どうも導入下手のリックェです。

人はなぜ山に登るのか。そう、山には魔力がある。
と、いうわけでゲームレビューです。(導入が下手!)

 

今日ご紹介するのは、

セレステ

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『CELESTE(セレステ)』です

 

どんなゲームなの?

 
主人公のマデリンは、不思議な山セレステの登頂を目指します。
ダッシュ・ジャンプ・壁を掴むのシンプルアクションで、広大なフィールドを進んでいくメトロイドヴァニア(探索型2Dアクション)です。

 

反射神経のゲームじゃない

CELESTEの魅力を解説していきます。

難易度はONIMUZ(鬼ムズ)です。
ミス=即死なので、ダメージ覚悟で強行突破するようなパワープレイはできません。トラップは完全回避が求められます。

反射神経に自信がない自分には無理?
いえいえ、そんなことはないです。

というより、反射神経でどうにかできる難易度なんてたかが知れてます。アクションゲームですから、反射神経を武器にゲームを進めていくこともできますが、それもどこまで通じるでしょうか?
CELESTEで真に要求されるのはもっと別のことです。

そのもっと別のことっていうのが、CELESTEの魅力なんです。

 

 

12秒に1人のペースDEATH

画面内の赤いトゲに触れるとミス。どうしろと?

CELESTEは俗にいう死にゲーです。

確かに、よく死ぬ。
敵に当たれば死ぬし、穴に落ちても死ぬ。

冒頭で述べたとおりミス=即死です。ライフもバリアもない、至ってシンプルなルールです。命は一つゆえに勝負は常に一本。石動雷十太も言ってたでしょ?

ちなみに僕はプレイ時間は7時間ほどですが、累計死者数は2000人を超えてます。たぶんクリアまでに少なく見積もって4000人は超えるでしょう。
※この見積もり甘かったです。記事最後にて。

 

平均すると12秒に1人のペース。逆に感無量よね。

 

君は何人死なせて気がつくか

登頂を目指すプレイヤーは、山中でひとつの真理に触れるでしょう。

普通うまくいかないとき 下手だから死体の山が築かれる、と人は考えがちだと思いますが、CELESTEは元から反射神経まして幸運に頼ってクリアできるゲームじゃないんです。死体の山を登るようなゲームなんです。そこに気がついて初めてできるようになることがあるんですよ。

それが、 

 

 

 

滅私

mask-arade(マスカレード) パーティマスク Lionel Messi Mask メッシ

 

 

 

滅私です。
それこそが霊峰セレステで求められていることなのです。

 

ラプラスの魔

※写真はホルムズ海峡

 

反射神経が通用しないようなONIMUZのゲームに立ち向かう方法は、アドリブの排除です。万人向けのたとえではないけれど、必要なのは

・RPGツクールでシナリオを書くような
・プログラマーが動作テストを書いて自動で行わせるような

そんな予定どおり動きです。偶然を排除し、あなたは 全てを知っており、未来も予見している知性“「ラプラスの魔」にならなければなりません。

 

もうちょい具体的に言うと、死なずに行けたところまでの行動を覚えて、復活したらそれをリピート。

斜め落下→ダッシュ→罠に落下→×
斜め落下→ダッシュ→罠に落下→×
斜め落下→斜め上ダッシュ→壁掴む→斜めジャンプ→

こんな感じ。

これを幾百の死と再生の中で繰り返し、シークエンスを構築していきます。タイムリープを繰り返している読者の皆さんには釈迦に説法、ダルシムにヨガフレイム、ガンジーに暴力そして服従だと思いますが、ランダム要素がなければ、前回と同じ行動をとれば前回と同じ結果になりますよね。

 

 

あなたは自動人形です

アクションゲームだから、揺れる振り子の間をダッシュで抜ける的なパートもあります。だからといってシークエンスに「タイミングを見計らってダッシュ」と含めちゃうと、再現性がなくなってミスに繋がるんですよね。

ようするにシークエンスに“判断”が入ってはいけない。

そこで例えば「その場でジャンプ1回→ダッシュ」と置き換えます。これでひとつ判断が消せました。
見て判断してたら間に合わんのだ。

このように、感情はもとより判断といった意識の介在を、とことん排除していきます。究極的にはプレイ画面を見る必要がないところまで行き着くはず。決まった順番で決まったボタンを正確に押すだけのお仕事です。

 

そんなの自動人形じゃないかってか?そうです私がへんおじさんです。

そして、あなたもすぐにね!!!

 

 

Manchester United マンチェスターユナイテッド デビッド ベッカム パーティーマスク / フェイスマスク お面

 

 

反証:あなたは自動人形ではありません

自動人形たるあなたですが、シークエンスの最後の一瞬、自我の火花を垣間見ることとなります。なぜなら

前回と死の直前の行動だけは変えなくてはならない

そこから先は、自動人形には成し得ぬ未体験の空白の未来。ほんの数秒かもしれないけれど、思うままにわがままにダッシュしろジャンプしろ!

そのカタルシスたるや!
人間の証明にほかならない!

 

人間の証明

 

まとめ:CELESTEは禅

このゲームね、アクションゲームとみて舞台設定の話をするならば、山じゃなくても成り立ちそうなものなのですが、舞台は山なんです。

それは、CELESTEが禅だからです。
山に登る人間はついぞ自らと向き合う。

作中、主人公はパニック発作の障害を持っていたり、内面に闇を抱えていたりしますが、それも全く無関係というわけでもなさそうなんですよね。

人は自らと向き合うとき、自分が自分だと思っているものを捨てていくものです。デカルトが「我思う、故に我あり」と考える自己を指摘したのと対照的に、仏教思想は、私とは私を取り巻く相互関係のことだと無我を唱えた。

CELESTEってなんかそんな感じ。
なんかいい感じのことを言おうとしましたが、とにかく面白いアクションゲームだから遊んでみてはどうでしょうか?

 

 

 

それじゃウヤムヤだけどこんなところで!梵我一如!

 

PS. エクストラステージをまだ残しつつ死者数が8000人を越えました。

 

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