こんにちは、はじめです。
夏も終わり…ろくに夏休みもなく日夜社会と戦うみなさまは、いかがお過ごしでしょうか?
とはいえ、夏には素敵な思い出を作るチャンスがいっぱい!
ひと夏の思い出と言えばそう…。
真夏の恋愛ハプニング…。
夢女子だーーーー!!!
「夢女子」とは?
漫画やアニメなどのキャラクターと自分自身の恋愛を妄想して楽しむオタク女子の一種。
ワンナイトラブが起きやすい夏ですが、ワンナイトドリーマーを生み出すのもまた夏なのです。
私の夢女子人生は、ティーン時代の夏に始まりました。あの夏がなければきっと今は泥啜りの家畜として生活していたでしょう……。
今回は「これってあるんじゃないの?」という夢女子あるあるをだいたいの年齢分(30個)挙げながら、立派な夢豚となった私の人生を振り返ってみたいと思います!
夢女子あるある30
1 友達の女子から「沼」に誘われる
オタクの入り口の8割は友達から!
彼女たちはクラスメイトの「適正」を正確に見抜き、さりげなく近寄って話し相手になります。
そうして油断させ、会話の中にしれっと「ジャンル」解説を織り交ぜ、少しずつ沼の淵に追い込んでいくのです。
2 その目利きの女子、だいたい人気者
成績優秀、運動神経抜群。美人で優しい、クラスの人気者である彼女はとある「秘密」を抱えていて…。
…という何か物語が始まりそうな女子は、結構な確率でオタクだと思ってます。私もそんな友達に導かれてやってきたのだから……。
3 目利きの友達から「萌え」を教えてもらう
「これいいよ!」
紹介されたジャンルは巷で話題のジャンプ系漫画。
男兄弟もいないし、少年漫画系は読んだことなかったけれど、「あの子が良いって言うんだし、読んでみよっかな…」
そんな軽い気持ちから始まったのは、めくるめく「萌え」の世界。
4 第一声が漫画の感想ではなく「誰推し?」
この漫画、面白かったよ! って、言うつもりだったのに…。
彼女が求めてきたのは「どのキャラが格好良かった?」。
記憶に残っていたキャラを答えると、彼女は意気揚々に「跡部様が好き!」と語り始め…。
そう、もう私は沼の中にいたのです。
5 2000年代のオタク女子なら誰しも『テニスの王子様』を通る
2000年ごろから現在に至るまで、『テニプリ』の女子人気は腐女子・夢女子ともにすさまじいものがありました。私も例に漏れずその一人です。
確かにテニプリのキャラは格好いい。けど、人気キャラの跡部は個人的に俺様っぽすぎてどうもなぁ…ていうかテニスの話どこいったんだよ…。
でもテニスの王子様はやっぱり、いい。
6 キャラ由来の雑なあだ名つけられがち
「名前が似てるから、明日から跡部様って呼んでもいい?」
え? どういうこと?? 名前も似てないし。でもま、あだ名だからいいか。
そんな感じで戸惑いつつも承諾すると、本当にその日からあだ名が「跡部様」になり、お互いを推しのキャラの名前で呼ぶように。
その後は「伊武」「周ちゃん(不二周介押し)」「カルピン」と仲間も増え、隠れた派閥へと成長していく。
7 まずはBLから
逆ルート(夢女子→腐女子)もあるかと思いますが、私はこっちでした。
ひとしきりテニスの王子様で盛り上がると次に彼女が持ってきたのは、薄い大き目の本。
表紙には、跡部と手塚の体が密着し、手と足を絡みつかせて頬を赤らめる姿…。
「BLって、よくない?」
BLファーストインプレッションと、友達の見たこともないような高テンションの衝撃度合いが強すぎて、今でも夢に見ることがあります。
8 「夢小説」に出会った衝撃
友達の影響で、何気なくBLについて調べてみると、小説を掲載している個人サイトが出るわ出るわ…。
ふと、BL小説以外も複数の小説を展開している「雑食」なサイトにたどり着き「夢小説」というジャンルと衝撃的な出会いを果たす。
そして、名前入力という文化を覚えたのです。
名前入力とは?
夢小説特有の、小説を閲覧する前に主人公の名前を入力できる仕様。主人公の名前を自分にしてあこがれのキャラと恋できる、乙女にとってまさに夢のようなシステムだった。
9.「腐女子」と「夢女子」…道は違えど想いは同じ
「私、夢系じゃないんだよね」
既にオタクジャンルを熟知していた「目利き」の彼女は、あくまでBL一本。
でも私は、「夢」というジャンルを知ってしまった以上、BLには戻れない。しかし同じ作品を想い敬い愛する気持ちは同じ…。
お互いの意見を尊重しつつ、ここで腐と夢は道を違えることになる。
10 気に入った夢小説は印刷、「小説だよ」と誤魔化す
スマートフォンがない時代、夢小説を読むのはパソコンがある自宅のみ。
ましてやリビングに置くことが主流だった当時、家族の前で読むのもまたリスキー…。
そこで読みたい夢小説はまずすべて印刷しファイリングすることで、いつでもどこでも読めるように。
「何読んでるの?」と母に言われても、印刷された文字の羅列だから「小説だけど?」と言って誤魔化せるのです。
11 【悲恋】【死ネタ】等の表記がタイトルについている
地雷(受け付けない設定やシチュエーション)持ちの夢女子も多いので、サイト主の思いやりで【悲恋】【死ネタ】等の表記が。
【エロ】はもちろん裏ページ行き。
12 BLのエロは「俯瞰エロ」夢女子のエロは「当事者エロ」
BLは「二人の関係を見守る」楽しさだけど、夢女子は自己投影する楽しさ。
ある意味リアルにえぐいタイプのエロ。
13 名前入力で本名は入れず、他作品のキャラ名を入れる
自分の名前を入力するのに飽きてくると、こういう応用技を覚える。
ヒロインの名前をゲーム『ダンガンロンパ』の「大神さくら」(女子キャラ)にして、さくらちゃんと手塚国光が恋愛する話を作ることが出来ちゃうのは夢小説だけ!
たまに名前をそのままにして18禁読んじゃうことも…。
14 シチュエーションの枯渇に悩む時間の方が多い
片っ端から読み漁るので、すぐに消費が供給に追いつく。
シチュエーションの枯渇に悩む時間が増える。
15 行った事ないけど、世界中を旅した事になる
夢小説は海外旅行に行った先でなんやかんやある話が多い。
海外に行く話を読んだら、行ったことがある国としてカウントしていた。
16 キャラの持ち物が欲しくなる
物語の舞台になった場所に訪れる「聖地巡礼」という文化がある。
彼がここにいた…! という感動は確かに味わいたい。私も近場だったら行く。
でも、私はそれより持ち物の方が反応度高めだった。
『トリコ』を読んで調理器具が欲しくなったりする。
17 手帳に推しの写真またはカードを入れる
ふいにそっと眺め、ふと想う。これだけでいい。
そして住む次元の違いからくる絶望に耐えながら、戦場の兵士のように生きるモチベーションを保つ。
18 同担の場合は一夫多妻制
「同担」とは?
一番好きなキャラクターがファン間でカブること。
同担問題はどの界隈でも非常にデリケートでナイーブな話題ですが、私は一夫多妻制ということにして衝突回避していました。
夢女子も友達は大事。
19 妄想の行く果ては自給
手当たり次第に二次創作を読み尽くし、飢えに苦しんだ結果、自給自足へ。
絵を描くか、小説を書くかのターニングポイント。
20 夢女子の8割は夢小説書きがち
絵がもともと描ける人は絵に行くが、そうそう上手く描けない。
なので、ほとんどが「自分でも書けそう」という理由で小説に挑戦する(上手く書けるとは限らない)。
21 授業のノートとかよりも書く
授業中、必死で書くのは黒板の御託より脳内の萌え。
授業1コマのあいだに1小説くらい書ききる時もある。
22 自分が自分なのかキャラなのかわからなくなる
「夢」なので、小説を書く時はキャラクターの相手役も演じなければならない。だんだん自分と相手の境界があいまいになってくる。
BL小説の場合は受・攻の二役。BL作家の方が作品の平均クオリティは高い気がするけど、夢小説は1キャラの描写にじっくり比重を置けるので、書いているときの没入感はより高いのだ。
23 「次の段階」を求めて個人サイトを開くようになる
創作にはゴールがない。
ここで承認欲求が強かったり、あまりにもマイナーなジャンルを好んだりする人は、個人サイトを立ち上げて仲間を探し始める。
私は当時『テニプリ』の女子ヒロイン・桜乃が嫌いすぎて「桜乃が不幸せになる夢小説」ばかり書いたり読んだりしていたが、やがて少数の同好の士と自分自身のための個人サイトを開くことを決意した。
24 夢系サイト、全体的に「ふんわり」デザイン
テキストがメインのサイトなので、PC初心者でもすぐ始められる。そのせいか、こだわったサイト作りの人は少なかった。
読みやすさ、大事。
25 コミケに憧れる
BLと違って、夢小説は自己投影が基本。
つまり「サイトに名前を入力して読む」というのが最大の魅力、夢小説の最適なカタチであり、コミケのような場で薄い本を頒布する文化は、BL界隈ほど盛り上がっていなかった。
それでも同好の士で直接盛り上がれるコミケみたいな世界は羨ましい。
あの時BLの道を選んでいたら…と少しだけ後悔した。
26 夢女子オフ会は設定付き
夢女子もオフ会を開く。
私が参加していた夢女子オフ会は、「相方(注:キャラ)が家にいる」という設定で彼の「良さ」を語り合う場だった。そこでさらに独自設定が設けられることも多い。
ちなみにお勧めは「相方の葬式後」です。喪服を身にまとい、亡き相方のよかったところを語りあう…。悲しいけど、好きな人の最期は看取るのは、「女の願望」。
27 オフ会で使う会場、パセラになりがち
使い勝手いいよね~ハニトーうまいよね~。
28 一部の夢女子は狂気じみてくる
たまに夢を見すぎて本当のクレイジーになっている人がいる。
でも、そんなに変なことじゃない。いつの時代も恋愛のもつれはつきものだし、明日は我が身。
それだけ好きになれる推しってやっぱり尊いし、愛する気持ちを尊重しよう…という結論に落ち着く。
29 職業にする
好きな事で、生きていく
を地で行く結果に。
アニメ・漫画やゲーム関係と、何かしら推しとワンチャンありそうな界隈へ就職してしまう。
30 我が夢女子人生に一遍の後悔なし
いろんなジャンルがあるのは知ってるけど、「やっぱり自分には夢女子でいる事が1番合ってる」と推しを見る度に思う。
夢女子、サイコーなんですよ…。
最後に
みなさんも、夢の世界へ足を運んでみませんか?
夢沼の底から、お待ちしております。
(終わり)