映画鑑賞が趣味なので、2月後半に「良い」と思った映画をご紹介させていただきます

 

 

 

 

 

■LION 25年目のただいま(2015・アメリカ)

 

【あらすじ】

インドの田舎に家族と住んでいたサルーは、兄と出稼ぎに出た先でうっかり無人列車に乗ってしまい1600km離れたコルカタで迷子になる。孤児院に引き取られるが家族を見つけられず、別の家族の養子としてニュージーランドまで行ってしまう。そして20年、優しい里親の元で幸せに暮らすが、やはり故郷に戻って自分の無事を伝えたい…!な話

 

公開されてる公式あらすじと邦題のサブタイトルで展開と結末が分かってしまうのに、そんなの関係ないくらい泣ける!電車で見てたのにすすり泣いてしまいました…サルーよ…。インドは数年前にガンジス川があるバラナシに行ったことあって現地の空気感は分かるんですがサルーがインドで迷子になっちゃう時の心細さと恐ろしさ、めちゃくちゃわかる!!

 

ヒンディー語とベンガル語ですでに通じなくて何も伝えられない怖さもわかるし、不衛生だし暑いし人は多いし何考えてるかわからんし、あんな雑多な巨大駅と街で迷いまくったらふつうにのたれ死んでるけど、よく耐えたよな…あっぱれすぎる…その他、サルーを包み込む優しい里親、彼女の存在も大きかったですね

 

タイトルの「LION」の意味が最後に判明する構成も最高すぎてまた泣けますね…まさに涙活にピッタリ…うっうっ。あと、やはりインドは行くもんじゃなく見るもん…インドって全てがめちゃくちゃすぎるから…

 

 

 

 

 

 

■君が生きた証(1978・アメリカ)

 

【あらすじ】

敏腕広告マンのサムは大学で起きた銃乱射事件で一人息子を失う。その後荒んだ生活を送っていたが、元妻から遺品整理として息子が作ったデモ音源とギターを受け取る。死後新たな一面を知ったサムはその曲をつまびくようになり、ある日ライブバーに飛び入り参加。すると客の一人が感銘を受けバンドに誘われるが、サムにはどうしても言えない秘密があった…な話

 

切ねぇ〜〜〜〜話!!!!!!最愛の息子を亡くした父が、生前遺した楽曲を受け継いで新たに出会ったバンド仲間と演奏することで息子と向き合って行きながらも決して許されないことがあった…というストーリーはかなり引き込まれていきました。サムの内に秘める息子を失った苦しみや悔恨は容易に想像できるからこそ、本編であまり描写しない…というのも物語に奥行きが出ててGOOD。

 

で、中盤明らかになるサムの「秘密」…これが!!いつも通りぼけ〜っと見てたら「え…?」と姿勢を正してしまうこのツイストで、サムが背負った嘆き悲しみがまた別の角度から重くのしかかってくる…。だからこそ、最後の一曲がしみる!!劇中で流れる楽曲はかなり力を入れていて、チョイ役がライブバーで披露する歌ですらめちゃめちゃ良いという、本当の意味で捨て曲無しでした。重い話ではあるけど見て良かったなと思える鑑賞後感です

 

 

 

 

 

 

■ディープ・ブルー(1999・アメリカ)

 

【あらすじ】

スーザンは海洋研究施設でサメの脳細胞を利用したアルツハイマー治療薬を開発していたのだが、実験中に研究員が負傷。急いでレスキューヘリを要請するが、大嵐に見舞われて研究所に突っ込み大爆発!!!施設の全システムがダウンした!少しずつ入り込む海水!そして神出鬼没、研究により知能が飛躍的に上がったサメが襲いかかり、一人、また一人と食い殺されていく〜!!

 

1999年のサメ映画で恥ずかしながら初めて見たんですが、あまりにもおもろすぎる!!ドA級スリルパニックアクションおもろシャーク伝説!!本当にびっくりした!何故今まで見てなかったのか!?!?歴史に残るのも頷けるクオリティ!友達数人で家でギャーギャー騒ぎながら見たかった!!サメ映画とパニック映画の全てが、ここにある!!!

 

行き着く暇なく沈みゆく迷宮のような研究施設!近づく死へのカウントダウン!解き放たれた三頭の凶悪知性ザメ!!こんなやばすぎる状況の中でさらにすごいのがサメが研究員を食い殺すバリエーション!予想とタイミングを完全に裏切って食い尽くすのに、その死に様が全員あまりにも壮絶で期待は全く裏切らない!!神がかってる!特に中盤あたりのサミュエル・L・ジャクソンの食われ方と予想外すぎるタイミングの芸術点、計算したところピッタリ1兆点でした!!美しすぎる!!

 

 

 

 

 

 

■母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。(2019・日本)

 

【あらすじ】

末っ子で甘えん坊のサトシの母・明子はいつも明るく元気でパワフルなのだが、母の体にガンが発見されてから平和だった宮川家に変化が訪れる。サトシはかつて自分が白血病にかかった時に励ましてくれたように、今度は自分が母を勇気づける番だと奮い立つ。果たしてサトシは母の遺骨を食べることができるのか…?な話

 

↑最後の一文は嘘です。原作者の宮川サトシさんとは普段から仲良くさせてもらってて、デビュー作がめでたく映画化ということで脇目も振らず映画館に突撃し正座で見させていただきました。いや〜母ちゃん系はやっぱどう我慢しても泣いちゃうって〜おろろ〜ん…。

 

まだ親の死に目にはあってないですが、いずれ来るであろうその日の前に最大限KANSYAは伝えなければなりませんね…まあ私の母は還暦を過ぎてなおジュリー(沢田研二)のコンサートのために大阪から東京まで行ったりする程度には鉄人なのでまだまだ先かと思いますが…

 

そんな感じで最愛の人に死が目前に迫る中での周囲の人々の苦悩や焦燥を丁寧に描写し、それを乗り越えていく構成はとても見やすく、さっさんを全力応援せずにはいられない!という感じでした。サトシ役を務めたヤスケンのパワー&エモーショナルな演技が凄すぎてびっくりしましたね…「泣き」が特にすごい!

 

 

 

 

 

 

■特捜部Q キジ殺し(2014・デンマーク/スイス/スウェーデン)

 

【あらすじ】

未解決事件を専門に捜査する特捜部Qでは、20年前に起こった兄妹惨殺事件に目をつけた。エリート校で発生したこの痛ましい事件はビャーネという男が逮捕されて解決したかに見えたが、当時の資料を細かく調べていくと唯一の通報者であるキアステンが現在まで失踪していることが判明。果たして真相はいかに…?な話

 

北欧のミステリー映画シリーズ第二弾。今回も重い話だった…!真相自体はそこまで驚きは無く「ま、そうだよね」って感じではあるものの、無骨で向こう見ずな捜査で突き進むカールとブレーキ役のアサドの地味コンビの地道な捜査パートと20年前の主要人物の行動に現在のキアステンの様子が交互に紡がれていく展開はかなりテンポが良くて今何が起きていてどういう行動に出ているのかとても分かりやすかったですね。胸糞展開ではあるけどある意味スッキリ片付くのも後腐れが無くてよいし、一発で分かる真犯人も心根が腐った本物の外道なのも素晴らしい!

 

それにしてもカールとアサドのコンビはマジで良すぎますね…カールが熱くなりすぎるところでさらっと「まずはコーヒー飲みましょ」ってなだめたり(でもカールはアサドの淹れるコーヒーが濃すぎて嫌い)、カールが怪我して病院で寝てる病室で秘書が「何でついていってんの?」て聞いた時にアサドがつぶやく「彼には俺しかいないんです」っていう言葉が沁みるし、その翌朝カールが目覚めた時もずっとアサドがそばにいるのも泣ける!お互いに深く入り込まないけどしっかりと信頼しあってるのが透けて見える感じがいいですね…このコンビ、永遠なれ…

 

 

 

 

 

 

■後半も書きます

月2回お届け予定で、3月前半にも書きます

 

※Filmarksで書いたレビューに微調整を加えて書いています。更新頻度はこちらのほうが多いし早いので、合わせてフォローしてみてください

 

>>私のFilmarksアカウント<<