こんにちは、株式会社バーグハンバーグバーグのまきのです。

 

映画は世界各国で日夜制作されておりますが、話題の作品はだいたいハリウッドですね。超絶的資本力ととんでもないCG技術で、もう映像化できないものは無いんじゃないかとすら思ったりもします。

 

ですが俗にいう「ミニシアター系」と呼ばれる映画では、様々な国で制作された映画が日夜上映されカルト的な人気を誇っています(あと「俺こういうの知ってんねん」的な悦に浸れる)。ということで、ハリウッドに負けないアイデア満載の外国映画を3本紹介したいと思います。もうすでに知ってたらすいません。私より詳しい映画好きの方は「浅い」と思うかもしれませんが、大目に見てください。

 

 

 

■ウクライナのバイオレンス映画!「ザ・トライブ」

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ザ・トライブ

 

【あらすじ】

ろうあ者の寄宿学校に入ってきた主人公のセルゲイだったが、そこでは犯罪や売春などが横行する終わってる不良たちが幅をきかせており、入学早々そいつらにボコられてしまう。応戦したらけっこうタフボーイじゃんってことで気に入られて組織に仲間入りして犯罪に手を染めていくうちに、売春して金を稼いでイタリアに逃避行しようとしていたボスの愛人のことを好きになってしまって愛と欲望が渦巻きまくる話

 

「出演者が全員マジのろうあ者・手話のみ・音楽なし・セリフなし・字幕なし」で、全寮制のろうあ者学校の人々のえげつない姿を描いていくウクライナのバイオレンス映画。とがりすぎてる…!しかも全編やや引いた遠目のアングルから客観的な長回しで撮影されてるおかげで、見た目の画はけっこう単調。さらに本当に手話しかないので話を完全に理解するのはかなり難しいんですが、それでも一つ一つの画や描写にインパクトと感情に溢れてて、ぼんや〜りと話自体は分かってくるのはすごい。セリフも音も何もないのに手話と表情だけで「この人めちゃくちゃ怒ってる…!」ってなったりもします。

 

こういう障害者が出てくる映画って「障害に負けないゾ!」みたいなハートフルな感じになりがちなんですが、ここに登場するろうあ者達は暴行・強盗・売春といった犯罪に手を染めまくってて、一切心がほっこりさせてくれないのもすごい。

 

【予告】

 

 

 

 

 

■メキシコの無限ループ映画!「パラドクス」

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パラドクス

 

【あらすじ】

刑事がある事件の犯人として兄弟二人を逮捕に追い込むが、非常階段から逃走。兄に銃弾を撃ち込みさあ逮捕かと思いきや、ドアが開かないし階段が無限に続いてしまうという謎過ぎる空間に閉じ込められてしまった!さあどうする…?

一方、とある4人家族が車で長〜い道を進んでいたら、娘がぜんそくに!薬もうっかり落としてしまって奥さんも激怒。仕方なく家に薬を取りに引き返そうとするが、なんかいつまで経ってもこの長い道から出られないんですけど…!?一体なんなの〜!?

そんな感じで閉じ込められて、あっという間に35年が経ってしまう…!果たしてこの地獄のループから抜け出すことはできるのか?という話

 

お次はメキシコ発の無限ループ系スリラー「パラドクス」。映画批評サイト「ロッテントマト」で91%が高評価だったらしい(よく知りませんが良いことではありますね)。非常階段と長い道で、全く違う状況で閉じ込められてしまった人々を描くので、最初はそういうループ系のオムニバス短編なのかな〜〜と思いきや、中盤以降全く予想しない形でこの二つがつながる!そしてその理由、無限ループの世界の真相、絶対誰も予想できないよ!ってなりました。すごすぎ。めちゃめちゃ突拍子も無い展開ではありますが、何かただならぬ雰囲気に飲まれてずっと口開けながら見てしまいました。

詳しく言ってしまうとネタバレになってしまって深くは言えませんので、是非見てみてください。

 

【予告】

 

 

 

 

■ベネズエラのSFミステリー!「マザーハウス 恐怖の使者」

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マザーハウス 恐怖の使者

 

【あらすじ】

夫を殺し、息子が失踪してしまった罪で終身刑になってしまった妻のドゥルセ。投獄してあっという間に30年が経った後、すっかりババアになってしまったドゥルセは家に戻って余生を過ごすことになった。釈放ではなく自宅軟禁で、そういう国の制度があるそうだ。そしてカウンセリング担当になった神父は、30年前のあの日、一体何が起こったのかを聞き出すことに…。

 

最後はベネズエラ発のSFミステリー映画「マザーハウス」です。これ、最近見た中で一番「ほぉ〜〜〜〜っっっ最高!」となってしまった映画です。パッケージを見て、オカルト系ホラーかな?家の中にいる謎の存在が出てくるしょうもないホラーかな?と思わせて油断させておいて、見る者すべてを唸らせる緻密に構成された超絶脚本が炸裂したSF+家族愛+ミステリーの超名作でした。

 

時間軸は1981年の「事件が起こる前日譚」と「事件当日」の二日、そして2011年の「ババアドゥルセ」の三つがメインになっていて、目まぐるしく時代が行き来しながらも非常に分かりやすくまとまっており、ドゥルセと息子、そしてこの不自然なまでに大きな家にまつわる話が交錯し、後半30分で、全てのシーンに張り巡らせていた数々の伏線を見事にズババババ〜っと回収していって涙なしでは見れないトゥルーエンドへ…。本当に凄まじいものを見たな〜という清々しい気分になりました。うっうっ…。これはぜひ「すごい」という情報だけを携えて調べずに見て欲しいと思います。

 

【予告】

 

 

 

 

 

■気になったら見よう

いかがでしたか?個人的に「パラドクス」と「マザーハウス」はマジで見て損は無いかと思いますので、是非どうぞ。

 

それではさようなら。またいいのがあれば教えます。