ライターの神田です。
最近Twitterで「トロッコ問題」という倫理実験を目にしました。
トロッコ問題とは、「ある人を助けるために他の人を犠牲にするのは許されるか?」という倫理学の思考実験のこと。
線路を走っていたトロッコが制御不能になり、このままでは5人の命が奪われてしまうが、たまたま分岐器のそばにいたあなたがレバーを引くことで1人の命と引き換えに5人は助かるというものです。
功利主義に基づくならば1人を犠牲にして5人を助けるべきだし、道徳的な正しさを是とするなら、自分は何も関与せずただ5人が犠牲になるところを見ているしかない。
いずれにせよ結果が出せない問題ですし、どちらが正しいとはいい切れません。
ただひとつ言えるのは、
ほとんどの人って実際にトロッコを見たことがないのでは?
私たちの生活圏で見るトロッコはSFC『スーパードンキーコング』のマインカートコースターくらいではないでしょうか。落ちてるトロッコの当たり判定がすごいですよね。
私は倫理はどうでもよくてマジのトロッコが見たいので、実際にトロッコを見に行くことにしました。
ネットで調べると奥多摩にあるらしいという情報を入手。
奥多摩までは新宿から約2時間。
往復4時間かかることをまったく伝えず友人たちに同行してもらったのですが、みんなイヤな顔ひとつせず付き合ってくれました(みんなやさしいですね)。
(^o^) ←こんな顔してました
長いこと電車に揺られて奥多摩駅に到着しました。
都心に比べると涼しく、絶好のレジャー日和。これから登山をするのか、リュックを背負った人たちがたくさんいました。
「ついでに魚でも釣りに行くか〜」と私たちもウキウキでした。
そんなことを話していると急にありえないくらいの雨が降ってきてしまいました。
こういうことってあるんですね。2時間かかったんだぞ。
近くのそば屋に駆け込んで、昼食をとりつつ雨が上がるのを待っていましたが一向に止む気配がありません。
でも行くしかないので行きます。トロッコを見に来たから。みんな同じ気持ちでした。
(^o^)v ←こんな感じでした!
トロッコがあるのは奥多摩駅から歩いて15分ほどの山の中。
石灰石の採掘を行う奥多摩工業の工場に面した公道を通っていきます。写真では写っていませんが、ここの右手が公道です(左手は工場敷地内なのでダメです)。
本当に通っていいのか? という道をどんどん進みます。
いきなり目の前に現れる、工場の無骨な骨組みは雰囲気ばつぐんです。
山の中を進むと、木々の切れ目から工場が見え隠れします。
煤けたビジュアルからはどこか退廃的で物憂げな雰囲気が漂ってきますね。
雨が降ったあとなので、地面はベチャベチャで足元がぬかるんでいてすごかったです。我々はたまたま運が悪かったのですが、行くならちゃんと晴れた日に行ったほうがいいです。
友人は白いメッシュのスニーカーを履いていたのでめちゃくちゃになっていました。私は汚れてもいい靴を履いてきたので大丈夫でした。
え! あれは?
トロッコ?
やった! 生のトロッコ見れました!!
みんながトロッコと聞いて頭に浮かべるであろうトロッコの形が目の前にあります。マジの迫力に思わずうれしくなってしまいましたね。
(*^_^*) ←こんな顔してました
ひとしきりトロッコを楽しんだ一同は速攻下山し、ニジマス釣りの施設へ直行。
奥多摩といえばレジャーなので、びしょ濡れになって急登山をしたフラストレーションの溜飲を下げるべく魚を釣りまくることにしました。雨上がりだろうが関係ない、魚はいつだってマジだから。
もう終わってたねえ
でもトロッコ見れたからよかった!
(おわり)