ゴールデンウィークに暇だったので、「ドラえもん のび太とアニマル惑星」をAmazonプライムで観た。
1990年に公開された映画だ。
当時、僕は小学校1年生だった。
「たしか面白かったはず」という漠然とした思い出だけがあって、映画の内容は一切覚えていない。
だから、「大人になって、あらためて観ても面白いのかなァ?」という検証の意味もあった。
いざ再生してみたら、めちゃくちゃ説教臭い内容でびっくりした。
自然破壊をする人間はゲボカスだ、と映画中ずーっと批判しまくっている。
比喩表現で遠回しに批判しているのではなく、劇中でのび太のママが「いかに人間は愚かな生き物か」という講釈を長々と垂れるシーンがある。
穏やかに諭すように話すのではなく、のび太を脅すかのように鬼気迫る語り口で話すママは、スーパー怖い。
ある意味で宗教映画のようだった。
ヒス気味のママに完全に引いてるドラえもんと、のび太の不穏な後ろ姿。(「ドラえもん のび太とアニマル惑星」東宝/1990年 より引用)
この作品でのび太たちの敵になるのが「ニムゲ」というやつらなのだが、これは明らかに「ニンゲン(=人間)」をもじった名前だし、そもそも「ニムゲ」の正体はそのまんま人間だ。
ニムゲが住む星の名前も「地獄星」なのだから徹底している。
今どきのネット的な言い回しをするならば、まさに「環境破壊絶対許さないマン」の映画だ。
これはネットで検索して得た情報なので間違っているかもしれないけれど、藤子・F・不二雄先生ご自身ものちに「(環境問題の扱いが)少し露骨だったかもしれない」と語ったそうだ。
それくらい自然を壊すなというメッセージ性が強烈な作品だった。
要するに、何が言いたいのかというと、めっちゃ面白かった。
「子供の頃に好きだった作品は、大人になって観ても面白いのか?」という検証の結果は、「めっちゃ面白い」という結論になった。
もちろん子供の時に感じた「うさ耳つけたしずかちゃん可愛い!」「ギャハハ!ゴリラの息子とジャイアンそっくり!」といった表面的な“面白い”ではないけれど。
大人になった今だからこそ感じられる面白さだ。
藤子・F・不二雄先生が「環境破壊絶対許さないマン」として一番脂がのっていた時期の映画。
『ドラえもん のび太とアニマル惑星』、超おすすめです。
Amazonプライムで観れるので、あなたもぜひ!