こんにちは! ライターのギャラクシーです。

 

喫煙者でないと知らないと思うのですが、サービスエリアや駅、空港なんかにある「喫煙室」には、タバコ会社のポスターが貼られているんですね。

最近だとこのポスターがよく貼られています。

 

 

 

これはJT(日本たばこ産業)が作った電子タバコ『Ploom TECH(プルーム・テック)』のポスターです。

 

どうですか、このキャッチコピー。

一瞬、「え?」と思いませんでした?

 

 

「おなら におい」……?

 

ほんの一瞬ですが、そう見えたのではないでしょうか。

「見えねーよ」という人もいたかもしれませんが……では、これならどうでしょう。

 

 

 

さっきより「おなら におい」に見えたのでは?

理由は、視線の動きのせいです。この写真を見る時、視線の動きはおそらくこうだったはずです。

 

 

 

ヒトが真っ先に注目するのはやはり人間。この場合だと、より大きくて目立つ「左側の男性」をまず見たはずです。そのまま、もう一人の「右の男性」の方に視線を動かしながら、最終的にポスターを……

 

下から上の順

 

で見たはずです。

インターネットの記事はそもそも上から下に向かって読むので、ちょっとわかりにくいかもしれませんが……上下を入れ替えると、こうです。

 

においが、違う。

低温なら、違う。

 

ほら、「おなら度」がさらに高くなったでしょう。

ポスターはもちろん上から下に読むものです。なので、普通ならこんな読み間違いはしません。では、なぜこのポスターに限って読み間違いが起きたのでしょうか?

理由は単純です。

 

 

 

視線は普通、目の高さか、それより下を向いています(足元が危ないので、上を向いて歩く人はいません)

なのにこのポスターはかなり上の方に貼られているため、必ず下から上に向かって見ることになります。

 

 

 

これで原因が出揃いました。なら、対策も簡単なはずではないでしょうか? キャッチコピーを下の方に持ってきたら済む話です。

 

電子タバコにおける「におい」は利用者にとって非常に気にかかる問題であり、販売している会社としては、「おならのにおい」なんて、絶対に連想させたくないものだと思っていました。

 

なのに……

 

 

ここも……

 

 

ここも

 

気になって10箇所くらい調べたんですが、すべて「目の位置より上」にポスターがありました。縦置きも横置きも、紙もモニターも、北海道も九州も、すべて「目の位置より上」です。

 

そんなこと、あり得ます?

 

JT(日本たばこ産業)といえば大企業だし、ポスターを作ったデザイナーだって一流の人なんでしょう。気づかないわけはないんです。

※ていうか、そもそも「におい」じゃなくて「香り」でよくないですか?

 

 

JT公式HP

 

というわけで、わざと見間違えやすく作ったんじゃないかなーと思ったんです。

実際、「おなら!? におい!?」と見間違えた結果、今まで気にもしてこなかった喫煙室のポスターを、しばらく凝視してしまいました。

 

広告としてこういうやり方もあるんだなーと感心した話でした。

デザイナーを目指している人には勉強になったのではないでしょうか?

 

 

 

ちなみに次回は、このポスターがなぜ「クンニなめ」に見えるのかを考察します。

 

 

(おわり)