こんな話を聞いたことがあるだろうか。
どこかで聞いたことがある雑学だが、実際に確かめたことはない。
ということで早速、家電量販店で時計のカタログを貰ってきて確かめてみる。
表紙の腕時計の時刻を見てみると、10時8分42秒を指している。
10時10分ではなくなんとも中途半端な時刻だ。
だが、ページを開いてみると……
10時8分42秒
10時8分42秒
10時8分42秒
大谷翔平がつけているこの時計も……
10時8分42秒
なんと、掲載されている時計のほとんどが10時8分42秒を指していた。どうやらこの半端な時刻で統一されているもよう。
理由を調べてみると、「セイコーミュージアム銀座」のサイトにこんな記述を発見。
セイコーのアナログ式時計のカタログやパンフレットに掲載されている時計はすべて「10時8分42秒」を指しています。
見ているだけでよだれがでるビーフステーキの広告を見て、「時計の広告も見ているだけで動きを感じる表現はないか?」と、検討を重ね、躍動感のある「10時8分42秒」に決めたといわれています。
「10時8分42秒」の配置には躍動感に加えて、「時針・分針・秒針の3本が重ならない」「美しく引き締まって見える」「12時下のブランド名が隠れない」という利点もあります。(抜粋)
イメージ
美味しそうなステーキの写真に感化された結果「10時8分42秒」が最も美しい時刻だと定められたらしい。ちなみに日付は「6日」が一番美しいとされてるそうだ。
たしかにこうして比べてみると「10時8分42秒」が一番美しいように見える気がしないでもない。
と言いたいところだが正直よくわからない。
ところで先ほどのサイトに気になる一文を見つけた。
他社の例を調べてみると10時6分37秒、10時7分37秒、10時8分36秒、10時9分35秒など、
それぞれで統一されているようです。
どうやら「10時8分42秒」に統一されているのはセイコーだけで、他のメーカーは違う時刻に統一されているようだ。
ということで家電量販店に再び赴き、ありとあらゆる時計カタログをもらってきて検証してみる。
シチズンは10時9分35秒。たしかに微妙に違っている。
カシオは10時8分36秒。
と、いろいろ調べて……
こちらが主な国内時計メーカーの広告の時計が示していた時刻一覧である。
たしかにメーカーごとに違いはあったが、どれも同じような時刻で定められているようだ。
では海外メーカーではどうなのだろうか。
海外の高級時計ブランドを中心にいくつか調べてみると……
このような結果になった。
どうやら海外ブランドでも概ね同じような時刻を美しいとして定められているようす。
このことから特に10時9分35秒前後は「美しい時刻のゴールデンタイム」だと言えるだろう。
と、ここで別の疑問が浮かんでくる。
これまではアナログ時計の話。
そもそも針が存在しないデジタル時計の場合、シズル感も何もないため 特にこれといって定められていない気がするがどうなってるのだろうか。
こちらもカタログやWEBサイトで集計した結果……
デジタル表示の場合も大体同じような時刻が定められていた。
ただし、やはり針の位置関係という概念が無いためかアナログより時刻にばらつきは見られた。
時計メーカーが美しいとしている時刻はわかったが、
人に時計の絵を描かせたら、無意識にその人が最も美しいと思っている時刻にするのではないだろうか。
ということで、会社の人たち何人かに「時計の絵を描いてください」とだけ伝え、描いてもらった。
3時
3時
5時
10時
3時
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