「ピザポテト」が需要急増で休売日を前倒しに 4月22日から12日へ変更

(ねとらぼ)

 

 

人気のポテトスナック「ピザポテト」が休売して、手に入らなくなってしまった。昨年の台風で北海道産のジャガイモが大打撃を受けたため、生産が間に合わなくなったがゆえの苦肉の策だ。

 

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メルカリから引用)

 

オークションサイトでは品薄状態のピザポテトが高値で転売されている。1袋500円にまで暴騰しているという。現在の日本人はみなピザポテト難民なのだ。

再販売のめどが立つまで、黙って耐え忍ぶしかない。

 

 

でも、ないなら作ればいいじゃない。

結局のところ、ピザ味のポテトなんだから、再現も簡単なのでは?

 

 

 

ピザポテトを密造することにした。

 

厚切りポテトチップス+チーズ+トマト

 

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というわけで、ギザギザの入ったポテトチップス細切りモッツァレラ、そしてピザソースを調達してきた。

 

ポテトチップスの上にモッツァレラチーズとソースをかけて、1分温めてみる。

 

 

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出来上がったのがこちら。オーブンの扉を開けた瞬間からいい匂いがただよってきた。

 

ひとくち食べてみると、かなり美味しい!

イタリアンバルのお通しで出てきそうな味がする。400円くらいなら払ってしまうかもしれない。簡単にできるのでオススメだ。

 

でも、何かが足りない。

 

たしかに美味しいものの「ピザポテトか?」と言われればNOである。これは「ピザ風味のポテト」であって「ピザポテト」ではない。

ピザポテトが美味いのはピザに似ているからではない。ピザポテトだからなのだ。

 

原材料に忠実に作ってみる

 

原点に返って、ピザポテトの主成分を調べてみた。

 

じゃがいも(遺伝子組換えでない)、植物油、チーズパウダー(チェダー、パルメザン)、砂糖、乳糖、ぶどう糖、食塩、チキンエキスパウダー、トマトフレーク、香辛料、酵母エキスパウダー、野菜エキスパウダー、たんぱく加水分解物(大豆、小麦を含む)、サラミ風チップ(豚を含む)、パセリ、調味料(アミノ酸等)、香料(りんごを含む)、酸味料、乳化剤、パプリカ色素、香辛料抽出物、甘味料(ステビア)、酸化防止剤(V.E)、紅麹色素

 

なるほどなるほど。プレーンのポテトチップスに含まれているであろう成分を差し引くと

 

・チーズパウダー

・チキンエキスパウダー

・トマトフレーク

・香辛料

・野菜エキスパウダー

・サラミ風チップ

・パセリ

 

このあたりがピザポテトのアイデンティティを構成していると推測できる。

 

 

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まず、最も重要そうなチーズトマトを用意する。

これは粉チーズトマトスープの素で代用することにした。

 

 

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成分表には香辛料の表記があるが、詳細がわからない。そこで、色付けにも使われているパプリカ粉を使用することにした。

ついでに有機バジルも使用する。これはピザポテトには入っていないのだが、パセリと間違えたことに最後まで気づかなかった(結果的にそこまで影響はなかった)。

 

 

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サラミ風チップの代用には、ベーコンビッツを使う。

チキンエキスと野菜エキスの代用にはチキンコンソメキューブを使うことにした。

 

 

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これらをボウルに入れてスリコギで潰し、粉にしていく。

 

 

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できた。

 

これが密造ピザポテトの粉である。

匂いを嗅いでみると、ピザポテトの袋を開けた瞬間の「あの匂い」がした。これはいけるのでは!?

 

 

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さっそくポテトチップスにまぶして食べてみる。

しかし……。

 

 

 

 

「……味がない」

 

 

 

 

粉だけを味見したときは濃い目に感じたのに、ポテトにまぶすと本来の塩味のほうが強く主張して、あまりピザ感がない。

地平線の方向にうっすらとピザポテトの幻影が見える。そんなレベルだ。

 

そもそも、何より大事なチーズの風味が感じられない。あんなたくさん入れたのに……。最初にレンジで適当に作ったやつのほうがチーズを強烈に感じられた。

周囲に粉がついているだけでチップス自体に味が染み込んでいないのが問題なのかもしれない。

 

思い起こすと、本家のピザポテトにはチーズがかかった跡がついている。その部分は味がよく染み込んでいて美味しいのだ。

アレを再現できないだろうか。

 

オーブンで焼いてみる

 

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粉をまぶしたポテトの上にモッツァレラチーズを乗せた。

オーブンで1分半ほど温めてみる。こうすればチーズが溶けて芋に染み込むはずだ。

 

 

 

~1分30秒後~

 

 

 

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ウオーーーー。

 

香ばしくて良い匂いが一面に漂う。これは期待できるぞ。

さっそく一口食べてみた。

 

 

「これは……」

 

 

 

「…………すごくおいしい! しかも、かなりピザポテトっぽい!

 

 

「……でも、本物のピザポテトとは何かがズレている」

 

 

 

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感想はそんな感じだった。ものすごく近いところまで行っているし、うまいが、何かが違う。

同僚たちに食べさせてみたところ、こんな感想が返ってきた。

 

・かなり美味い!

・本家のジャンクな味に比べると味が上品すぎるかも。でもいい線いってる。一瞬、ピザポテトを食べてる感じがあった。

・食べたあとの口の中が「ピザポテトを食ったあとの口」になった。

 

概ね好評だ。そもそも、オーブンでカリカリになったポテトチップスというだけで法外にうまい。

パプリカやバジルを多めに混ぜたせいか、ピザポテトより複雑な味わいになってしまっていたかもしれない。調合のバランス次第でもっと味を近づけることができそうだ。

でも、このなんか違う感じも含めて密造の楽しみである。あの味がそう簡単に完全再現できるはずはないのだ、きっと。

 

これからピザポテトを密造する人が気をつけるべきことは

 

・土台になるポテトは薄味のほうがいい

・チーズは多めに入れる

・香辛料は入れすぎると上品な味になる

・トマト味を入れすぎると「トマトプリッツ」みたいになる

 

あたりだろうか。我流でアレンジしていくのも楽しそうだ。

 

 

 

 

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おいしかったので量産した。

 

 

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ア~~~。

 

 

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ア~~~~。

 

アアアア~~~~。

 

 

 

ちなみに材料費はトータルで1300円くらいかかりました。

さようなら。