先日、京都で行われたインディーゲームの祭典「BitSummit」に行ってからというもの、もっぱらインディーゲームの事ばかり考えるようになってしまった山口むつおです。
その演出方法の1つとしてよく使われるのが「ドット絵」を使った世界観の構築です。昔なつかしいファミコンっぽいものから、あえてドット絵にすることでアート的なグラフィックを作り上げているものまで様々。
そこで今回は、そんな「ドット絵」を取り入れた、名作インディーゲームを紹介します!
ゼルダに世界崩壊を掛け合わせた「Hyper Light Drifter」
ゼルダの伝説にゲーム性に、「巨神兵」「腐海」「滅んだラピュタ」といったジブリのポストアポカリプス的世界観を加えつつ、今だからこそできるアーティスティックなドット絵でデザインされたのが、この「Hyper Light Drifter」と言えるでしょう。言えるかな?
でたーーーーーーっ!!!!!!!!
とにかくYoutubeのムービーを見て欲しいのですが……どうですか!このドット絵で描かれた美しい世界、環境音のような静かで重みのある音楽、明らかに爽快そうな手触りを感じるアクション性……。
グラデーションかかっててめっちゃいい感じの空気感
このゲーム、文字がぜ〜んぜん出てこないし、町の住人に話しかけても何言ってるのかわかりません(変な鳴き声を上げるだけ)。
武器屋ですら全然しゃべらない
ただ、一体何のために戦っているのか、どこへ進めばいいのかは、その都度その都度なんとなく示してくれます。
むしろ会話がまったくできないことで、「ああ……この世界では人間なんかとっくに滅んじゃった世界なんだ……」というイマジネーションが働き、よりこのゲームの世界観に没入できる要素となっています。
本当に不思議で、爽快で、でもちょっぴり寂しくなるこのゲーム。ぜひ五感をフル稼働させてプレイしてもらいたいと思います。
超斬新な”下”スクロールアクション「DOWNWELL」
すでにiOSとGoogle Playでも発売されており、めちゃくちゃな高評価を叩きだしている”下”スクロールアクションの「DOWNWELL」!
白と黒と赤の3色で表現された8bit風のドット絵は、一見ファミコン時代のアクションゲームのようではありますが、いざプレイしてみると、”下”スクロールという斬新なゲーム性、下方向にいる敵を蹴散らす「ガンブーツ」の超爽快なアクションで「あ!これ2016年の面白いやつだ!」と気付かされます。
ちょっと時間を潰す用に……と思ってたのですが
実はぼく、ポケモンGOの待ち時間を潰そうと思ってこのDOWNWELLを買ったのですが、面白すぎてポケモンGOが手につかない有様です。
ただし、スマホでやるとどうしても操作が厳しいので、なかなか奥まで進めません。このゲーム、相当な難易度だから……。
Steamでも販売されているので、がっつりやり込みたい人はゲームパッドを購入のうえ、臨んでいただきたい所存!ぼくもSteamで買い直したので、これからゴリゴリにやり込む予定です!
※買ってから気付いたんですが、PlayStation Storeでも発売されているようです
他人の携帯をいじくり回して◯◯の証拠を集めろ!「Replica」
このゲームで出てくるのは、右手に持ったスマホだけ。しかもそのスマホは他人のもの。中に入っているメールの履歴や写真の位置情報、そしてアプリのIDやパスワードなんかもほじくり返すゲームです。
見破れ!アプリやらなんやらのパスワード!
ここだけ聞くと「おいおい……ちょっと浮気バレ的なやつ〜?!」と思われるかもしれませんが、そこは問屋とゲームの神・高橋名人が卸しません。
実はこの主人公の置かれた状況がかなり特殊です。
ここは(おそらく)情報統制が厳しく敷かれた、全体主義国家。どうやら主人公は、この国の国家保安部に拉致されており、スマホの持ち主である少年がテロリストだという証拠を見つけ出すことを強要されている……という状況のようなのです。
めちゃくちゃ心配されているスマホの持ち主
絶対話通じないだろうな……という頭ガチガチの国家保安部からのメッセージや、スマホの持ち主の身を案じて何度もメールを送ってくる母親など、ディストピア的な寒々とした空気感がこのゲームにオンリーワンの世界観を与えています。
これも結構難しい謎解きなので、それなりのプレイ時間を覚悟してやってみるのが吉!
「Please, Don’t Touch Anything」
「何にも触るなよ!」
……という言葉を残し、トイレに行ってしまった人の代わりを務めることになったあなた。目の前にあるのは赤いボタンと、街の様子が映しだされたモニターだけ。
状況がまったく飲み込めません
これ、押すよね?押せってことよね?
押すとまあ間違いなく、街がアレすることはわかるんですが、押していく順番によって15通りのエンディングがあるらしいです。
手元にあるわずかなヒントを頼りに、さまざまな暗号チックな謎を解き明かし、ボタンを押していく。リアル脱出ゲームの謎解きパートが好きな人は得意かもしれません。
たぶん左上のやつとかがヒントなんだろうけどな〜〜
ちなみにぼくは、2段階目くらいでもう止まってしまっているので、今度会社の同僚たちを集めて謎解き大会をする予定です。絶対盛り上がるぞ!!!!
おわりに
いかがだったでしょうか?
実はインディーゲームって、海外ではもうとっくに大きな市場になっているのですが、日本はそれに比べると遅れていて、まだまだ発展途上です。こんな面白いゲームがあるのにプレイしないのはもったいない!
ゲームの配信プラットフォームであるSteamはパソコンにペロっと簡単にインストールできるし、海外のインディーゲームを日本語に翻訳(ローカライズって言います)して配信しているPLAYISMは、ゲームをダウンロードしたらすぐに遊べます。マイナーなイメージがありますけど、実は超簡単に始めることができるんです。
ほんと是非やってみてほしい!100円くらいから、高くても1本2,000円くらいまで……というのが今のインディーゲームの相場感。大企業では作れないような尖ったゲームが世の中にはたくさんあって、それをお手軽な価格でプレイすることができます。ぼくらが「こういう市場があるんだ」という事を知って、「ちょっと買ってみようかな」という行動が、これからもっとたくさん面白いゲームが世の中に出てくるチャンスを支える事にもなると思います。