2年前からずっと心に引っかかっていることがある。

 

 

 

兄が憤っていたカップ入りのプリンアラモードのことだ。

憤っているわりにしっかり購入しているし、食後のデザートとしてがっつり食べたようだが、唐突に私へ怒りをぶつけてきた。やめてほしい。

ただ兄の言う通り、プリンの上にプリンがトッピングされているのは確かで、この構造はなかなかの事案である。

 

 

そもそもプリンアラモードとはどういう食べ物なのか。

Wikipediaには以下のように書いてあった。

 

プリン・ア・ラ・モード とは、カスタードプリンを中心に、様々な甘味を飾ったデザートの盛り合わせである。

主に以下のような食材が飾られる。

■乳製品(生クリーム、アイスクリーム等)
■フルーツ(イチゴ、ミカン、キウイ等)
■シロップ(チョコレートソース等)
■香草(ミント等)

 

私が想像するプリンアラモードそのものだった。兄もこういう色とりどりのトッピングが乗ったものを思い浮かべて感情的になったのだろう。

様々な甘味を飾ってこそプリンアラモード、ということはプリンにプリンをあしらったものは、果たしてプリンアラモードなのだろうか。

「ちょっと大きめプリン」と呼んだほうがしっくりくるのではないだろうか。

 

 

兄の憤りを知ってから、私はカップ入りのプリンアラモードを買えなくなってしまった。

プリンアラモードがちょっと大きめプリンに見えてしまう呪いである。

ところが、人の心理は不思議なもので、避ければ避けるほど意識してしまい存在が目につく。スーパーのデザート棚の前を通る度に、プリンアラモードをじっと見つめてしまうのだ。

 

私は甘いものが好きだ。世の中にあるすべての甘いものに興味がある。

それはカップ入りのプリンアラモードも例外ではない。スーパーでお手軽に買えるプリンアラモード、便利でとても良いと思う。ただ、プリンの上にプリンが乗っているのはどうなんだ。いや、プリンが多い分にはいいのか? どうなの? 本当にカップ入りのプリンアラモードってナシなの?

 

……気になりすぎてもうガマンの限界だった。