この記事では「オモコロ杯2020」で見事大賞を獲得した、

「100日間おなじ商品を買い続けることでコンビニ店員からあだ名をつけられるか」の与謝野さんに編集部がインタビューをしております。

まだ記事を読んでいない方は、ぜひそちらを読んでからご覧ください。

 

「オモコロ杯 2020」の結果ページ

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このインタビューは約束の地、中目黒「とりビアー」で行われた……

 

 

― 与謝野さん初めまして!とにかく記事の反響が凄いですね!記事単体で150万ビュー以上いっているとは凄い…!

 ありがとうございます。自分でも驚いています。

 

―他にも noteのスキ!が2万4000、はてなブックマークが2800。ちょっとなかなか見ることができない数字ですね。

こんなことになるなんて、夢にも思わなかったです。

 

― 実は僕たちも後から気づいたんですけど、与謝野さんがオモコロ杯に応募するのはこれが初めてじゃないんですよね。第五回のオモコロ杯にも送ってくれていて。

そうですね。

 

― 当時は藤原という名前で、「おれは啄木に高いところからの景色を見せてあげたい」という記事で佳作を受賞していました。

 

この記事はオモコロ杯の中間発表でも取り上げられて、エゴサーチをしたら「今回は啄木が優勝だ」と言っている人もいたので、本当に優勝するんじゃないかと意気高揚としていたんですよね。

 

― すごくいい記事でしたけどね。日本の高いところだけじゃなく、わざわざ台湾に行くっていうのが凄くて。

あー、これは実は台湾に一年住んでたんですよね。

 

― え!?

台湾に留学してたんです。なので、記事の中では台湾に行ったように見せかけているんですけど、実際には台湾に帰ってるだけなんです。

 

― 騙された!!! いや、どっちにしろ凄いけども。

中国語を覚えたら面白いかなと思って住んでたんですけど、結局何も覚えずに帰ってきてしまいましたね…。

 

― あと内容をちょっと忘れちゃったんですけど、第四回のオモコロ杯にも出してくれてましたよね。それも石川啄木のことを書いていた気がするんですが。

そうですよね。僕もちょっと内容忘れちゃいました。当時無職だったことは覚えているんですけど。

 

― ということで、実は3年越しの大賞受賞だったという。本当におめでとうございます!

ビスコの記事もオモコロ杯に送ろうと思って書き始めたやつだったので、本当によかったです。

 

― なぜそこまでオモコロ杯に情熱を…。自分たちで言うのもアレですけど、もっといい賞レースとかもありそうですけど。

なんでしょうね。何かモヤモヤするというか、気持ち悪いんですよね、負けたまんまは。オモコロ杯に何度も送っている人は、みんなそういう気持ちがあると思います。

 

― かっこいい……。今回はオモコロの記事フォーマットっぽいスタイルから、違う方向に舵を切りましたよね? 名前も藤原から与謝野に変えたりとか。何か理由があったんでしょうか?

うーん、何でしょうかね。僕の中ではむしろ前回の啄木のような記事がオモコロ杯の正解だと思っているんですが、今回の形は書き始めたらああなっちゃったという感じですね。

 

― 今回は中間発表もなく、いきなりドカンと結果が発表されたわけですけど、発表の当日はどういう感じだったんですか?

応募するだけ応募して、あとは情報を一切遮断していたんで、発表にも気づかなかったんですよね。

 

― なんと!そのまま一生気づかなかったかもしれない!

でも一人だけインターネットで付き合いのある人がオモコロ杯のことを知っていて、「優勝おめでとう」というメールがきて、それで結果を知りました。

 

― 人づてに聞いたんですね!

会社の昼休みにサイトを見てみたら本当に優勝していて…。その日は昼飯も食わず、ずっとエゴサーチしてました。

 

― 優勝したことを誰かに伝えましたか?

伝えるというのとは違うんですけど、妹は知ってましたね。

 

― 知ってた?

100日間の企画を完遂させるために、用事の途中でも抜け出してビスコを買いに行ってたんで、僕がそういうことやってるというのを妹は知ってたんですよね。で、記事がバズりすぎたので「これは兄だ!」と、後から勘付かれました。

 

― 頭がおかしくなったのかと妹さんに思われなくて良かったです。やっぱりビスコを100日間買い続けるのはキツかったですか?

途中で完全に飽きましたね。第五回のオモコロ杯で優勝した岡田悠さんの「近所の寿司屋のクーポンを記録し続けて3年が経った」でも、完全に飽きたという箇所が出てくるんですが、本当に耐えられないぐらい飽きる瞬間が来ます。

 

― 1日に2軒もコンビニを回らなきゃいけないですしね。

しかも家の近所でもない、往復で30分ぐらいかかるコンビニなんですよね。なんでこんなことを始めたんだろうと後悔しました。

 

― ビスコを買っていたお店には今も行くんですか?

あ、昨日行きました。店員さんと仲良くなったので、たまには行かないとという気がして。

 

― これだけ記事が拡散された後だから、そのことに気づく店員さんもいたのでは?

それがバレてなかったんですよね。僕も気づいている人がいるかもと思ったんですけど。

 

― そのうち店長が気づいて、「うちがビスコ100日記事の聖地だ!」と大々的にキャンペーンをし始めるかも。

そうなったらちょっと怖いですね。

 

― そう言えば、「なぜビスコ」だったんでしょう?

うーん、不思議と他にあんまり候補は無かったんですよね。なんかビスコって面白いし、色んな意味で丁度いいかなと。

 

― 確かに値段的にも読み手がお金かかりすぎてて不安にならないラインというか、絶妙に平和なラインだと思いました。

あとは会社で毎日食べることを考えなきゃいけないんで、これが「ポッキー」だと結構恥ずかしいなとか。

 

― ポッキーって会社で食べると恥ずかしかったんですか!?普通に食べちゃってたな…

別にいいと思うんですけど、毎日ポッキー食べてると変かなって…。ビスコだとなんか、ギリギリあるような気がして。

 

― ビスコよりUNO(ウーノ)を毎日買ったほうが面白いとか、そういうことは思わなかったんですか?

UNOだと異常性が際立っちゃいますからね。

 

― さすがのバランス感覚だ。大量に買うことになったビスコは、まだ家にあるんですか?

死ぬほど余ってますね。それを今後消費していかないと…というのも悩みの一つです。

 

― 最後に記事をご覧になった皆さんに一言あれば!

あんなに長い記事を読んでいただいてありがとうございました。最初4万字ぐらいあって、2万字ぐらいに減らしたんですけど、それでも「なっげ」と思ってました。

 

― 長くても面白かったら読むんですね、みんな。

ありがたい話ですね。これだけ大勢に読まれて、ほぼネガティブな意見がなかったのも嬉しかったです。

 

― オモコロ杯の呪縛からはもう解かれたわけですから、今後はどんどん好きなことを書いていってください。

そう言っていただけるのは嬉しいんですけど、書けるかな? この後に何かを書くってかなり難しいですよね。ハードルが上がりまくってる感じもあるんで……

 

― いっそ早めにクソ記事を書いてスベっておいた方が、気持ち的には楽かもしれません。

なるほど、確かに。

 

― ただあれだけウケたら、しばらくは虚脱するのも仕方ないかもですね! 

また何か書きたい気持ちになったら、書いてみたいです。その時は皆さん、ぜひよろしくお願いします。

 

― あ、本当の最後に、ビスコ以外で好きな食べ物をひとつ教えて下さい。

サバ缶です。

 

― 与謝野さん、ありがとうございました! 読者の皆さん、次回のオモコロ杯もよろしくお願いします!

 

 

100日間おなじ商品を買い続けることでコンビニ店員からあだ名をつけられるか。