こんにちは、ARuFaです。

突然ですが、みなさんは歳をとったことがありますか? 僕は年齢ガチ勢なので29回も歳をとったことがあります。

そう、僕は現在29歳……。つまり今年は20代最後の年にして、もうすぐ30歳というタイミングを迎えているのです。

 

10年前に成人式を迎え、大学を卒業し、会社でWEBライターとしてガムシャラに活動しているうちに、僕の20代はあっという間に過ぎていきました。

ふと振り返ってみると、スカイダイビングをしながらラーメンの湯切りをしたり、自分のケツにプロジェクションマッピングをしたりという20代の思い出が次々と脳裏を駆け抜けていきます。

 

※過去の記事はこちら

思いつく限り色々なことをしてはきましたが、どれも一切得にならないことばかりだったので、栄養のない焼肉バイキングみたいな20代だったなぁとシミジミ思います。

 

……さて、そんなドタバタの20代を過ごした僕は、20代のラストイヤーにこんなことを思いました。

 

20代最後の節目に、オリジナル曲をプロに作ってもらいたい!

そう、入学式や卒業式など人生の節目には音楽がつきもの。そこで僕も『20代最後』という節目をテーマにしたオリジナル曲が欲しいと思ったのです。

その上、もしも自分の大好きな音楽家の方々作詞作曲をしてもらえたら……それはもう一生の思い出になる間違いありませんよね。

 

……とはいえ、歌手でもなんでもない一般の会社員である僕に、そんなお願いが可能なのでしょうか?

 

というわけで僕はまず、大好きな作曲家さん『大好きなので曲を作って下さい』という旨の素直メールを送信。

すると数日後、『ちゃんと説明してください』という旨の連絡があり、色々あってリモート打ち合わせの約束を取り付けることができました。

 

極端な話、この打ち合わせ次第で楽曲制作をしてもらえるかどうかが決まるため、さっそく僕は入念な事前準備に取り掛かることに。

熱意を伝えるための企画書+αを準備し、それらを封筒に入れて作曲家さんの元に郵送しました。

 

……はたして僕は、憧れの作曲家さんに楽曲制作をしていただけるのでしょうか?

 

 

作曲家さんにお願いしてみる

そして数日後、いよいよ憧れの作曲家さんとのリモート打ち合わせの時間がやってまいりました。

今回、僕が楽曲制作を依頼したのはこちらの方……

 

田中秀和さんです

【田中秀和】

主にゲームやアニメソングを中心に活動。「アイカツ!」「THE IDOLM@STER」「這いよれ! ニャル子さん」「Wake Up, Girls!」などにも曲を提供しており、ゲームやアニメ好きなら一度は耳にしたことのある曲を制作しているマジのマジで凄い人。MONACA所属。

 

はじめまして、先日は単刀直入すぎるメールを送ってすみませんでした。

いえ、こちらこそ直感的に迷惑メールに振り分けてしまい、ご返信が遅くなりすみません。

今回は楽曲制作についてのご相談なのですが、僕が郵送した封筒は手元に届いていますか?

 

ARuFaが郵送した封筒

届いてます!『打ち合わせまで開けないで下さい』と指示が書いてあったのでまだ開けていません。

ありがとうございます。今日はその封筒を使って打ち合わせしたく思ってます。

 

……あの、封筒の左下に変なマークがあるんですけどこれは何ですか?

それは後々わかるので、今は気にしないでOKです。

あ、そうなんですね…

では、封筒を開けてみて、まず何が入っているか教えてください。

 

了解です………えっ!?

 

 

A4の猫がいました。

はい。それは僕が知る限り『最も良い表情をした猫のフリー画像』です。ほんのお気持ちですが……どうぞ。

ありがとうございます。ちょうど玄関が寂しかったので飾っておきます。

 

……あ、よく見たらちゃんと企画書もあるんですね。安心しました!

もちろんです。でもその企画書を読む前に、僕が田中さんの曲のどんな所が好きかを説明させてもらってもいいですか?

えっ、そんな……嬉しいですね……

 

では説明するので、まず封筒の中から『ポップなキャラが描かれた小さい封筒』を出してみてください。

ポップなキャラが描かれた小さい封筒……?

 

あ、これですか?  封筒の中に何か入ってる感じがしますが。

では、そのポップで可愛いキャラクターちゃんをギュ~ッと握ってみてください!

わかりました! ギュ~ッと……

 

(以降ノイズキャンセリングで無音)

……田中さん! いま予想外の展開ドキドキしてませんか!? 

はい、中で骨みたいのが砕けたのでドキドキしています。

それです!そのドキドキこそが、僕が田中さんの楽曲で好きなところなんです!

骨が砕ける音が好きってこと!?

違う!!!!!

 

田中さんの楽曲は一見すると可愛くてポップな作風なのに、その裏側では技術的に凄いことが起きてて……。なので何が起こるかわからない展開に僕は非常にドキドキわくわくするってことです!

一瞬でその情報量を読み取れる訳がないですが、つまり褒めてくれてるっていうことですね?

そういうこと!

 

あと、その砕いた封筒の中身は落花生なので、打ち合わせ中のお茶菓子にどうぞ。

砕いたから食べやすくなってる……無駄がないですね……

 

……さて、このサプライズにより田中さんとの心の距離が近くなった僕は、いよいよ企画書を元に企画概要をプレゼンすることに。

 

およそ1時間ほどのプレゼンの結果……田中さんに僕の熱意をできる限り伝えきることができました。

……以上が今回の企画概要なんですけど、この楽曲制作をお願いすることは可能でしょうか?

はい、是非お受けしたいです! 最初のA4の猫からかなり引き込まれてしまいました。

猫入れてよかった~~~~~。

まあ元々お受けするつもりではありましたが、あんな準備されたら断れませんよ……

 

では田中さん、最後にお礼が言いたいので、最初に話に出た封筒のマークをカメラに近付けてみてください。

はい……こうですか?

 

あ~! もうちょい傾けて……はい!ストップ!!

あ!!!!!

 

楽曲制作を引き受けていただき、『感謝』です。

ここまで先回りで準備してるともはや恐怖ですね。これって僕がもし断ってたらどうしてたんですか?

その場合には、封筒の中にある穴の空いた片面が黒いボードを使うことになりますね。

 

え? 断られた場合の準備もしてたんですか?ヤバいですね。

はい。スマホで穴越しに僕を撮影してみてください。

……あ、うわ~~~~~~!!

 

※田中さん撮影

断られた場合にはこれで記事を強制終了する予定でした。BAD ENDルートです。

なんか入念すぎてだんだん怖くなってきました。

 

あと、企画書が入ってたクリアファイルにも謎の模様が書いてあるのですが、これも後日で使うので常に持ち歩いていてください。

助けて!!!!!!!!!!

 

……さあ、そんなわけで入念な準備の結果、憧れの田中秀和さんに作曲を快諾していただくことができました。

初対面にも関わらず「助けて」とは言われてしまいましたが、きっと素敵な曲を作ってくれることでしょう。

 

 

作詞の制作をお願いしてみる

さて、次は楽曲の作詞』の制作をお願いすべく、これまた僕の大好きなクリエイターの方と打ち合わせをしていきます。

こちらもリモートでの打ち合わせとなるため、同じく事前に企画書などは封筒で郵送しており、準備は万端です。

 

……そして今回、楽曲の作詞をお願いするのはこちらの方!

 

ピノキオピーさんです

【ピノキオピー】

ポップなサウンドとフックのある歌詞を得意としており、動画共有サイトでは1,300万再生される楽曲も。海外でのライブも多数出演していて、国内外問わずファンが多いマジマジのマジの作曲家。そしてARuFaとは付き合いが長い。

こんにちは! 今日はリモート打ち合わせよろしくお願いします!

あ、ちょっと待ってくださいね……今カメラ繋げるので……よし映った。

 

こんにちは。

幻術!?!?!?!?

 

すみませんでした。本日は歌詞の打ち合わせよろしくお願いします。

いきなり精神攻撃してこないでくださいよ。よろしくお願いします。

……早速ですが、僕が郵送した封筒はお手元にありますか?

はい、届いてますよ。

 

なんか下の方に変なマークがあったりして気になってますが、封筒の指示通りまだ開封はしていないです。

ありがとうございます。ではまず封筒を開封してもらってもいいですか?

了解です………あ、何か写真が入ってますね。

 

 

味玉のポスターが入ってました。

味玉がでっかく印刷されてると嬉しいですよね。是非お腹が減ったときに眺めてください。

ありがとうございます。天井に貼ったら見ながら眠れますね。

 

あと……なんか線がたくさん書いてある紙も封筒に入っていたのですが、これは何ですか?

その紙は今回のリモート打ち合わせに欠かせない物ですね。クルっと丸めて使うんですけど。

 

丸める?こうですか?

はい、そしたらその紙をWEBカメラにかぶせてみてください。

了解しまし……あっ!!!!

 

集中線だ!!!!!!!!

それならリモートでも集中線を再現できるので、もし打ち合わせ中に驚くことなどがあったら使ってください。

打ち合わせ中に集中線が付くことなんてあります?

チャンスはいつか来るはずです。それでは歌詞の打ち合わせを始めましょう。

 

ここからは企画書を読みつつ歌詞の方向性を決めます

なるほど……今回は20代を締めくくる記念ソングなんですね。

はい。その歌詞を是非ピノキオピーさんにお願いしたく、歌詞の方向性などを決められればと思っています!

ではさっそく質問なのですが、ARuFaさんの20代を一言で表すなら何ですかね?

これはとても悲しいことかもしれないのですが、『インターネット』だと思います。

確かに中学生の頃からずっとネットで活動してますもんね。ちなみに、ARuFaさんにとってインターネットってどういう場所ですか?

うわ~!そんなの考えたこともなかったですね……

 

でも強いて言うなら、最高も最悪も同時に存在する面白い場所みたいな感じかもしれません。最悪で最高みたいな。

いいですね!詩的に表現するなら『楽しい地獄』かつ『怖い天国』みたいなニュアンスですか?

まさにそういうことだと思います!さすがだ……

この調子で歌詞になりそうな素材を言語化してみましょう!

 

……その後も、僕のパーソナルな情報から歌詞にできそうなことを次々と拾っていくピノキオピーさん。

最終的に約2時間ほどの打ち合わせの中で、僕は他にも以下のようなことを話しました。

 

ありがとうございます!歌詞の方向性としてはARuFaさんの『これまでとこれから』みたいな感じがいいかもですね!

それでは正式に歌詞の制作をお願いしても宜しいでしょうか…?!

はい!もちろんです!

ありがとうございます!

 

 ……では最後に、歌詞を引き受けていただいたお礼に見せたい物があるのですがいいでしょうか?

見せたい物?

そちらに郵送した封筒に、変なマークが描いてあったと思うんですけど……

 

あ、これですか? 気になってたやつ!

まさにそれです。

 

では、そのマークをカメラに近付けた後に、画面をミラー(左右反転)してみてください。

……するとどうなるんですか?

あるものが見れます。

 

あ、なんか文字っぽいですね……左右反転するんでしたっけ……カチッ

 

……「クリスマスのチキン」?

ピノキオピーさん、僕の画面を見てください。

はい。

 

えっ!?

 

嘘でしょ?!

 

「クリスマスのチキンだ!!」

 

僕の下半身、クリスマスのチキンに似てるんですよね。あと集中線を使ってくれて嬉しいです。

目を離した隙に相手がチキンになる打ち合わせは初めてだったので、刺激になりました。

 

あと、クリアファイルに書いてある謎の模様も後日使うので、レコーディングの際に持ってきてください!

承知しました。やりすぎで怖いですね。さようなら。

 

……さあ、これで作曲と作詞の制作を無事にお願いすることができました。

 

作業工程的には作曲→作詞という順番になるらしく、デモ音源が届くのは約2ヶ月後とのこと。楽しみなので一睡もせずに待ちたいと思います。

 

 

デモ音源が届き、練習開始

そして、約束の2ヶ月後……

 

田中さんが作曲し、ピノキオピーさんが作詞をしたデモ音源がついに僕の元に届きました。

 

なのでさっそく聴いてみたのですが……

 

 

最高すぎて出前とっちゃった…

記事の都合上、楽曲の全貌は最後にお披露目させていただくのですが、曲も歌詞もあまりに最高でテンションが上がってしまい、なんか2年ぶりに寿司の出前を注文してしまいました。

 

とはいえ、僕には『この楽曲を歌唱する』という最大のミッションが残っているため、この日から歌の猛練習がスタートすることになります。

 

……練習では基本的に自宅を使い、深夜にはラジコンの上蓋に綿を詰めて騒音対策をするなどして、毎日欠かさず練習に励みました。

なんといっても僕は歌手でも何でもない素人なので、その分とことん練習を重ねてレコーディングに臨む次第です。

 

 

そしてレコーディング当日

そしてレコーディング当日。緊張しながらやってきたのは、田中さんの所属事務所「MONACA」のスタジオ。

スタジオでは既に田中さんとピノキオピーさんがスタンバイしており、いつでも収録可能な状態です。

 

今日はよろしくお願いします……頑張って歌います……

ARuFaさん! いっぱい練習したらしいですね!

どんな歌になるか楽しみですね!

うわ~! 緊張してきたので練習と同じ環境で声出しさせてください!

 

マ゛~~~~~~~~~~!!!!!!

もっといい方法あったろうに。

これは俄然楽しみになってきましたね。

 

というわけで、いよいよレコーディングがスタート

いざ始まってみると、練習量が功を奏したのかそこまで緊張はせず、とにかく全力で歌うことができたと思います。

 

……ただ途中、田中さんの発案で急に初見のハモリパートが増えたときには普通にビビリました。

急ですみません、この部分にハモリを3つ追加していいですか?(ハモリメロディを流す)

……このメロディでハモリが成立するんですか? 何が起きてるんですかこれ!?

ARuFaさん……僕も作曲家なので理解(わか)るのですが、いま田中さんマジで凄いことをしてます……

バトルマンガでよくある『強者だけが現状を理解するやつ』が起きてる……

 

そして、そんな楽しいイレギュラーもありつつ、レコーディングは6時間ほどで終了

みな一丸となって収録したので、レコーディングが終わる頃には僕等三人の仲も深まりつつありました。

 

長時間ありがとうございます。お二人のおかげで全力で歌い切ることができました。

こちらこそ、終始楽しそうに歌ってくれて嬉しかったです!

完成が楽しみだな~!

……ちなみにお二人は、変な模様が書かれたクリアファイルを覚えていますか?

 

あ、打ち合わせの時のやつですか? 今日も持ってきてますよ。

僕も持ってこいと言われたので持参してます。

では最後に僕から伝えたいことがあるので、お二人のクリアファイルの模様を重ねてみてください……

???

 

この楽曲は、まさにお二人の『個性が出会って』完成したものといっても過言ではありません……

 

なので僕も、お二人が出会って初めて完成するメッセージを作ったワケです……

 

『是非今度ご飯行きましょう』

なるほど、ややダルいですね。

口で言えばよくないですか?

さようなら。

 

 

ついにオリジナル曲が完成!

さあ、そんな全力レコーディングから数日後。

ついに僕の元に、歌声と曲がミックスされた『完成版の楽曲』が届きました。

 

……さあ、というわけで早速みなさまにも完成した楽曲を聴きていただきたいと思います。

 

こちらが、僕の20代最後の節目に制作していただいたオリジナル曲です!

 

 

 

『さんさーら!』

 

 

 

最高泣(さいこうきゅう)かい…

感無量です……ポップなのに冒険心と遊び心のある曲展開、そしてそこに元気なのに少しエモーショナルな歌詞がバチっとはまり、メチャクソ最高最高最高な楽曲が完成してしまいました。

まさに『これまでの総決算!』といった感じの楽曲なので、これを20代最後の節目に歌うことができて本当に良かったです……。

 

僕の無理なお願いに全力で答えてくださった、田中秀和さんピノキオピーさんには感謝してもしきれません!

自分から『是非今度ご飯行きましょう』と言っておきながら、僕は収録後に一目散に帰ったのでご飯にはまだ行けていませんが、今後ともお二人とは仲良くしていきたいものですね(軽率にカンチョーとかしたいから)

 

いかがでしたでしょうか?

これはマジの話なのですが、節目の年に最高の楽曲を制作いただいたことで、今は心の底から『来年からも頑張ろっ』という気持ちになっています。

 

みなさんも、人生の節目にはオリジナル曲を作ってもらってはいかがでしょうか?

 

それではさようなら。

 

 

 

この楽曲が配信サイトで配信されます!

3月25日(木)0時~より、今回の楽曲『さんさーら!』が各種音楽配信サイトにて配信決定!

多分より高音質で楽曲をお聴きすることができると思うので、気になる方は……

 

こちらからチェックしてみてください!

 

そして別に気にならない方は……

 

レッサーパンダのあくび画像をチェックしてください!

耳が可愛いですね。さようなら。