こんにちは!ライターのかぼちゃといいます。
ついに平成30年がスタート。時の流れの早さになすすべもない気分に浸っております。この分だとあっという間に老人になってそう…老後はせめて平穏に暮らしたいものだ…
ところが映画でちらほら見かけるのが、せっかく築いた平穏な生活をあるきっかけで崩壊させてしまうご老人。きっかけとは、まあだいたいが美男美女で、しかも「老いらくの恋」に限りません。
将来同じ轍を踏まないために、ご老人が美男美女に深入りしたばっかりに大変な目にあう作品3つを一緒に確認してみましょう!
なんで師匠になったりしたの!『危険なプロット』
あらすじ
妻と穏やかに暮らす初老の国語教師・ジェルマン(ファブリス・ルキーニ)は、生徒たちが書いた作文のなかにキラリと文才が光る1作を見つける。著者は高校生のクロード(エルンスト・ウンハウワー)。その内容は彼が友人宅を訪れた際に見聞きした“他人様の家庭の事情”だった。悪趣味だと思いつつも作文に引きつけられ、クロードに小説の個人指導を始めたジェルマンは、次第に彼の才能にのめり込んでいく。
良き教師・良き夫のジェルマンが耽美オーラの凄まじい美少年・クロードに深入りしたために大変な目にあうお話。といっても『ベニスに死す』ではなく、ジェルマンが熱を上げているのはあくまでクロードの文才。作家志望だったかつての夢を託そうとしたんです。
しかしちょっと度が外れていて、クロードに頼まれれば試験問題を盗んであげたりさえするほど。ホステスに横領金を貢ぐおっさん並みに自分を見失っていますが、本人は自覚なし。次第にクロードもなんかヤバい本性を見せ始め、「えぇっ…」というラストを迎えます。
下心なしでも美少年にのめり込んじゃダメだよ~…ちなみにフランスでは公開1ヵ月で観客動員120万超の大ヒットを記録したそう。
恋のライバルになるのもダメ!『スルース』
あらすじ
高齢の著名な作家・アンドリュー(マイケル・ケイン)の豪邸を訪ねてきたのは、別居中の妻の愛人・マイロ(ジュード・ロウ)。離婚の同意を迫るマイロに、アンドリューは妻に未練はないと伝え、2人の新生活を応援したいと申し出た。話がうますぎると思いながらも大金に目がくらみ、マイロはアンドリューに言われるまま宝石の狂言強盗を手伝い始める。それがアンドリューの復讐計画とも知らずに…
厳格で自信家の老人と魔性のイケメンの青年が、プライドをかけて火花を散らすお話。
妻の愛人の若造がノコノコやってきて生意気な態度…普通なら夫がブチ切れて即修羅場という状況ですが、アンドリューは単純な展開を選びません。推理作家らしい手の込んだ復讐計画をしかけます。
ところがマイロもただものじゃなかった。すぐさま復讐への復讐に打って出ます。なめていたマイロのまさかの反撃に動揺するアンドリュー。しかしもう後には引けない。
核心である妻を置き去りにどんどん奇妙な方向へ進んでいく攻防のはて、アンドリューが迎えたのはとりかえしのつかない結末でした。
深入りなんてせず最初から普通の修羅場にしとけばよかったのに…
片思いなんてしたらどうなるかわかってたでしょ!?『ライク・サムワン・イン・ラブ』
あらすじ
84歳の元大学教授・タカシ(奥野匡)は、デートクラブを通して女子大生の明子(高梨臨)を自宅に呼んだ。亡き妻とよく似た明子に恋心を抱くタカシだったが、翌日車で送る途中に明子の恋人・ノリアキ(加瀬亮)と出くわすはめに。粗暴でストーカーまがいのノリアキに明子が怯えていると知ったタカシは、彼女の祖父のふりをしてノリアキをいさめようとするも、この嘘は最悪の事態を招いてしまう。
妻を亡くした孤独な老人がデート嬢に一目惚れし、トラブルに巻き込まれていくお話。
アートな雰囲気の作品ですが、「老いらくの恋」の描き方はシビア。仕事で来ているだけの明子は冷めているのに、タカシの方は手料理を用意したり恋人気分でウキウキします。
この先いくらつぎ込むのかな…と思いきや、強面ノリアキの登場で事態は一気に別の危険な方向へ。よせばいいのにタカシはウィットにとんだ話術でノリアキに立ち向かいます。その結果がクライマックスの修羅場。
加瀬亮の役者魂を感じるノリアキの絶叫は画面越しに聞いても「うわぁ…」となるほどで、ドア一枚へだてて対峙するタカシの痛ましさはもう直視できないほど。
美女への老いらくの恋はダメだよやっぱり…
他人事じゃない…人生の先輩方に学ぼう!
今回ご紹介したご老人は、偶然ですが全員インテリ。みんな最初は美男美女に対して威厳や余裕を見せています。
なのに徐々に主導権を持っていかれ、いろいろ手に負えなくなり、ついにはあんな結末になってしまう…「自分はバカじゃないから大丈夫」と思ってるそこのあなたも、他人事じゃありませんよ!
人生の先輩方の大失態、老後の備えにぜひご確認ください!