■泥棒あらわる

 

 

 

 

― 3日目は豊橋で宿泊しましたが、就寝前に先ほどの昆虫採集でズルをした分の指令をこなさねばいけませんでした。

 

 

 

「虫よりカエルの方が凄いのに、ほんとに理不尽さを感じましたね」

 

 

 

― そしてここでの「口の周りに油性ペンで泥棒みたいなヒゲを書いたまま帰省する」という指令で登場したのが、以降花澤さんのトレードマークともなるこちらの顔です。

 

 

 

 

 

 

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旅の途中で立派な泥棒へと変貌を遂げた花澤。

 

 

 

 

 

「ちょっと。誰もトレードマークにするなんて言ってないでしょ。嫌ですよ、これからずっと泥棒ヒゲ描いてオモコロ出るの」

 

 

 

― だって今日も描いてるし、Twitterのアイコンにも使ったりして、完全に気に入ってるじゃないですか。泥棒押し出そうとしてるじゃないですか。

 

 

 

「これは描けって言われて描いたの! 嫌だーーーっ! これからずっと泥棒呼ばわりされるのなんて嫌だーーーっ!」

 

 

 

― そしてこの後、そんな泥棒野郎こと花澤さんをある事件が襲います。

 

 

 

 

 

 

 

 

■差し入れ事件

 

 

 

 

― 何とTwitterの実況を見ていた近くにお住まいの方が、カエルを虫と偽る腐れ嘘つき泥棒野郎の花澤さんに差し入れを届けにきてくれたんですよね!

 

 

 

「何か色々罵詈雑言がふくらんでないですか? 差し入れをもらった時は驚きましたね。まさかTwitterを通してそんな出会いがあるとは!って感じで」

 

 

 

― まぁ幸い女性ではなく男性からだったので、運営側としてはホッとしました。

 

 

 

「何だよ幸いって。栄養ドリンクとか干し梅とか、疲労回復に役立ちそうなものをいただいたんで、すごいありがたかったですよ」

 

 

 

― しかしこの旅のルールは「ミニストップか、罰ゲームをこなしたセブンイレブンで買ったものしか飲食できない」というものだったので、差し入れも当然NG。Twitterで浮かれていた所を運営に発見された花澤さんに、深夜にも関わらず緊急の罰ゲームが課せられることになりました。

 

 

 

「差し入れは温情で見逃してくれるかと期待したんですけど、甘かったですね」

 

 

 

― この旅の罰ゲームはセブンイレブンのネットプリントというサービスで受け取らなくてはいけないので、深夜のセブンに向かったわけですが、その途中で忘れられない出会いがありましたね。

 

 

 

忘れたい出会いと言った方が正しいですけど。さっきの泥棒ヒゲ描いた顔で表通りを歩くのが恥ずかしかったんで、人気のない道を選んで歩いてたんですが、マンションの入り口の所におじいさんが座ってて、完全に股間をしごいていたんです。僕が近づくと『フゥーッ、フゥーッ』って凄い興奮してる声が聞こえて、めちゃくちゃ怖かったですね」

 

 

 

― おじいさんがイクところは見届けたんですか?

 

 

 

「見届けられなくてよかったと思ってますよ」

 

 

 

― 旅ならではの一期一会でしたね。そして引き当てた罰ゲームは、「自信のある超面白い変顔写真をTwitterにアップする」というものでした。

 

 

 

両もみあげのない泥棒ヒゲ描いた人間が、これ以上どう面白くなればいいのかわかりませんでしたが、とりあえず取り組みました」

 

 

 

 

 

 

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花澤が自分で“超”面白いと語る変顔集。

 

 

 

 

 

― それでは続いて4日目を振り返りましょう。

 

 

 

「なんかリアクションしろよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

■母へ

 

 

 

 

― 名古屋を目指して出発した4日目、しかしまたもコンビニがない地帯が多くて苦戦を強いられましたね。

 

 

 

 

 

 

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コンビニ、ない。

 

 

 

 

 

「上の写真みたいなところだと、ミニストップどころかセブンイレブンもないんですよね。もう罰ゲームのあるセブンでもありがたい! って気持ちで走ってました」

 

 

 

― そしてようやくたどり着いたセブンイレブンで花澤さんを襲った7つ目の罰ゲームが、「メールでお母さんにありがとうと伝えよう」というものでした。

 

 

 

「これはきつかった。精神的にきつかった」

 

 

 

 

 

 

 

 

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花澤が実の母親に送ったメール。

 

 

 

 

 

― 今までお母さんに感謝の言葉を伝えたことはあるんですか?

 

 

 

「一回もないです。でも多分『何言ってんのあんた。いいから早く帰ってきなさい』ぐらいの返信がくるかなーって思ってました」

 

 

 

― そしてお母さんからきた返信がこれです。

 

 

 

 

 

 

 

 

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母親からのマジ返信。

 

 

 

 

 

「こんな返信がくるなら、こういう企画じゃなくて本心から感謝の気持ちを伝えられたらよかったなって、激ヘコミしましたね。なんか親の気持ちを裏切ったような罪悪感が凄くて

 

 

 

― 泥棒にもなっちゃいましたしね。

 

 

 

「それは本業じゃない」

 

 

 

― 4日目はこの他の罰ゲームはなかったので、特に酷い目に合わずにつまんないまま名古屋駅近くのホテルに泊まることになりました。もっとセブンイレブン行けばよかったのに。

 

 

 

「うるせー!」