先日ニュースで取り上げられネットでも話題になった『謎の装置』をご存知でしょうか?
「ボタンを連打」 セルフ式スタンドで不正
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00357637.html
セルフ式のガソリンスタンドは、セルフと言っても資格を持った人が制御盤の前にいて危険がないかを目視して許可ボタンを押さないと給油ができない仕組みになっています。
ニュースに出てきたスタンドは、それを省略するためにタッチパネルを自動で押す装置を自作。消防法違反で立入検査を受けました。
スタンドの店員が自作した装置は2種類。
棒が振り子のように動いてディスプレイを押すタイプと、箱から棒が出てきてディスプレイを押すタイプです。
もちろん不正は駄目ですが、装置自体の事を考えると小型化したり静音化したりとバージョンアップしているのは単純にすごいと思いました。
さらに『謎の装置』という厨二心をくすぐるネーミングに、思わず自分でも作りたくなったので再現してみます。
実際に作ってみる
内部は公開されていませんでしたが、映像を確認する限りおそらくモーターとギアを使って回転運動を往復運動に変換しているものと思います。
しかしそれは面倒くさいのでArduinoとサーボモーターで作ることにしました。
ケースも本物に似たサイズのやつを買いました。
詰めます。
『謎の装置 タイプ1』の完成です。
ウィーン…ウィーン…ウィーン…ウィーン…
・・・。
ウィーン…ウィーン…ウィーン…ウィーン…
・・・。
なるほどね。
『謎の装置』という言葉に惹かれて作ってみたはいいものの、何故か虚しくなりました。
ケースの塗装も含めると3時間はこの装置を作るのにかかっているので、80歳まで生きるとして24時間×365日×80年=700,800時間という限りある時間のうち3時間を僕は無駄にしたことになります。
3時間あったら小難しいフランス映画を2本見たほうが有意義じゃないですか?
男女が意味深なことを喋ってる映像ばかりで内容はまったく理解できないですけど。
バージョンアップしたタイプ2も作った
せっかくだからタイプ2も作ることにしました。
こちらはソレノイドという磁力で軸を動かして往復運動が出来るパーツを使います。
詰めます。
ソレノイドは曲がってついているしパーツはブレッドボードに指したままと大分雑な作りですが、それは貴重な日曜日にオフィスでこれを作っていて早く家に帰りたいからです。
最初はワクワクしながら作っていたのですが、誰もいないオフィスにモーターの音だけが響いた時に「おいおいおいおいおい何なんだこの日曜日は」と思わず口にしてしまいました。
意味のないものを意味もなく作ると本当につらいので、みなさんは意味のあるものを作ったほうがいいと思います。
『謎の装置 タイプ2』の完成です。
カチッ…カチッ…カチッ…カチッ…カチッ…
・・・。
カチッ…カチッ…カチッ…カチッ…カチッ…
・・・。
(時間を)返して!!!!
正直使いみちがまったくないので、メルカリで一つ5万円にして売ろうと思っていたのですが、
弱パンチを自動で打つ装置として使えることがわかったので、リュウとケンにずっと牽制しあっててもらうことにしました。
だって、殴り合うのはよくないから…。
(おわり)