「難しい本ばかり読んで、ワケの分からない議論をする」というイメージが定着している哲学者。実際にはアクティブな人が多いんですよね。
有名哲学者のデカルトには兵隊経験がありますし、プラトンはむっちゃガタイが良くて、格闘技が強かったことが知られています。というか、プラトンは「肩幅が広い」くらいの意味のあだ名で、本名じゃないらしいですよ。ジャイアント馬場みたいな人だったんですかね。
実は、日本にも超アクティブな入不二基義(いりふじもとよし)さんという哲学者がいます。青山学院大学教授でヒゲの似合うシブい顔立ち、そのうえ、レスリングをやっていて細マッチョ。少女漫画のステキなオジさまキャラに必要な要素は、だいたい持っているのでは?
そんな同氏が、なんと「哲学者イリフジ、51歳でレスリングをはじめる」(仮題)を出版することが発表されています。むむむ、これはイケメン度がさらに増してしまう予感……ッ!
臨戦態勢:シングレットを着用し、試合に臨まんとするの図(友人撮影)。 pic.twitter.com/49J7N8UcTd
— 入不二 基義 (@irifuji) 2016年1月24日
画像1〜3は、前半(試合がストップする前)のポイント「6−0」になるまでの途中経過。@irifuji pic.twitter.com/8Gw8ltiY07 — 入不二 基義 (@irifuji) 2016年2月14日
入不二さんは、現在は57歳。本のタイトルにもあるように、51歳のときにレスリングを始め、今年1月に全日本マスターズ選手権で公式戦初勝利を収めています。現在は青山学院大学レスリング部部長、全日本マスターズレスリング連盟理事まで務めているそう。
アスリートとしてはかなりの遅咲きですが、たいへんマッチョで還暦手前には見えません。あと、何度見てもイケメン。
YouTube上には、同氏が出場した試合が公開されています。年齢を感じさせない機敏な動きで、フォールを奪うシーンも。Twitterはレスリングと哲学の話がほとんどで、かなりガチで取り組んでいることが伺えます。
Web上で公開されている日記によれば、「哲学者イリフジ、51歳でレスリングをはじめる」の話が持ち上がったのは、53歳のとき(2013年)。練習で右足を骨折した直後で、足の治療をしながら打ち合わせを重ねています。競技愛がすさまじいな!
同書ではレスリングの体験記、考察などが書かれる予定ですが、他の著作が完成してから執筆するため、刊行まで時間がかかるとのこと。哲学には「身体論」というカテゴリーもありますし、かなり深い考察が期待できるのではないでしょうか。哲学ファンに限らず、格闘技ファンにもオススメです!