
友だちにナクヤムパンリエッタという人がいる。
魂で殴ってくるようなマンガを描いていて、ご本人もマンガ通りにめちゃくちゃで爽快な人だ。

去年の春、ナクヤムさんが日本を発った。数か月間なのか数年間なのか分からないが、ヨーロッパに住むとのことだった。
それからすぐに知らせがあった。諸事情によりヨーロッパで住所不定無職になったらしい。そんなわけないだろと思ったけど本当だった。
私はヨーロッパにいる友だちに出来ることはないかと考えた。
そうだ、仕送りだ。
日本からナクヤムさんに仕送りをしよう。
というわけで開催します!


仕送りをするべく集まってもらったメンバーがこちら!
この会のルールは至って簡単だ。
「ナクヤムさんを一番感動させた仕送りをした人が優勝」!
競技にすることでお互いの品の質を高め合い、最高の仕送りになるはずだ。
細かい条件は下記のとおりである。

ナクヤムさんはヨーロッパの国を転々としているらしいが、ドイツに宿泊しているタイミングで仕送りをすることにした。
神田君の仕送り品

ナクヤムさんが好きだと言っていたものを中心に持ってきました!

【みんなの反応】
・レトロなサンリオグッズかわいい!
・おかずのりって海外になさそうだから嬉しいのでは

ナクヤムさんはけろけろけろっぴが好きなので、こちらを選びました
そうなんだ! 全然知らなかった
みんなでピューロランド行った時に、けろっぴを見つけてよだれを垂らして喜んでたので間違いないと思います!
野良犬?

実はこの巾着にはナクヤムさんに伝えたいメッセージが込められてるので、手元に届いたら読んでもらいたいですね
気になるなあ

それからおかずのりもセットにしてみました。これも前に好きだと話していたので

「おいしすぎてついつい食べ過ぎてしまうことがあります」
やっぱりね、うまいものをいっぱい食べてほしいから……
原宿さんの仕送り品

僕は「これがないと海外でストレスなんじゃないか」というものを選びました

【みんなの反応】
・刀匠関孫六の伝統から生まれた爪切り!?
・生活必需品は喜ばれそう

関孫六(せきまごろく)の爪切りって100円ショップとかの爪切りと別ものなんですよ。爪への力のかかり方が違う。優秀な日本の爪切りであっと驚かせたい。
あれ、ナクヤムさんが滞在するドイツって刃物が有名だったような……?

え?
ドイツ製の刃物ってよく聞きますね
あらあらまあまあ
いや、関孫六は日本にしかないから大丈夫。それに現地で良い爪切りを買うことってないと思うんで、ハマればいける自信があります!
かとみの仕送り品

私は2品選んで持ってきました!

【みんなの反応】
・家でゲルクッション使ってるけどお尻が楽でいい!
・高級トイレットペーパーって自分じゃ買わないからもらったら嬉しいかも
今回は「おしりに優しく」というテーマにしました。ゲルクッションはヨーロッパ中を長距離移動してるナクヤムさんにぴったりだと思って
トイレットペーパーのほうは自分用にも買ってきたので、みんなにも触ってみてほしいです!

キメが細かくて全然ちがう!
やわらか~~
ちょっと実際にコレでおしり拭いてみていいですか!?
是非!

では密室にて拭いてきます

……え!? うわ! はははは!

ふわふわ過ぎて紙じゃないですね。もはや毛足の短い小動物みたいでした……
え!?
おしりの隙間を猫の手がスーっと撫でていったような感覚です。

こういうこと?
たばねさんの仕送り品

私はナクヤムさんに「ヨーロッパで生き抜いてほしい」という思いをこめて詰め合わせを用意しました!

【みんなの反応】
・手作りだ!
・この楽しげな箱の中にそんな切実な思いが!?
私はナクヤムさんにとにかく生きてほしくて
わかる
海外で生きるのに必要なものってなんだろうと考えて、「食」「衛生」「ときめき」の3要素の6アイテムを用意しました

ちなみに小窓にはミシン目が入っていて、アドベントカレンダーみたいに開けられます
めちゃくちゃいい! 中を見るのが楽しみだな~
ARuFaさんの仕送り品

僕は送りたいものを2つ用意してきました!!!!

【みんなの反応】
・ココナッツサブレ絶対割れちゃうって!
・冬のドイツは寒いらしいから防寒具は嬉しいかも(※1月時点に撮影)
海外に仕送りすると聞いてまず気になったのが、輸送時の荷物へのダメージです
箱がボコボコになったりとかよく聞きますよね
なので僕は、荷物にどれぐらいのダメージを受けるのかを知りたいなと思ったんです。そこであえて割れやすいものを用意しました

割れやすさに定評のあるココナッツサブレ

ダンボール箱の各箇所に個包装のココナッツサブレを配置して、割れ具合から位置ごとにどれぐらいのダメージが加わるのかを調査したいと思います
仕送りなのに調査って言ってる
この結果が分かれば次回の仕送りにも役立つはず!

ふたつ目の品はマフラーです。
これは嬉しいな
このマフラー、Amazonで買っためちゃくちゃ工場製品なんですけど……


この夜なべしてる風の写真も同封して、手作りっぽく見せてお手軽に感動させたいと思います
血も涙もない
手作りっぽくするために、わざと所々ほつれさせたりもしました
無事に全員分の仕送り品がそろった。
さあ、ナクヤムさんの元に発送するぞ!
日本からヨーロッパへ国際郵便を送る
国際郵便の一番のハードルが税関の検査だ。場合によっては税関で荷物を開けて中身をチェックしたり、下手するとそのまま荷物が戻ってきてしまうらしい。こわい。それだけは避けたい。
今回初めての国際郵便ということもあって、慎重に慎重を重ねて準備をした。
何事もなければナクヤムさんの元に10日前後で届く予定だ。
1月27日、郵便局から発送

みんなで集合して郵便局から発送!
発送から5日後

税関の検査は無事にクリア! ナクヤムさんの宿周辺まで荷物がいったようだが、不在で郵便局に持ち戻りになったらしい。
発送から11日後

ナクヤムさんの宿、断崖とかに囲まれてるのかもしれない。
ドイツの取り扱い郵便局が分かれば問い合わせできそうとのことなので、発送手続きをした郵便局に調査依頼書を出してみた。
1週間ほどで回答書が来た。

“郵便物は、次の郵便局に保管されています。”
“保管局: (空白) ”
保管されているようだが、肝心の取扱郵便局がどこなのかは不明との回答だった。
発送から19日後

発送から26日後


シールがたくさん貼られたダンボール箱が戻ってきた。
発送から27日後

仕送りを諦めない……!
今度はナクヤムさんの次の宿泊先(同じドイツ)へ送ってみることに。
発送から37日後

発送から44日後

発送から47日後

47日間もかかってしまったが、ついにナクヤムさんの元に仕送りが届いた!

かとみ











