ネットサーフィンをしていて、見たくもない記事をダラダラ見ているうちに夜中・・・そんな経験ありませんか?
実はそれ、大きなストレスのもとになっているかも・・・
登場人物
エリコちゃん
大きい岩が飛んできたら避ければいいだろうと思っているOL。
ミカ先輩
大きい岩が飛んできたらもうどうしようもないだろうと考えているOL。
いただきま~す。
あらエリコちゃん、ダイエット?
というか何?
最近胃の調子が悪くて・・・。
体重が14キロまで落ちちゃったんですよ。
生きてることを褒めてあげたい。
原因はだいたい分かってて・・・。
寝る前にスカッとするまとめサイトを読み漁ってるんですよね。
まとめサイト・・・?
ハェア~~~~!!!!!!
まとめサイトぐらい見させてくれよぉ~!
家に帰ってからの唯一の楽しみなんだよぉ~!
よかった・・・。
エリコちゃんが普通に戻った・・・。
あ、14キロだったの忘れてた。
ごめん、中世のようにすぐ暴力に解決を見出して・・・。
でも、今のエリコちゃんは見るに堪えないの。
見るに堪えないってどういうことですか!
見た目の問題じゃない・・・。
今のエリコちゃんは「ストレス中毒」に陥ってるわ!
す・・・ストレス中毒!!!???????????
もうちょい上。
ストレス中毒って?
ストレス中毒って言っても聞き慣れない言葉よね・・・。
「また虚言癖が始まったよこのクソアマ」とでも思ってるでしょ?
クソアマ以外は思ってますね。
確かにストレスって本来は嫌なものだから、
中毒になるのはおかしい。
でも人間には「ごく短期間で解決する一過性のストレス」を「快楽」として認識する性質があるの。
(一体どういうことなんだ?
この人は何を言っているのだろう。)
たとえばそうね・・・。
「ビール」を例にとってみましょう。
まずビールを飲むと口の中で炭酸が弾ける・・・。
感覚としては弱い痛み、つまり苦痛ね。
でも苦痛はすぐに去り、喉を通って胃に落ちる・・・。
そしてこの苦痛が消えるまでの過程が「快楽」として認識される。
うーん、分かるような分からないような。
要するに、この「小さなストレスが現れて消える」という過程を人類のほとんどがコンテンツとして消費しているの。
ホラー映画とかジェットコースターみたいなこと?
大事なのはあくまでストレスが一過性であることで、一生痛いままとか怖いままならそうはいかないわよ。
そして、ストレスがコンテンツになる以上、やがて巷がそれで溢れ返るのは避けられない。
うーん・・・じゃあずっと胃の調子が悪かったのはストレスを無意識に貪っていたからということ?
ストレスコンテンツの種類
それじゃあ、いくつかストレスコンテンツの例をあげてみましょう。
1.スカッとするまとめ
これ昨日の私だ・・・
エリコちゃんが見ていたスカッとするまとめは典型的なストレス型のコンテンツと言えるわね。
なぜか見たくなっちゃってブラウザのタブが16個とかになっちゃうんですよね。
電車に乗ってたら非常識な人が出てきて常識的な人にビシっと言われて黙るとかそんな嘘くせえ話もこの類ね。
やっぱり嘘なのかな。
厳密には98%が嘘で、残り2%が誇張だよ。
夢がねえや。
でもこういう作り話っていうのは昔からあるものなのよ。
さるかに合戦の現代版みたいなものね。
そういえばさるかに合戦ってかなりDQN返しっぽい話ですね。
泥ママ「柿の種とそのおにぎり代えろよ」→柿が育って実がなると返せと発狂!
旦那(臼)に言うと元ヤンの友人が総出でDQN返しに泥ママ涙目w
もう読まなくていい気がしてきた。
2.的外れな説教・時代遅れな苦言
これはニュース的なネット記事で見られる例だけど・・・。
出どころの分からない偏った意見を世に問うという形式の記事ね。
あー、よく見るやつだ。
そう、これは「正義のために世に問う」という形式を取っている・・・。
だけどまたベビーカー、また残業、また化粧・・・。
気がついたら同じ話題のローテーションになっている?
どうして?
要するに、「この問題をほじくり返せばウケる」というのがある程度分かってるから、同じ話題を誰かの主張だという体で何度も扱うの。
そしてデリケートな問題を扱えば賛成・反対の意見でSNSが盛り上がるからアクセスが稼げる・・・。
最低じゃん。
だからこういう記事はいつもこういう体裁を取るの。
「Aさんはこう言っていた。皆さんはいかがお思いですか?」
「誰かが非常識なことを言っていますよ」という体にすることで、正義ないし中立の立場を保ったままで”炎上商法”ができるの。
き・・・汚すぎるよインターネット!
あくまでこの手法が通用するのは「読者が何回でも引っかかるから」なんだけどね。
良識に欠ける放言は引用する者にも責任があると思いますよ。
急にまともなことを言った。
3.炎上
エリコちゃんはおかしいと思ったことがない?
たとえばSNSで拡散される炎上案件のニュース。
「誰かが無神経な発言をした。それに傷つく人がいた」
そういう内容なのに、失言を一字一句違わず伝えていることがほとんど。
え、なんで?人を傷つける失言ならそれを広めてる時点で同罪なんじゃない?なのになんで批判というスタンスなの?
矛盾してますね。
答えは簡単よ、炎上というものはほとんど”正義”や”批判”が目的なんじゃない、単にコンテンツとして消費されているの。
「こいつは悪い奴だから叩いていいよ」というゴーサインが出ると、安心してサンドバッグを叩ける。
そもそも「無神経な発言をゼロにする」というのは到底不可能なの。
むしろ大事なのは大きく取り扱って人目に触れさせないくらい。
それでもなぜ炎上は繰り返すのか?
「誰かが失言したほうが懐が潤う人がいるから」なのよ!
私たちはただの操り人形だったということか・・・。
この炎上の「悪いことをしたら関係ないやつが出てきてボコボコにする」という構図もどこかで見たことない?
さるかに合戦だ。
日本人ってさるかに合戦が大好きなのかもしれないわね・・・。
美味しいですもんね、カニ。
うーん、ストレスがコンテンツかあ・・・
なんだかよく飲み込めない話だなあ。
まずアメリカ人は柿を投げられたら投げ返すね。
そしてみんなで投げあってめちゃくちゃになるんだ。
争いが終わった後、僕らは不思議な絆で結ばれているんだ。そういうものなんだ。
そんなことないよ、ボブ。
デニス!
デニス!!!
人に話しかけるとき後ろにピッタリくっついてくるのやめろっていつも言ってるだろ、デニス。
ごめん、癖なんだ。
本当にやめてくれよ。
癖なんだ。
それより、何を言いにきたんだ?
この話は、たぶん、チェーホフの銃のことを言っているんだと思う。
チェーホフの銃?
そうだな、例えば・・・。
ボブ、君の見ている映画にこう、車が出てきたとするだろ。
そして、その映画が終わる最後までその車が爆発しなかったらどう思う?
デニス、その映画はまるっきりクソだ。
俺はこう言うだろうね、「タランティーノ、金を返せ」ってね。
その通りだ、ボブ。
車が爆発しない映画はクソだ。
チェーホフの銃というのは、つまりそういうことなんだ。
映画に車を出す以上、車は爆発しなければならない。
なるほど、一気に分かりやすくなったよ。
つまり、あらゆる快楽は苦痛(=車が爆発していない状態)とカタルシス(=車が爆発している状態)に分けられるんだ。
ああ、まいったなデニス、君は天才だよ!
ストレスを絶とう
無意識のうちにストレスを漁って胃を苛めていたなんて愚かなことをしていたのかしら。ごめんね、胃・・・。
これからは安易なストレスを避けて胃を・・・。
胃とか森を大事にして生きていくわ・・・。
~3ヶ月後~
体重が2グラムになってしまった・・・。
あれはシャー芯・・・。
いやエリコちゃん!?
先輩!ストレスをなくしても体調が全然戻らないんですけど!?
あーあれか・・・エリコちゃん胃腸冷えてるんじゃない?
胃腸大事よ。
だいたいさ・・・なんでもストレスとか精神のせいにするのはよくないよ、何よりまず体調を整えないと。
お前がストレス言うたんちゃうんかい~!