オモコロをご覧になっている皆さまへ。
こんにちは、情熱大陸に出たがっている漫画家の宮川サトシです。
以前オモコロで「情熱大陸への出たさ」だけで描いたエッセイ漫画『情熱大陸への執拗な情熱』を連載させていただいて、それ以後もガムシャラに漫画を描き続けていたら、デビュー作のエッセイ漫画『母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。』が実写映画化されることになりまして、あ、じゃあもう情熱大陸来るな、良いスーツ買わんとな〜…なんて思ったりしてたのですが…全くもってなんにも無しのナシノツブテ…なんですね。
じゃあどうしたらいいんだよ!と悩んでいたところに、「母の遺骨」の新装版を発売させていただけるお話をいただけたので、描き下ろしや新規カバー、追加カット、加筆修正等の作業にありったけの情熱を注いでおりました。遺骨を「食べる」というよりは、もう「噛(しが)む」に近い感じです。
漫画を描く以外にも、できるだけの細かい努力はしてきました。例えば主演のサトシ役を演じてくださったのがあの〝最近テレビつけて見かけない日はない俳優〟でおなじみの、TEAM NACSの安田顕さん(顔小さい)ですから、とりあえず僕が安田さんに寄せていくしかないなと思いまして、炭水化物を半分以下に減らして体重も5キロ落としましたし、メガネも下町ロケットの安田さんがよくかけているマルコムXみたいな上だけ黒ブチの物にしました。なかなか勇気がいるんですよ…ネットで見つけた青山にあるイイ感じのメガネ屋さんに入って「安田顕さんみたいにしてください」って言うのは。
実写が漫画になって、また実写になる。ちょっともう何が起きてるのか、自分が誰なのかがわからなくなりそうな、そんな時期もあったのですが…「情熱大陸に出たい!」その一心でなんとか今日まで自我を保ってこれました。これも全て、普段から漫画を読んでくださっている読者の皆様と、情熱大陸という番組の存在のおかげです。遅くなりましたが、番組20周年、おめでとうございます。
今年は本当に運が良くて、エッセイ漫画の映画化発表の他に、原作を務めた『宇宙戦艦ティラミス(新潮社)』もアニメ化されたりもしたのですが…なんで来ないんでしょうね…情熱大陸(涙)。
■映画予告編
●キャスト 安田顕 松下奈緒 村上淳 石橋蓮司 倍賞美津子
●監督・脚本 大森立嗣
●2019年2月22日 全国順次ロードショー
●配給 アスミックエース
http://bokuiko-movie.asmik-ace.co.jp/
■原作漫画の新装版が12/26発売!
「あんたもワテが産んだ傑作やでねぇ、なんも心配しとらんよ」
かつて僕が白血病になった時、母はこう笑い飛ばした。
今度は僕が母を救う、そう決めたはずだったのに。
死が近づく闘病の日々と、母を失った日常で僕が知った、最愛の存在がいない世界とその死の本当の意味。
死後1年、母から届いたスペシャルな贈り物とは。
新装版だけの特別編も収録!
https://www.shinchosha.co.jp/book/352161/
●『母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。』 宮川サトシ 1000円(税別)
12月26日発売 A5判 192ページ
↓オモコロ掲載「情熱大陸への執拗な情熱」もよろしくお願いします。