第五章  希望

 

 

つい動揺しちゃいましたが、少し気が楽になった面もあるんですよね。だってほら、前回はルーてんこ盛りのダブル皿だったのに今回は普通のカレーのサイジングじゃないですか。

そうですよ! ZAWAさん!この量ならいけますって!

 

そう。物事にはすべて限度がある。このカレーの辛さにも上限があると思うんですよね。だから量がかなり減った今回はサクっと終わっちゃうかもしれませんよね。

 

ではまず一口目、いただきます!

 

いった!!

 

うん?

 

 

もう一口。

 

どうだ……?

 

うん。

 

……? どうしたんですか?

 

えっこれ楽勝じゃね?

全然イケちゃいそうなんだけど?少なくとも2口食べて食べれないってほどでもないし、この大きさならマジで5分くらいで食えちゃいそうなんだけどいいの?楽勝じゃん!!こんなんなら15000どころか15万倍とかにすればよかったわ〜!!!

辛くないの!? それってZAWAさんがすごいの? それとも辛さが弱いの!?

 

あっ

 

きた

静かにきた

 

第六章  絶望

 

あああああああああああああ

 

あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛

 

あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛

 

あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ

 

大丈夫ですか?

 

こんな時のために準備しておいたぜ!!

いでよ辛さを中和する乳製品!!!

(持ち込み店長承認済み)←炎上対策!

え? どうなるのこれ!? 大丈夫ですか!?

 

 

(止まった)

 

無理!!!

無理?

 

いやこれほんと無理。これは無理やて…

普通さあ、ヒカキンでも江頭でも誰でもさあ。辛いもん食べた時ってテンションぶち上げてるじゃん。でもこれ下がる。テンション激烈に下がる。俺の喉と口と胃が、辛いとかそういう味とかじゃなくて純粋な「痛」。痛に支配されています。

 

味を聞かれたらきっと一番近いのは

 

「熱して溶けた鉄の味」

 

この味にわかるやつまずいない。あ〜、わかる〜、ハプスブルク家から宝石パクって捕まった時に焼けた鉄を口に流し込まれた味〜!って処刑される盗人しかわかってくれない。

 

そいつと語り合いたい。お前やべーな!すげえとこ入ったな!って鳥貴族で語り合いたい。

 

でも少し時間置いたら痛み引いてきた気がするわ。

 

もう一口くらいなら……

いった!! すげえ!

 

痛…

 

俺の喉に…  

グッドラックしてズブズブ沈んでいくシュワちゃんが見える…

グッドラックしてズブズブ沈んでいくシュワちゃん……

 

ちょっと待って。

これマジでやばい。一旦あれ。あれ見せて。

 

えっもう?

 

この激烈な痛みによるテンションの激下がりを補うには、もうこの90010円を出さざるを得ません。この現ナマを失うリアルを実感して再び俺の魂に火を!!!!

 

いや…

だめだ…

 

もう90010円で焼けた鉄食う処刑から逃げれるお得なチケットとしか思えない…

 

むしろ逆に90010円てめちゃくちゃ安くてお得なんじゃないかと思えてきた…

 

コスパ良くね…?むしろ15万でも払ってよくね…?

 

ダメだ! おじさんになってちゃんと働いててそれなりにお金を稼いでるから、あの頃ZAWAさんよりお金の重さが変わっちまってる! 目を覚まして!

 

ほんとこの痛み、マジで俺の内臓が溶鉱炉みたいに激痛だわ…

 

いやでも待てよ?俺の腹が溶鉱炉?

 

どこかでそのセリフ…孤独なあいつの叫びが聞こえてきたような…

 

なんかブツブツ言ってるし目も虚ろだ……大丈夫ですか!?

 

うおおォん!!!!!

俺はまるで人間火力発電所ダァああアアアア!!!!!

 

いった!!

 

いや違った

 

俺は発電所じゃなかった。

 

てか人間が発電所なわけないだろ…マジで頭おかしいんじゃないかあいつ…

だから孤独なんだよ

 

またブツブツ言いだした……大丈夫かな……

 

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