こんにちは、株式会社バーグハンバーグバーグのまきのです。

 

泣ける映画、怖い映画、笑える映画、様々なジャンルがたくさんありますが、中でもヒューマンドラマは根強い人気です。血も爆発もロボットも頑丈なおじさんも出てこない、「自分にも起こりうる風景」を描いた作品だと老若男女が安定して楽しめるジャンルかもしれません。

 

個人的にはヒューマンドラマの中でも「少年が何かに直面し、それを乗り越えて精神的に成長する」というのが割と好きだなと気付いてしまいました。ということで、「少年が心の成長を遂げる映画」を3本紹介したいと思います。もうすでに知ってたらすいません。私より詳しい映画好きの方は「浅い」と思うかもしれませんが、大目に見てください。

 

 

 

 

 

■荒廃した世界で生きろ!「ターボ・キッド」

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ターボ・キッド

 

【あらすじ】

核戦争により文明が崩壊した1997年。マッドマックスみたいな荒廃した世界で一人で生き延びる少年・キッドは、チャリンコに乗って不法投棄された物から使える物を探すスカベンジャーとして細々と暮らしていた。ある日、アップルと名乗る不思議ちゃんと仲良くなるが、街を牛耳るゼウスにとらわれてしまう。キッドは偶然見つけた「ターボライダー」のスーツに身を包み、アップルを救うために彼のアジトに乗り込む…!

 

「ヒューマンドラマは血も爆発もロボットも頑丈なおじさんも出てこない」と言っておきながら、血と爆発はあるB級映画「ターボ・キッド」をまず第一に挙げさせていただきます。バトルあり、スプラッターありと非常に人を選ぶ作品ではありますが、もう一つの要素である「ボーイ・ミーツ・ガール的要素」がめちゃくちゃ最高なんです。

 

ヒロインのアップルはビジュアルも素晴らしい上にあり得ないほどに天真爛漫な性格が可愛く、わたしが今までみた映画の中で一二を争うほど最高にキュートなキャラクターで、そんなアップルとキッドのひと夏の恋を経て大きな敵と対峙し、そして成長していくという過程がまさに究極なのです。映画全般は結構グロいシーンもあるのですが、それを差し引いてもサイコーにハッピーで楽しいポップコーンムービーなので、是非一度ご覧ください。

 

【予告】

 

 

 

 

 

■病気の少女のために映画を作れ!「ぼくとアールと彼女のさよなら」

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ぼくとアールと彼女のさよなら

 

【あらすじ】

高校でどのグループにも属さずに飄々と学園生活を送っている映画制作が趣味のオタク・グレッグは、ある日母親から「同じ学校のレイチェルちゃんが白血病になったらしいからお見舞いに行ってあげて」と言われる。親がそこまで言うなら…と仕方なくレイチェルの部屋に通い、心を通わせていく。

レイチェルは気丈に振る舞うも、やはりティーンエイジャー。次第に体調が悪くなっていき、うっすらと死がちらついてくる。死ぬのは怖い。そんなレイチェルを励ますため、グレッグは同級生でイケてるグループの女の子から「レイチェルのために映画を作ってあげて」と強引に提案される…。

 

サンダンス映画祭というイベントで大好評を博して2015年度の審査員賞と観客賞を勝ち取った、病魔に冒された少女と映画オタクにまつわる青春コメディドラマです。

 

ヒロインが白血病になって男が奮闘する、という構図は日本だとお涙ちょ〜だい号泣必須なケータイ小説(笑)みたいな世界になりがちですが本作ではそういうなく、ティーンエイジャーにとって身近では無い「死」が突然10代に振りかかってもどうすることも出来ないよ〜という未経験故のダメなところもリアリティに溢れております。かといって重いテンションにせずに笑いも散りばめながら少しずつ心がキリキリと締め付けられ、そして最後は清々しく泣ける…という非常にバランスの良い仕上がりになっておりました。

 

同級生の女の子が次第に死に向かっていく中で、グレッグは何を考え、何をしてあげられるのか?鑑賞後はグレッグとともに心が強くなる気になりますよ。

 

【予告】

 

 

 

 

 

■思春期少年と破天荒おじさんの交流!「MUD」

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MUD

 

【あらすじ】

思春期まっただ中の少年エリスは、友達のネックボーンと一緒に無人島に降り立った。洪水が原因でボートが木の上に引っかかっており、「ここ俺たちの秘密基地にできんじゃね?」という期待があったからだ。

しかしボートにはすでにマッドという先客がいた。詳しく話を聞くと、どうやら彼は愛する女性のために人殺しをしてしまい、警察や殺された奴の兄が雇った賞金稼ぎに狙われて現在逃亡中なのだという。マッドの一途な気持ちに共感したエリスは、ネックボーンとともに逃亡できるように手助けをしてあげるが、やはり一筋縄ではいかなかった…な話

 

最後はわたくしが今年見た中で一番サイコーと思ってしまった「MUD(マッド)」を挙げさせていただきます。エリス少年の視点で変なおじさんマッドとの交流を通して心の成長を描いていくのですが、思春期にありがちな繊細な心の動きがとても爽やかに描写されておって、じぃん…としました。ほんと素晴らしい。

 

エリスは家庭に問題はあって「愛って何なん…真実の愛ってこの世にないん…?愛をください…」みたいな気持ちがふつふつと湧き上がって悶々としていたところに、薄汚くてお世辞にもスマートとは言えない謎の男がめっちゃ純粋で一途な愛を語るんですよね。愛する女のために人まで殺してしまうマッドの方がカッコ良く見えてくるでしょうよ!そっちに肩持つでしょうよ!思春期なんだから!

 

そして盗みまで働いてマッドのために尽くしてあげるけど、周りの大人たちはことごとく不条理で子どもを平然と裏切るし、さらに気になってた同世代の女の子にまであっけなくフラれてしまう…ひしひしとエリスの心を支配する「現実つらすぎワロタ感」がもう圧巻。泣きながら感情が爆発させるエリスの演技は迫真でした。そこから終盤に起こる一騒動も「必然の流れだけど〜!」と思いながら緊張感に溢れてひと盛り上がりあって最後は何だかんだできれいにあるべき所に収まる感じも大変良い。この数日でのエリスの心の成長はとんでもないものでしょう…と思わずにはいられない傑作です。監督のジェフ・ニコルズは他にも「テイク・シェルター」や「ミッドナイト・スペシャル(日本未公開)」も制作しており、どれも傑作なので合わせてチェックしておいてください。

 

【予告】

 

 

 

 

 

■気になったら見よう

いかがでしたか?MUDはマジで最高過ぎるので是非死ぬ前に一度はご覧くださいね。少年たちの成長を追体験して、皆さんも心を豊かに育てましょう。

 

それではさようなら。またいいのがあったら教えます。