どうもライターのざわと申します
2021年2月24日 千葉県民の私には信じ難いニュースが報道されました。
津田沼駅周辺の象徴的な存在として40年以上君臨し、多くの人に愛された津田沼PARCOが2023年2月をもって閉店することが決定しました。
「津田沼そのもの」といっても過言ではない存在感で町の成長を見守ってきた津田沼PARCO
その歴史に敬意を表しつつ、今回はこの場を借りて個人的な津田沼PARCOの思い出を5つご紹介させて頂きます!
A館とB館の狭間の道
津田沼PARCOにはA館、B館が存在し、その狭間に位置するのが画像の道だ。
特に名称などは無いが、この道は津田沼でも屈指の「良い道」として私の脳裏に深く刻まれている。
予備校の帰りロンドンハーツとアメトーーク! どちらの録画を見て夕飯を食べるか考えながら歩いたり、激安カラオケ店のフリータイムに間に合うため全力ダッシュをしたり…… 思い出が多く詰まっているからだろう。
そして、人通りも多く飲食店が多数並ぶ これぞ津田沼!といった表通りから
雑居ビルやパチンコ屋の裏側に当たる線路沿いの道へと結ぶこの道は、津田沼の表と裏を繋ぐ重要な役割も果たしている。
まぁ色々理由を述べたが、正直な話良い道と呼ぶ最大の理由は……
この道を抜けた先が飲み屋街だから。
チェーン店含め10店舗近くが軒を連ねる飲み屋街だから。
ゲーセンなんかもあって飲んだ後でも遊べちゃう最高の場所だから。
鳴らないギター(A館5階 島村楽器)
高校時代、モテたくてギターを始めた。
当時のお小遣いでは高価なものを買うのは中々難しく、錆に錆びた父親のおさがりを貰った。
楽器の経験は0だったが「ギター初心者のすべて」みたいな教本を買って、とりあえず一週間ほど練習することに。
全く弾けない
きれいな音が一切鳴らない。余計な弦に指が触れ、常に音が濁ってしまう。
あと、そもそも楽譜が読めなかった。
初心者の壁と言われるFコードにたどり着く前に私はギターを置いた。
それから一年ほどたった冬 友人もギターを始めた。
彼は楽譜やFコードで挫折することなく、始めて一か月ほどたったある日 私に話しかけた。
「明日 俺んちでギターのセッションしねぇ?」
明日はクリスマスだ。絶対に嫌だ。
ただ、予定もなく横文字の響きに惹かれた私はギターも弾けないのに、セッションの約束を了承してしまった。
問題は山積みだが、一番まずいのは放置しているギターの弦が切れていることだ。
弦が切れていてはどんな言い訳も通用しない。
早急に弦を買うため、近くの楽器店をiPhoneで検索するとこう表示された。
駅から降りた瞬間PARCOまで全力で走った。
弦さえ張っておけば、言い逃れできる気がした。
結果的に弦は購入できたが自分で張ることが出来ず、ギターの練習を早々にやめたこともバレて、友人のつたない「小さな恋のうた」を30回ほど繰り返し聞くはめになった。
良くも悪くも忘れられないクリスマスだった。
紙ナプキンをくれるカレーうどん屋さん(1階)
1階にあるカレーうどん専門店「せんきち」(厳密にいうとパルコのテナント内ではない)お手軽な値段めちゃくちゃうまいカレーうどんが食べられるお店である。
ここでは注文を終えたお客さんに店員が「首からかける紙ナプキン」を手渡す。
衣服にカレーが飛び散ることへの配慮として渡されるのだが、丁寧に四角に折りたたまれているため、一見すると首からかけるモノには見えない。
当時、高校生になりたての僕と友人は首からかける予定の紙ナプキンで机を拭いた。
セルフサービスの店なのだと信じて疑わず、隅々まで拭いた。
カレーうどん×紙ナプキン=衣服を汚さないためのモノ という方程式は高校生の僕たちに解くことが出来ず、制服を汚す代償にちょっとだけ机がきれいになった。
その後、別の友人を連れて何度か訪れたが、誰も机を拭こうとはしなかった。
どうやら私の目が死んでいるようだ。
血液型おじさん
3.4年ほど前、姉がPARCOの雑貨店で買い物をしていた時の話である。
「血液型を当ててもいいですか?」
おじさんが急に話しかけてきた。
了承を得る前におじさんは喋りだした。
「A型ですね?」
姉はO型である。
姉の答えを聞く前におじさんは颯爽と走り出し、どこかに行ってしまった。
姉は当時を振り返り「あの目は本当に血液型が知りたかった目だと思う」と話した。
バラを過信する男たち(屋上 デジキュー)
津田沼パルコの屋上には春から秋にかけて開いている「デジキュー」というバーベキュー場がある。
食材持ち込みOKなうえに、駅前の立地も相まって土日や長期休みはかなり混雑していた。
私も何度か友人たちと利用し、楽しいひと時を過ごした。その中で一度だけ女の子と共同で開催された会があった。
女性と遊んだ経験が少ない友人同士で何とか知恵を絞り合い、成功させる方法として最終的に出した結論は……
”女の子にバラを渡す”
今思えば真っ当に意味不明だが、当時の私たちは”バラを渡す”という発想自体に酔いしれており、誰一人として異議を唱える者はいなかった。
バーベキュー当日 終始中途半端な盛り上がりであったが、誰一人として不安になる者はいなかった。だって、俺達には”バラ”があるから。
会も終わりに差し掛かった頃、私は無理やり会話を止め、女の子を呼び出し
立膝を突きながらバラを渡した。
とんでもない空気になった。
渡された女の子はただ狼狽え、言い出しっぺの友人は早々にどこかに消えた。
そもそも女の子は3人来ていたのにバラは1本しか買っておらず、計画を知らない二人はずっと不思議そうに見つめていた。
もちろんだが、それ以来バラを渡した女の子とは一度も会えていない。
もし会えるのなら、出会い頭すぐにカモミールの花束を渡したい。
まとめ
閉店まであと2年。現時点ではテナントの空きなどは無く、ほぼすべての店舗が通常通り営業しています。
読んでいる皆さんも素敵な思い出を作りに是非津田沼PARCOへ訪れてみて下さい!