ナンバーワンインド映画、『バーフバリ 王の凱旋』をあなたは観ましたか?
私は劇場で4回観ました。4回観て気がついたことがあります。
それは、「ちょうどいい木」がいっぱい出てくる、ということです。
バーフバリは数々の危機を神がかり的な機転とパワーで切り抜けるのですが、そのときに高確率で登場するのが「木」なんですよね。ちょうどいい感じに生えてる木をうまく使うことが多い。大地を司るシヴァ神の加護をうけていることの象徴なのかもしれません。対するラスボスのバラーラデーヴァは金属製の武器をよく使うので、「木 VS 鉄」の構図になっているともいえます。
今回は『王の凱旋』に登場する「ちょうどいい木」を7つ取り上げてみました。映画を観た人向けなので、ネタバレが多分に含まれています。
① ちょうどいい感じにカッタッパを助けた木
諸国漫遊の旅に出たバーフバリとカッタッパが遭遇した盗賊集団ピンダリ。
デーヴァセーナ姫に一目惚れしたバーフバリは戦闘中にも上の空。取り押さえられてピンチのカッタッパを尻目にニヤニヤ油断……かと思いきや。近くの木に敵の刃を誘導して破壊、倒壊した木はカッタッパだけをすりぬけてピンダリどもを押しつぶした!
言葉で説明すると嘘すぎるが、不思議と観ているぶんには違和感がない名シーン。
② ちょうどいいところにあった丸太
クンタラ王国の見栄っ張りな小心者、クマラ王子が、バーフバリの力添えで偶然にも丸太を真っ二つにしたあとのシーン。
自室で必死に昼間の勇姿を再現しようと頑張っていたらデーヴァセーナ姫と侍女が入ってきて「昼間のあれをもう一回」とか言ってくる。
あわてて隠した丸太があっさり見つかってピンチになる微笑ましいシーン。
③ ちょうどボートみたいに乗れる丸太
クンタラ王国を襲ったピンダリの軍勢。バーフバリの大活躍で撃退に成功したあと、決壊したダムの激流で丸太に乗ったバーフバリが流れてくるシーン。
前作『バーフバリ 伝説誕生』でも、雪の中をちょうどいい感じで疾走できるスノーモービル丸太が登場している。
④ 水運びにちょうどいいヤシ
バラーラデーヴァの策略で国母シヴァガミの逆鱗に触れたため、バーフバリとデーヴァセーナはマヒシュマティの王族を追放される。しかし清き心を持つふたりは民衆に慕われながら働いて生きるのだった。
民衆が壺で遠くまで水を運ぶのに苦労している様子を見たバーフバリは、2本のヤシに大きな桶を吊るして水源に沈め、ロープを放したときの反動で大量の水を一気に運ぶ戦略を思いついた。
引っ張るのにかなりの人の協力がいるため、必要な労力はあまり変わらない気もする。
⑤ カーラケーヤがいっぱい刺さってちょうど稲妻が落ちた木
バラーラデーヴァの策略に嵌り、カッタッパにバーフバリの暗殺命令を下すシヴァガミ。
カッタッパは直前まで暗殺をためらうが、そこに蛮族カーラケーヤが再び現れる。バーフバリはやっつけたカーラケーヤを次々と倒れた大木に突き刺し、鎖を引っ張って立てたらちょうどよく雷が落ちて大火災が発生した。
⑥ ちょうど騎馬の上だけ攻撃できる丸太と支えるヤシ
先代バーフバリの逸話を聞いて奮起した二代目バーフバリは、マヒシュマティ奪還計画を実行する。
このときに作った戦闘装置が、2本のヤシに丸太をぶら下げて振り子状に揺らしぶつけるというもの。バーフバリは動物に優しいので、このときも馬だけはノーダメージで騎士だけぶっ飛ばされていた。
⑦ ちょうどビョーンと飛んで砦に入れたヤシ
もっとも有名な「ちょうどいい木」。
マヒシュマティから締め出されてしまった反乱軍。途方に暮れるもののバーフバリは近くに生えている大量のヤシを活かし侵入することを思いつく。
その方法は、「ヤシをたわませて6人で手をつないで幹にまたがり、元にもどるヤシの反動を利用して、飛ぶ」というもの。作中最も荒唐無稽だが「バーフバリならできる」と一切の疑問を挟む余地のない熱いシーン。
ノーカット完全版も観よう!
以上です。あなたの好きな「ちょうどいい木」はありましたか?
6月から各地でノーカット版『王の凱旋』が放映開始予定なので、もしかしたらさらに新しい「ちょうどいい木」が見られるかも……。
これは私が個人的に好きなモブキャラ、「バーフバリが追放されちゃって民衆が悲しんでるとき『何を悲しむことがある。バーフバリが私達とともに生きる。お祝いだ!』と発想の転換をして見せて雰囲気を変えた目がきれいなおじさん」です。
本当に目がきれいなので、次に観るときは注目してください。