世界でもトップクラスで控え目かつ空気を読む能力に長けた日本人の感覚からすると、自己主張の強い欧米人の突飛な行動にはギョッとしてしまうこともあります。

 

つい先日Twitterへ投稿されたこちらの画像も、日本ではまず目にすることの出来ない光景でしょう。

 

 

これらはアメリカのテキサス大学で撮影されたのですが、学生たちが持っているのは、いわゆる「大人のオモチャ」なんです。

 

「ちょっと何なのよ!?

 アメリカの大学生って大人のオモチャを握りながら勉強してるの!?

 やだ!不潔!ケダモノ!近寄らないで!」

 

と顔を赤らめてしまったのですが、それは私の早合点でした。
実は、これには深い事情があったのです…

 

大人のオモチャで銃社会にNO

 


テキサス大学の学生たちは、何もスケベ心や面白半分に大人のオモチャを持っているのではありません。

銃の所持に反対する意味で「ピストルなんかよりもチ○コ持とうぜ!!!」と、キャンパス内で抗議活動を行ったわけなんです。

 

と言いますのも、テキサス州では8月1日から、ある法律が実行されるようになりました。
それは通称「キャンパス・キャリー法」と呼ばれるもので

 

『21歳以上で銃のライセンスを持つ学生は、大学のキャンパス内に銃を持ち込んでも良い』

 

という、日本では考えられない法律なわけです。

この法律が可決された背景には、今から50年前の1966年8月1日に、テキサス大学で14人の死者を出した銃乱射事件があります。
「キャンパス・キャリー法」を支持した人たちの主張はこんな感じです。

 

「もし、大学内で再び銃の乱射事件が発生した場合、その周囲に銃を持つ学生がいれば、乱射事件の犯人を素早く制圧することが出来るので、結果的には被害者を出さずにすむ」

 

いかにもアメリカ的でマッチョな思想ですね。
これに「ふざけんなよ!酒やドラッグでハイになったバカ学生が乱射したらどうすんだ!?」と立ち上がったテキサス大学の学生たちは、地元のお店などから寄贈された大人のオモチャを配り「キャンパス・キャリー法」の撤廃と銃規制を訴えたのです。

 

大統領選挙でも銃規制が争点に

 

アメリカの銃規制問題は、大統領選挙にも深く関わっています。
今年6月にフロリダで銃乱射事件が起きた際、オバマ大統領が銃の規制を訴えると、共和党のドナルド・トランプ候補は「我々の指導者は弱腰だ」と非難し、銃規制に反対。
一方、民主党のヒラリー・クリントン候補は銃規制の強化を主張。

 

果たして、アメリカはどこへ向かっていくのか?

皆さんも、今後のアメリカの銃規制問題に注目してみてください。