもお送りします

ベォ ベォー ベォ
(ア゛ーーーーーーーーー)

 

ビョーーーーー
(ア゛ーーーーーー)

 

ボベーーーーーーーーー
(ペーォポヘヒーーーーーー)

 

べーーーーーーーーー
(ヒィーーーーーヒョーォーー)

 

メ゛ーーーーーーーー
(ヒョーイヒョイヒーーーーー)

 

エ゛ーーーーーー

 

ヒーーーーーーーーーー

 

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