NETFLIXのオリジナルドラマ「ブラック・ミラー」のシーズン5が本日(2019/6/5)に配信されます。やったぜ!せっかくなのでブラック・ミラー大好きなまきのがオススメしたいシーズン4までの超おもしろエピソードをご紹介したいと思います。

 

 

 

■ブラック・ミラーとは

そもそも「ブラック・ミラー」とは2011年に放送が始まったイギリス産のTVドラマアンソロジーで、シーズン2までチャンネル4で制作され、シーズン3以降はNETFLIXでの公開が決まり、そこから世界的に大ヒットしたというシンデレラ・ストーリーがあります。

 

最大の特徴として、下記があげられます

 

 

 

オススメポイント1:1話完結で見やす〜い

ドラマというものは往々にして1シーズン8〜12話、多いものは16話あったりもしますが、「ブラック・ミラー」は1話できっちり完結してくれるという忙しいあなたにピッタリ。1話ごとに登場人物も設定もテーマも全て変わるので、前回のあらすじを記憶しておかなくても大丈夫。しかも1シーズン3話〜5話、40〜60分で終わるという超親切設計。「ちょこっと時間あいたから、ブラック・ミラーでも見るか〜」というモチベーションにつなげやすいのです

 

 

 

オススメポイント2:毎回「近未来ガジェット」が出てきて楽し〜い

各エピソードの舞台は現代もありますが、少し先の未来の話もけっこうあり、これがまた面白いんです。「目で見たもの全てを録画するデバイスが人々に標準装備されてる世界」だったり「SNSのいいね数が自分の評価に直結する世界」とか「リアル世界でtwitterのブロックみたいに特定の人を遮断する情報加工装置」など、わくわくするようなガジェットがそのエピソードの度に登場します。このガジェットがアイデアに溢れ、話を盛り上げてくれる素晴らしい装置となっております

 

 

 

オススメポイント3:めっっっちゃ後味悪い話ばっか

これは視聴の際に覚悟して欲しいのですが、「ブラック・ミラー」はブラックと名が付いているところでお分かりのようにブラックユーモア、風刺、皮肉に溢れ、めちゃめちゃ後味の悪〜〜〜いエピソードばっかりです。4シーズン19話の中で「めっちゃ良い話やん…」となったのは2話だけで、あとはほぼ全部「最悪〜〜〜〜エーン(T_T)」と泣いてしまう破壊的クオリティ。ただ、このやるせなさと後味の悪さが癖になる…のです。

 

 

 

 

そんな感じで「胸糞と後味が100億倍悪くなった世にも奇妙な物語」と言えば何となく想像できそうなブラック・ミラーですが、順番に見なくてもまずここだけは抑えておいて欲しい…というエピソードを厳選して4つお伝えします。

 

 

 

 

 

■国歌(シーズン1・1話)

 

【あらすじ】

皇族の妃スザンナが何者かに誘拐される。youtubeにUPされた首相宛の解放条件は「今日の16時に豚とセックスする映像を全国に生中継しろ」というとんでもないものだった。この犯行声明はネット上にまたたく間に拡散され、削除しても削除しても無限に広がっていく。首相は本当に豚とのセックスを生放送しちゃうの…?

 

はい、記念すべきシーズン1の1話目がこのエピソード。すごいですね。あらすじを読んだだけで最高の予感しかないですが、SNSの普及により火消しが全く出来ずに拡大していくさまは現代社会にもありえる話でむちゃくちゃ風刺が効いております。

 

一番覚えてるのは「もし豚を犯すことになったとしても、すぐにイクと豚で快感を得ていると誤解されるので、ある程度時間はかけてくださいね…」という秘書のアドバイス。確かにそうだけど、めちゃめちゃ笑ってしまったな。そしてあのラストカットは強烈に記憶に焼き付いて、今でも忘れることができません…。

 

 

 

 

■宇宙船カリスター号(シーズン4・1話)

 

【あらすじ】

ネットゲーム開発社CTOのロバートは大ヒットオンラインゲームを製作した腕利きのエンジニアなのに陰キャラな性格ゆえ社内でも浮いてる冴えない男で、共同経営者CEOのジェームズに人気をとられていた。そんなロバートの唯一楽しみは、自宅のイントラネット内だけに作ったVRゲーム空間「宇宙船カリスター号」。こっそり採取したムカつく同僚のDNA情報からクローンデータをVRゲーム内に生成して乗組員にし、さらに自分が絶対的リーダーとして権力を振りかざしながら宇宙を冒険することを至上の趣味としていたのだった…!

 

最初の10分ぐらいしょ〜もないスペースオペラを延々と展開しておきながら、後から明らかになるこの設定…最高!DNAからクローンをゲーム内に作るということは、クローン側からしてみたらそれまでの人間の記憶を持った状態で突然謎の宇宙船で目が覚めるという状況。

 

クローン元は普通に生活しつつも「何この空間!?出して!」ってクローンは混乱しまくって、他の乗務員が「あいつが作ったゲーム空間だから絶対に逃げられない。諦めろ」言われてしまう…うえっうえっ…。そしてどうやってこの絶対に逃げられない状況を打ち崩すのか、これもまた見ものです。

 

 

 

 

■秘密(シーズン3・3話)

 

【あらすじ】

少年ケニーは自分のノートパソコンがウイルスに感染してしまったのだが、それに気づかずPC前で一発ヌいてしまったのが運の尽き、謎の人物に「いまの録画したから」というメールが届いてしまう。そんな恥ずかしい映像はもちろんバラ撒かれたくので、ケニーは次々と謎の人物による無茶な要望に応えるハメになり、次第に取り返しがつかなくなっていく…。

 

ブラック・ミラーは基本的に最悪な話ばっかりなんですが、これはシーズン4までの全19エピソードの中で最も可哀想で、救いがなく、後味と胸糞が悪いという屈指の超超超超最悪回です。見終えたあとは何も考えたくなくなって、そのまま布団に入って2時間眠りたくなるほどの嫌さ。この話を見た人のリアクションを収めた動画もYoutubeで上がっているほどの最悪な話です。

 

でもこの極限まで研ぎ澄まされた最悪さが最早一周回って逆に最高だと思える鮮烈な完成度でした。これを最高と思えるかどうか、ブラック・ミラー信者の分かれ道かもしれません。悪魔が考えたのか?ってくらい残酷なので、見る時は十分ご注意ください。 

 

 

 

 

■ブラック・ミュージアム(シーズン4・6話)

 

【あらすじ】

ニッシュが立ち寄った「ブラック・ミュージアム」は、ロロ・ヘインズが作り出した「意識転移装置」を利用した展示物が置かれていた。患者の痛覚を自分に共有する装置をつけて症状を完全に理解しようとした医者の話、昏睡状態に陥った妻の意識を自分の脳に移植して共に生きようとした夫の話など、ロロが関わった人々のエピソードが語られる。そしてメインの展示物は、世にも奇妙で哀しすぎる見世物装置だった…。

 

「ブラック・ミラー」のシーズン4最終話にして集大成のようなエピソード。一つ一つのエピソードもかなり面白いんですが、それらが伏線となって後半に一気につながって収束していく痛快さはなかなかのもの。さらに、今までのシーズンやエピソードで使われたほぼ全てのアイテムがカメオ展示されているというイースターエッグ的な演出も楽しいんです(もちろんこれを最初に見ても問題ナシ)。この手法をやったことで「新シリーズ作らないのか?」とそわそわしてたんですが、満を持してシーズン5が配信されて一安心。このロロ・ヘインズが喪黒福造みたいなやつでまた良いんだよな〜。

 

 

 

 

■さようなら

取り急ぎ、特に見て欲しい神回を挙げさせていただきました。他にも「人生の軌跡のすべて(1-3)」「シロクマ(2-2)」「ホワイトクリスマス(2-4)」「ランク社会(3-1)」「サン・ジュニペロ(3-4)」「HANG THE DJ(4-4)」などスーパーおもろエピソードが目白押しなので、シーズン5が配信される前に予習してみてはいかがでしょうか。

 

それではさようなら

 

 

【6/5 16:30追記】

配信された!

 

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