映画鑑賞が趣味なので、1月後半に「良い」と思った映画をご紹介させていただきます

 

 

 

 

 

■ミスター・ガラス(2019・アメリカ)

 

【あらすじ】

怪奇!多重人格男!ジェームズ・マカヴォイ!!
VS
ガラスの体の知能犯!サミュエル・L・ジャクソン!!!
VS
説明不要ッッ!不死身ィィ!!ブルース・ウィリス!!!

 

レディー…ファイッッ!!な話

 

「シックス・センス」でおなじみのM・ナイト・シャマラン監督が20年の時を経て「アンブレイカブル」「スプリット」をつなげた三部作の完結編。良い…

 

ミスターガラスとケヴィン、デヴィッドが戦うという夢のようなシャマランユニバースですが、やっぱりバトル描写はアンブレイカブルに通ずる地味さ(一人は歩けすらしないので)。でもそれが良いんだよな…迫力のバトルとかはマーベルに任せて、こちらは三者三様の生き様を通して「善とは、悪とは何か?」「我々は自分が思っている通りの人間なのか?」とアイデンティティを問い続けるお見事ストーリーラインを楽しみましょう

 

 

 

 

 

 

 

■ゼイカム -到来-(2018・イギリス)

 

【あらすじ】

クリスマス、彼女のアンジとともに久々に実家に帰ってきたニック。厳格な父と優しい母、出産間近の嫌味な姉夫婦、そしてボケ始めたジジイに囲まれて案の定ギスギスして最悪な気分になるが、なんと突然家の周りに謎の金属が取り囲み出られなくなってしまった。さらにテレビからは「指示を待て」というメッセージが。内には嫌すぎる家族、外は謎の物体。出してくれ〜!な話

 

謎の物体に家全体が閉じ込められ家族がその中でめちゃくちゃゴタゴタしてしまうという「何やそれ?」なプロットだけど、こんな密室劇あります!?ってぐらいに面白かったです

 

テレビから「指示を待て」「ワクチンを打て」みたいな指令が出てきてめちゃめちゃ怪しいのにそれを神からの試練だと信じ切ってどんな指示でも従おうとするガチクリスチャンの父がマジで最悪で、家族も同調してしまう中でそれに立ち向かうニックとアンジという構図。さらに嫌味たっぷりの妊婦の姉、筋肉バカの義兄、元軍人で超レイシストな祖父が織りなす最悪の不協和音がすばらしく、ここまで息苦しさと居心地の悪さを表現したこの嫌さはかなり見応えがありました。終盤の展開もパワーで押し切った感じで最後まで楽しめます

 

 

 

 

 

■特捜部Q 檻の中の女(2013・デンマーク)

 

【あらすじ】

殺人課刑事カールは捜査中に重傷を負い、復帰後に特捜部Qへ飛ばされる。そこは事件書類の整理という地味な部署だったが、同じく配属されたアサドとともに5年前に起きた女性議員ミレーデ失踪事件の再捜査に着手する。自殺と結論づけて捜査は打ち切られてたが、書類の綻びを読み解くと彼女はまだ生きている気がする。めちゃ地味な捜査の果てに行き着く真相とは?ミレーデはどこへ行ったのか?な話

 

最近4作目が公開された、デンマークのミステリー小説シリーズの映画版。最新作「カルテ番号64」の評価がやけに高いのでとりあえず過去3作追うか〜ってことで見たけど、かなり地味〜なのに終わってみたら「めちゃめちゃおもろかった…?」となりました。シリーズ化も納得の面白さです

 

邦題のサブタイトルでわかるし、ミレーデは予想通り生きてるんだけど死ぬより辛いことをされており、それがカール達の捜査と交互に展開されて「つらい…早く見つけてくれ〜!」とめちゃくちゃ感情移入することは確実。それなのに二人は厄介物で向こう見ずだから上司に「書類の整理だけしてろ!!勝手に予算を使うな!」と怒られる…。世界共通の刑事モノにありがちな展開!そんな基本をしっかり抑えながらも犯人の行動がかなりエグくて最後まで目が離せなくなりました。シンプルながら渋く力強い脚本です

 

 

 

 

■ポーラー 狙われた暗殺者(2019・アメリカ/ドイツ)

 

【あらすじ】

俺はダンカン。裏社会で最強で最恐、「ブラック・カイザー」の異名を持つ殺し屋だったが、50歳を前にして引退を決意している。しかしそれを許さないのはかつての雇用主で、とある理由で逆に俺が狙われる事になってしまった。難なく返り討ちにしてやる!と思ったら、最近仲良くなった隣人女性が人質にとられてしまった。全員殺す!!!!な話

 

みんな大好き北欧のおじさんマッツ・ミケルセン×殺し屋!これだけでお腹いっぱいですが、ウオオオオオオ!!!面白すぎる!!!!いいんですか!?1800円払わなくていいんですか!?NETFLIXで体感ほぼタダで見せてもらっていいんですか!?!?めちゃめちゃおもろい!!!というのが大筋の感想でした。こんなレビュー読む時間があったらすぐに見た方がいい!前半は引退間近のマッツが隣人女性と余生を過ごすほのぼの情景に対して、中盤以降は満を持して始まるマッツのえげつな大虐殺ショー!その姿はまさに鬼神!最強!最恐!最凶!!

 

映像演出もかなりスタイリッシュで、文字情報の出方+SEも計算された良さ、フラッシュバックする過去の映像もアーティスティック、さらに劇中の音楽もエレクトロニカDJのdeadmau5が担当!これ以上無い良さの融合体でした。迫り来る殺し屋達の見た目も一度見たら忘れられないインパクトだし、あのやばすぎるレーザーマシンガンも凄すぎて爆笑しちゃいました。と思ったら終盤の予想だにしてなかった展開もあり様々な感情が動かされ結果的にもー大満足でした。最高!今すぐ見よう!

 

 

 

 

■ザ・マミー(2017・メキシコ)

 

【あらすじ】

メキシコに住む少女エストレヤは母親がギャングに連れ去られ行方不明になっていた。ささやかながら「ママが戻ってきますように…」と願いを込めると、それ以来近くに母親がいるような気配や声を聞くようになった。その後ストリートチルドレンとともに母親の行方を探そうとするが、街の有力者に目をつけられ命を狙われてしまう…!な話

 

思てたのんと違う…なメキシコ産スリラー。メキシコでは麻薬戦争の影響で16万人が死んだり5万人以上が行方不明になっていて、孤児もわんさかいるらしい。そんな中、暗い過去を持ちつつ肩を寄せ合って暮らすストリートチルドレン達の生き様を描きながらギャングと関係者との闇の癒着に触れ、命を狙われる…!あれ!?ママが幽霊になって襲ってくるんじゃないの!?邦題から感じられるハムナプトラ要素もゼロ。でもこれはこれでかなり面白かったです

 

日本では考えられないほど現実離れしたメキシコの危険で凄惨な情勢と、子供ならではの視点で見えない空想の産物が見えてそれらが力を与えてくれるファンタジックな描写のアンバランスさがストーリーとマッチしてて、なかなか斬新でした。英題の「トラは何も恐れない」というのも劇中で強くメッセージとして打ち出され、勇気を与えてくれました。どちらかといえばホラーではなくファンタジードラマ(+ちょっとバイオレンス)って感じでしたね。オススメです

 

 

 

 

 

■来月も書きます

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