ブロス編集部です。編集部メンバーがここ最近読んで面白かった漫画を紹介するコーナーのお時間、題して「今月の読良漫(よよまん)」です。今回は漫画好きライターのギャラクシーが最近ハマった珠玉の1作を熱く語る「ギャラ漫」をお送りします。

 

 

今月のおすすめ「虎鶫(とらつぐみ)-TSUGUMI PROJECT-」

虎鶫(とらつぐみ)-TSUGUMI PROJECT-(ippatu)

【あらすじ】
数百年前の核戦争で滅んだ旧日本、そこには謎の秘密兵器「TORATSUGUMI」が眠っているという。主人公たちは調査のため廃墟と化した東京に降り立つが……

文明が崩壊したその街は、危険な生物が闊歩する地獄だった。水や食料を探しながら秘密兵器を追う主人公の前に、鳥のような脚を持つ異形の美少女「つぐみ」が現れ……

ヤンマガで連載中のippatu先生の作品。巨大廃墟都市の探索、異形の生物たち、美少女という世界観だけ見て一瞬で購入ボタンを押したんですが、めちゃめちゃおもしろかったので紹介させてください。絵はうまいし、世界観かっこいいし、つぐみちゃんは強くてかわいい!!単行本はまだ1巻なので、今からでも全然追いつけます。買おう!

以下、“良さ”を要素別に紹介します。

 

■良さ1:絵が尋常じゃなくうまい

とにかく絵がうますぎる。特に、核戦争後、数百年経った東京の街の描写がすごいです。見知らぬどこかくの国の廃墟ではなく、有楽町とか皇居とか、知った場所なのも良い。

植物に侵食されたビル、朝靄に包まれる瓦礫の都市、そこを歩く恐ろしい生物……美と退廃と恐怖が混在する異次元の世界観! 普通に画集として購入してもいいくらい。特に、横倒しになった巨大なビルを“道”のように歩く美少女の見開きは、それだけで想像力が爆発してご飯3杯はイケました。

 

■良さ2:設定の妙

主人公たちは某国の死刑囚であり、「一年以内に秘密兵器を探せたら減刑」みたいな設定。つまり特殊な訓練を受けた軍人とかではなく、普通のオッサン。腕っぷしは強いみたいだけど、危険な生物とまともにやりあえばあっさり死ぬレベル。しかも東京に着陸する前にトラブルで飛行機が爆発したため、一人で、手錠のまま、道具も食料もなく、放射能の残る危険な街・東京に放り出されてしまう。廃墟をただ探索するだけではなく、食料や水を調達したり、武器になるものを探したり……といったサバイバル要素も物語をおもしろくしています。

また、死刑囚に大事な情報を教えるわけもなく、主人公たちが知っているのは「秘密兵器の情報は西新宿の公文書庫にある」くらい。情報収集の方法や、危険生物への対処などは知らないまま、一人で生き抜くことになります。

読者は主人公と同じく、手探りで世界を把握するしかないんですね。それがまた物語への集中力を高めてくれるし、廃墟によく似合う静けさと影を感じさせて、最高なんですよ。

 

■良さ3:つぐみちゃんかわいい

https://twitter.com/ippatu358/status/1377259734030376963

鳥脚の少女つぐみが、めっっっちゃかわいいです。単純に造形が最高に良い。しかも強い!

危険な廃墟都市・東京においても、食物連鎖の上位に立つ生き物のようですね。それゆえに他の生き物への無慈悲な冷酷さ(ネコがネズミをいたぶるみたいな)があるんですが……同時に、廃墟からアクセサリーを見つけて喜んだり、主人公(ヒト)への無邪気な興味を見せたりという「少女らしさが」同居してて……不思議な魅力があるんですね。

言葉が得意じゃないようでほぼ喋らないため、そもそも人間なのか? なぜ脚が鳥なのか? 連れている巨大な虎みたいな猛獣は何なのか? 秘密兵器「TORATSUGUMI」と関係はあるのか? といった謎はわからないままなんですけどね(単行本しか読んでないので本誌の方では解明してるのかも?)。

でも、正体不明の異形の美少女が、無言のまま瓦礫の都市を歩く姿は、それだけで美しく、神々しいと思いません?

野生動物特有のピリピリした部分がありつつ、ケガをした主人公に薬草を塗ってくれたりする優しさもあったりして、たぶん読めば誰もが絶対につぐみちゃんのことを好きになる。そして死ぬ。

 

読もう!

というわけで今回はippatu先生の『虎鶫 とらつぐみ -TSUGUMI PROJECT-』を紹介しました。

絵の美しさ、キャラクター、そして謎めいたストーリー、三拍子揃ったおもしろ最高マンガなので、ぜひ読んでみてください。1巻ではまだまだつぐみとの関係性に距離があるんですが、これからきっと近づいていくんでしょう、たぶん。楽しみ~~~!!!

 

■また来月

1話は公式サイトで試し読みが出来ますよ。

 

また来月も、良き漫画をご紹介させていただきます。それではさようなら。