北海道の駅や空港で一番多く見かけるマスコットキャラクターをご存知でしょうか。
そうです。「まりもっこり」です。
阿寒湖の名物「マリモ」と男性生殖器の「もっこり」を組み合わせた下ネタです。
北海道には豊かな自然とたくさんの名産品があり、212もの市町村があります。
それぞれに個性的なキャラクターがたくさんいるというのに、その頂点はこの下ネタなのです。
北海道民としては、もう少し品格のあるキャラクターを推して欲しいところなのですが…
「まりもっこり」にはかなりのインパクトがある、というのも事実です。
生半可なゆるキャラや萌えキャラを考えても、彼のインパクトを越える事は出来ないでしょう。
ですから、此度は「他都府県に、まりもっこりよりも酷いマスコットキャラクターを考える」という形で、相対的に北海道の地位向上を目指したいと思います。
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【青森県】りんごまる
県知事がパフォーマンスとして食べて以来、
顔面が元に戻らなくなった。
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【岩手県】ロックハンド
手袋に岩をつけたもの。装備すると守備力が13上がる。
とにかく岩をつける事にこだわり過ぎたため、物を持ったり拳を握る事は出来ない。
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【宮城県】ミスター・オイスター
良い子の味方、牡蠣おじさん。
悪い子は貝毒で病院送りだ!
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【秋田県】きりたんぽ山の神
春先にふもとへ木の棒をさしておくと、冬にきりたんぽをつけて返してくれる神様。
ある時、欲張りな男が丸太をさしておいたところ年の瀬にきりたんぽのついた丸太が降って来て、男は潰されて死んでしまったという。
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【山形県】ヤマガタノローニン
山形県の平均的な浪人生をモチーフとしたキャラクター。
受験に何度失敗しても諦めない根性と、一切勉強をせず自然体で挑む姿勢が人気。
県内では「サイタマノラッパー」に対抗する唯一の手段と考えられているようだ。
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【福島県】さくらんBOYS
ふたりでひとり。 ひとりでふたり。
片方が倒されると錯乱し16倍の力で襲い掛かって来るため、 できれば同時に倒したい。
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【 茨城県】ローズキャッスル
古城に住み着くイバラのモンスター。
見た目に反して温厚で、水しか飲まない。生物を襲ったりも一切しない。
アメリカなど住宅の規模が大きい国では、ペットとして好まれている。
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【栃木県】ユウガオくん
かんぴょうの国内生産99%を占める、栃木県ならではのキャラクター。
ユウガオ(瓜)形態は表の顔。みんな大好き栃木のシンボル。
かんぴょう形態は裏の顔。2ミリの隙間があればどこにでも入っていけるため、隣県へのスパイ活動が主なお仕事。
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【群馬県】うまきち
群れからはぐれてしまった馬の子供。
なぜか常にかんぴょうを食べている姿で描かれるが、
これは群馬県と栃木県が互いにライバル視している事に由来する、という噂もある。
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【埼玉県】いろどりのたま
「彩(さい)の国」を象徴する県宝。人が触れるごとに色が変わる。
触れた者の心が清らかであれば明色に、汚れていれば暗色に変化すると言われている。
県の宝に制定されてからは官僚や政治家しか触る機会がなくなったため、 最近はほぼ漆黒の珠と化している。
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【千葉県】千葉さん
ディズニーランドに毎日いる、謎のおじさん。
本当に毎日いるため、幽霊ではないかと噂されている。
その正体は実業家の息子。毎日ディズニーランドで遊んで暮らしている道楽者。
だが両親は10歳の時に交通事故で亡くなっており、数十億の遺産で生活している。
…ここに来れば、いつかパパとママが迎えに来てくれる気がするから。
あの日から数十年、彼の時間は止まったままだ。
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【東京都】エドザムライ
毎年全自衛隊員と警察官の中から武士道精神に満ちた7名のみが選ばれる公務員。
帯刀が許されるが、俗物に触れぬようすべての財産を没収される。
給与は毎月Amazonギフト券30万円分となり、購入する物品は厳しく取り締まられる。
その存在感から居るだけで犯罪行為の抑圧となるため、主な仕事は「首都圏の見回り」
「外国人観光客との写真撮影」「切捨御免」「万引きGメン」など。
年始に行われる切腹ショーで大半の者が死亡ないしは致命傷を負い、毎年新たな7名が選出されるという。
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【神奈川県】ハコネ丸
段ボールに土を敷き、種を蒔く。
ある程度育ったら底に穴をあけて、根を出す。
箱の側面に顔をつくれば、かわいいハコネ丸の完成!
根を露出させた植物は程なくして死に絶える。
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【新潟県】お米ジャッカル
野犬が農夫を食い殺した。
農夫の霊は呪いをかけて、野犬をお米の体に変えてしまった。
その尾から生えるお米こそ、農夫が生涯求め続けた「黄金のお米」であった。
お米ボディの野犬と、ジレンマに悩まされる農夫の霊。
ふたりのドタバタ新潟コメディが始まる!
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【富山県】くすりだぬき
どんな病にも効く万能薬をくれるタヌキ。
もちろん薬は葉っぱで出来たニセモノなのだが、地元ではよく効くと評判。
プラシーボ効果。
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【石川県】金箔マン
全身が金色のヒーロー。常に体調が優れない。
「身体に金粉を塗ると、皮膚呼吸が出来なくて死ぬ」というのはウソだ!
正しくは「汗腺が詰まって身体に悪い」だぞ!
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【福井県】メガネハープの次郎五郎
福井県の名産品を無理矢理あわせたキャラクター。
メガネにハープの弦を張ってあるが、指が太すぎて演奏出来ない。
また弦が邪魔でメガネにレンズが入れられず、視力はきわめて低い。
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【山梨県】マングレイプ
ブドウの粒ごとではなく、房でひとつのキャラクター。
一粒食べられるごとに叫びをあげるため、口の部分から食べてしまうのがオススメ。
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【長野県】アルプスやろう
長野県のヒーロー。
常にスキー「クラ=ラガタッター」に乗っており、雪や土を飛ばして敵を攻撃する。
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【岐阜県】みたらし四兄弟
ごまが良かった長男
あんが良かった次男
よくわからないけどテンションの高い三男
ほとんどタレをかけてもらえなかった四男
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【静岡県】フジッティ
樹海で採れた様々なものでお茶を淹れてくれる。
だいたい腐臭がする。
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【愛知県】愛田知恵子
6歳、親の愛を受けずに育つ。
16歳、本当の愛を知る。
26歳、愛というものがわからなくなる。
36歳、この世に愛など無いと知る。
46歳、ひょんな事から伝説の魔剣を抜いてしまい、冒険の旅が始まる。
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【三重県】天むす丸
たまたまエビに寄生していた宇宙人がそのまま捕獲・調理されてしまった。
食べられる寸前で正体を現し、マスコットキャラクターとして一命を取り留めた。
本体は三重~五重まぶたでほとんど眼が開かないため、視覚は下半身の海老に任せている。
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【滋賀県】びわ子
琵琶湖の形になろうとしたが、途中で諦めた女性。
だが、もう元の姿には戻れなかった。
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【京都府】帰らせ舞妓
閉店時間になっても帰らないお客様の所に現れる舞妓。
帰宅する気満々のラフな恰好で、蛍の光を歌いながらぶぶ漬けをかけてくる。
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【大阪府】たこやき星人
たこやきで地球征服をたくらむ、宇宙人一家。
生地に特殊な薬を混ぜ込み、食べた人間の脳をドロドロに溶かし
たこやきの事しか考えられない存在に変えようとしたけれど、
配合を間違えて全身を溶かしてしまった。ドジっこである。
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【兵庫県】伊藤博文くん
初代県知事をモチーフにしたキャラクター。
県が税金をフル活用し、年齢・体格・頭髪量・ヒゲ・ホクロの位置までこだわり抜いて 伊藤博文のそっくりさんを探し出し、起用に至った。
しかし地元では「伊藤博文のコスプレしてるおっさん」ぐらいにしか認識されていない。
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【奈良県】
既に「まりもっこり」よりも酷いマスコットキャラクターが存在するため、
当記事での取り扱いは控えさせて戴きます。
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【和歌山県】種なし柿のジョルジュ
生まれながらに種無しって、悲しい事だよね。
でも柿の種子ってかなり大きいから、人間様のためには仕方ないよね。
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【鳥取県】Mr.バードゲット
捕まえた鳥を食べるわけではないが、ひな皮と砂肝が好き。
捕まえた鳥を殺すわけではないが、鳥の頭を指にさして遊ぶのが好き。
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【島根県】べにずわたん
島根県が漁獲量全国1位であるベニズワイガニの精。
県内の高校制服を着た萌えキャラなのだが、カニであるため口元がグロく足が多い。
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【岡山県】桃クリオネ
桃とクリオネが合体した生物。
当然のようにカワイイ。
当然のように捕食がエグい。
当然のように桃太郎が居る。
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【広島県】広島風犬
明治時代、愛犬を亡くした男が埋葬を終えた晩に焼きそばを作った所、
焼きそばから死んだはずの犬が生えて来て、男が死ぬまで付き添ったという。
現在「広島風お好み焼き」が下に焼きそばを敷くのは、この話が元になっている。
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【山口県】
既に「まりもっこり」よりもやらかしたキャラクターが存在するため、
当記事での取り扱いは控えさせて戴きます。
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【徳島県】すだち
フォークデュオ「ゆず」を強く意識したもの。
すだちらしさを重視したため、色味が悪い。
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【香川県】香川のそば屋
そば一筋40年。誇りを持ってやって来た。
それなのに、うどん県だなんて。…うどん県だなんて!
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【愛媛県】かび田みかん丸
カビてしまったみかんの子供。
忌み子扱いされている。
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【高知県】ヨナサス・コビィ
元々はつまようじをさして馬にされ、破棄されるはずのナスビだったが、
よさこい神の力でマスコットキャラクターに転生した。
よさこい神に絶対の忠誠を誓っており、命尽きるまで踊り狂う。
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【福岡県】ウルトラボブさん
本来は博多のちゃんぽんに関するキャラクターを作成する予定だったが、
知事の独断で急遽「福岡と書かれたシャツを着た黒人」に変更。
片言の日本語で「ウルサイ」と「ロッポンギ」しか喋れないが、地元での人気は抜群。
某お父さん犬同様、意味不明だがインパクト勝ちに持ち込んだパターンである。
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【佐賀県】エガマーシー
地元出身の有名人をモチーフにしたところ、非常に個性の強いキャラクターとなった。
動かすと放送できなくなるため、常にこのポーズで立っているだけである。
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【長崎県】出島症候群
長崎県民特有の症状。
体の一部が出島のように突出し、ポルトガル人を受け入れる体制を整える。
病気ではなく生理現象であり、規模や範囲は人それぞれ。放っておけば2週間ほどで無くなる。
ポルトガル人を見かける度に発症する可能性があるため、 長崎には外国人となるべく目を合わせない風習がある。
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【熊本県】ウォーターメロン熊
スイカに熊の顔がついたもの。
北海道の「メロン熊」がリアル路線であるのに対し、こちらはデフォルメ路線。
「よくある」感は否めないが、親しみやすさは確かにある。
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【大分県】しいたけ
パクリ。
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【宮崎県】ドゲン・カセンティカン
えらいひと。
でも もっと えらいひとに めを つけられてしまったのかもしれない。
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【鹿児島県】生き肝ぶーちゃん
生きたまま内臓をくれる豚。ハツを取り出すと事切れる。
さすがに苦情が相次いだため、現在は「おなかにトマトジュースと
内臓類が入ったポケットがあり、そこから取り出す」という設定に変更された。
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【沖縄県】ソフトモヒカンのテツ
ソフトモヒカン専門のカリスマ美容師。
沖縄出身の芸能人にソフトモヒカンが多いのは、この人の影響。
最近はバリエーションとして「ソフトモヒカン+エクステ」というスタイルを開発。
大きめのゴミがついているようにしか見えないが、本人は気に入っているようだ。
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以上です。
一応北海道に実在する「まりもっこり」も上記のテンプレートに沿ってご紹介いたします。
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【北海道】まりもっこり
阿寒湖の名物「マリモ」と男性生殖器の「もっこり」を組み合わせた下ネタ。
抜群のインパクトを誇るが、下ネタに好意的な層からも評価は分かれる。
最近では「ご当地まりもっこり」として全国各地に展開。
奈良県の「大仏もっこり」は東大寺から抗議を受け販売差し止め。
長崎県の「ザビエルもっこり」に対してザビエルの子孫がコメントを残す。
もはやマリモも北海道も全然関係ないのだが、道民は申し訳ない気分になるのだ。
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…こうして見比べると、改めて「まりもっこり」のインパクトは凄まじいものです。
僕が考えた46都府県のキャラクター達では、まだまだ届きそうにもありません。
しかしながら、こういった「他県在住者の偏見と悪意に満ちたキャラクター」に触れる事で、
皆様が改めて既存のキャラクター達の良さ、つまりは地元の良さを再確認する事に繋がり、
郷土愛を高め、日本経済に莫大な利益をもたらす事となれば、これ幸いにございます。
(石垣りょう)