こんにちは、自称料理研究家の主婦A子です。
背脂からラードをとってペヤングを作ったり、豚足を煮込んでマルちゃん正麺を作ったりと、やたらに面倒なレシピが続く本気(マジ)シリーズですが、今回はそういった手間はかけません。
必要なのは心意気です。
ということで、今回のお題は「ブタメン」。
シリーズ初、おやつを使って本気出します。
おやつを本格中華料理へと本気(マジ)でトランスフォームします。
本気(マジ)で”ブタメン”を作る!
うま味成分グルタミン酸やイノシン酸は化学調味料として、すでにブタメン自体に実装済み。
では、足らないうま味成分はなにか…
きのこ類、特に干ししいたけに含まれるグアニル酸。
このグアニル酸をより多く抽出するために、干ししいたけを水につけて冷蔵庫でひと晩寝かせます。
ブタメンは3分、本気(マジ)ブタメンは下準備にひと晩。
ブタメンを本気で作るには、大変な労力と時間が必要ということです。
干ししいたけを水で戻した翌日、本気(マジ)ブタメンの具材を用意。
まずはブタメンなのにエビ。ざっと塩ゆでして殻を剥いておきます。
そして豚肉。脂身の多い部分を推奨。
うずらの卵はゆで卵、または水煮をお好みで。
他、チンゲンサイ、もやし、玉ねぎ、にんじん、生姜、にんにく、これで1人分。
ブタメンだけど野菜はたっぷりと使います。
これらすべての具材を並べるとこんな感じに。
おやつとカテゴライズされる普通のブタメンですが、本気(マジ)ブタメンはこれだけの具材を捧げます。
本気(マジ)ブタメンへGO!
では具材もそろったところで、いざ本気(マジ)ブタメンへとGO!
今回のレシピは面倒こそありませんが、少しだけテクニックが必要です。
まずは先にブタメン(醤油味)×2を普通に作ります。
出来上がったブタメンを、躊躇すること無くざるにドボン。
たぶん人類初、ブタメンのスープと麺を分けます。
フライパンを強火で熱し、多めの油をなじませます。
火加減を中火に落とし、ブタメンの麺をダ~ンクSHOOOOOT!!
焼き目がついたらひっくり返し、裏面もしっかりと焼き目がつくまで炒め揚げにします。
両面に焼き目をつけたら別皿へ。
ここからはとにかくスピード勝負。
同じフライパンにごま油と生姜、にんにくを入れ、香りが出るまで炒めます。
香りが立ったら豚肉とチンゲンサイの茎部分、玉ねぎ、にんじんを入れ…
ブタメンだけど紹興酒を加えて高貴な香りをプラス。
玉ねぎが透き通ってきたら、チンゲンサイの葉ともやし、戻した干ししいたけを入れ、油をからめるようにざっと炒めます。
エビとうずらの卵、ブタメンのスープを注ぎ…
干ししいたけの戻し汁と黒酢、オイスターソース、砂糖を加えてひと煮立ち。
水溶き片栗粉を加えてとろみをつけながら、仕上げにごま油を回しかけて煮込みます。
とろみがついてもしばらく煮込み続けることで、時間が経つと水っぽくなるといった失敗を回避。最後までなめらかなとろみの、おいしい中華あんのできあがりです。
さあ、あとは盛り付けるだけ…
自称料理研究家に本気(マジ)でブタメンを作らせると…
これが本気(マジ)ブタメン。
おやつだったブタメンが、本格中華のあんかけ焼きそばにトランスフォーム。
自称料理研究家の腕とブタメンの旨味が調和とバランスをもたらし、ついに本気(マジ)ブタメンができあがりました。
干ししいたけの旨味と炒めた具材の出汁に、紹興酒やオイスターソース、黒酢といった調味料で味に深みをプラス。表面はパリッ、中はしっとりとした麺も秀逸。
加えて自分で作ると躊躇してしまう、ブタメン自体の化調といった魔法で、もう誰がなんと言おうと中華街の味です。
最後に今回も大成功ということで、勝手に擬似パッケージと妄想広告を制作。
ではでは、みなさんもぜひ本気(マジ)ブタメンに挑戦してみて下さい。すっごくたのしいですよ!
本気(マジ)で作ってみたいという酔狂メンな方へ
作り方は本文を参照に、分量とポイントを記載します。
■分量(1人分)
・ブタメン(醤油味)…2個 ・豚肉(豚こまや切り落としなど)…50g ・海老(バナメイエビなど)…3個 ・うずらの卵…1~2個 ・干ししいたけ…1個(戻した後、細切り) ・チンゲンサイ…1/2株(乱切り) ・玉ねぎ…1/8個(細切り) ・にんじん…20g(短冊切り) ・もやし…40g ・にんにく…1/2片(薄切り) ・生姜…薄切り1枚(千切り)
★干ししいたけはひたひたになるぐらいの水で戻します。(戻し汁も使用)
■調味料
サラダ油…適量(麺用)・ごま油…適量(中華あん用) ・紹興酒…大さじ1/2 ・黒酢…小さじ1/4~1/2 ・砂糖…小さじ1/2 ・オイスターソース…小さじ1
★麺のサラダ油は大さじ1ぐらいを目安に、裏返した際、鍋肌から適量追加するとぱりっと仕上がります。
■水溶き片栗粉
・水…大さじ1と1/2 ・片栗粉…大さじ1と1/2
★一度に全部入れるのではなく、2/3ほどを入れてから、とろみが足りない場合に足してください。
■他、ポイント
・麺は片面4~5分ずつ、しっかりと焼き目を付けることで、くずれずにきれいな円形になります。
・あんはとろみが付いても火を止めずに、さらに30秒ほどぐつぐつと煮込んで下さい。時間が経っても水っぽくならず、 しっかりとしたとろみが付きます。
・あんを煮込む際、最後にごま油を回しかけてから煮込むと、なめらかなとろみの中華あんに仕上がります(分量外)。