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「エアブラシを使ってお酒を飲んでみたい」

 

ある日突然、雷光に打たれたように私はそう思いました。オモコロ編集長の原宿です。

 

 

 

 

 

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エアブラシとは、圧縮した空気の力で霧状に塗料を吹き付け、プラモデルなどを塗装するのに使われる道具です。

 

塗料を吹きつけられるのであれば、同じ液体であるお酒を入れ、口内目がけて吹き付けるという使い方もアリなはず(ナシかもしれないけど)。

 

そうすることで、今まで気が付かなかったお酒の新しい魅力を再発見できるのではないでしょうか(できないかもしれないけど)。

 

 

ああ! ともかく酒が飲みたい! にんにく丸焼きをアテに飲んで、今日と明日を終わらせてしまいたい!

 

 

 

 

 

 

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しかし素人だけでこのプロジェクトを完遂するのにはいささか不安があるので、ここはプロモデルのプロ、飛行機模型専門雑誌「スケールアヴィエーション」の編集である半谷(はんや)さんに助言をいただくことにしました。

 

 

 

 

 

 

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購入したのはこちらのエアブラシ。タミヤ社の「スパーマックス エアーブラシ SX0.3D」です。Amazonベストセラー1位だったので、やはり大変にいいエアブラシと言えるのでしょうか? 半谷さん、どうですか?

 

 

 

 

 

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「はい。タミヤのSX0.3Dですが、最大の特徴がその価格の安さです。定価でも税込み8000円台、量販店での実売価格だったら5000円前後という値段は、他のエアブラシと比較しても相当安い部類に入ります。普通、ダブルアクションのエアブラシは定価が12000円〜という価格帯なので、この価格での提供は驚きですね。メインのエアブラシの入門用として使うも良し、サブとして複数のエアブラシを揃えたい場合にも大変お手頃な機種と言えるのではないでしょうか。ノズル口径も0.3㎜と標準的なので、幅広い用途に使えると思います。オススメですね」

 

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「さすがは専門家の解説……。いいエアブラシを買えたようで満足です!」

 

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「ただエアブラシというのはそれ単体では使えなくて、コンプレッサーという装置が必要なんです。プラモデルを作らない方には馴染みが薄い機械だと思いますので、今日は僕が自宅で使っているコンプレッサーをお持ちしました」

 

 

 

 

 

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「どうぞ。こちらがコンプレッサーという、電力で空気を圧縮する機械です」

 

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「結構使用感がすごいけど……ありがとうございます! ちなみに半谷さんは、エアブラシでお酒を飲んだことはありますか?」

 

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「ありません。普通に飲んだ方がいいんじゃないですか?」

 

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「そうですよね」

 

 

 

 

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さてこのエアブラシという道具、初めて手にとりましたが、特筆すべきはそのピカピカさです。一見すると「豪華な装身具」にも見えて、持ってるだけで心なしか充足感があります。狭い例えを言うならば、「がんばれ!ゴエモン」で、まねき猫を拾ってパワーアップしたキセルみたいです。これならしつこい岡っ引きも一撃で倒せそうですね。

 

 

 

 

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ちなみにエアブラシの使い方は、こんな感じです。中心のレバーを押し込んで後ろに倒すことで、ノズルの先から液体が噴射されるという仕組みになっています。「1.押し込んで 2.後ろに倒す」という2つの工程があることから、「ダブルアクション」と呼ばれるんですね。

 

 

 

 

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コンプレッサーも装着したことですし、そろそろ一杯ひっかけましょう。こちらの「塗料カップ」と呼ばれる部分に酒を注げば準備完了です。名称を聞けば分かる通り、もちろん本来は酒を注ぐ場所ではありません。

 

 

 

 

 

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一杯目なので、やはり喉を開くためにもビールから行かせていただきます。とりあえずエアビール。

 

 

 

 

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とととっ………

 

 

 

 

 

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ズッ……

 

 

ちなみにこの塗料カップには7ccの液体が入ります。ロング缶500ccならおよそ71回分楽しめるということになりますが、一杯7ccという分量では満足感は期待できないかもしれませんね。究極に金がなくなった酒好きのジジイでも、7ccずつは飲まないと思う。

 

 

 

 

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ひとまず憧れだったエアブラシ飲み、いってみたいと思います。

 

 

 

 

 

スイッチON!!!

 

 

 

 

 

 

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ショワアァァァァァァァァァァァァァァァァ

 

 

 

 

 

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酒の霧。

 

これは霧。酒の霧だ。 普段は胃に流れ落ちてくるビールが、細かい霧となって粘膜や喉全体に広がっていきます。普通に飲むよりも多くの五感を使って、酒という存在を受け止めているかのような感覚。酒の粒子ひとつひとつが、自分の細胞と同化していくのを感じます。

 

 

 

 

 

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しかもカップの中の酒、ほっとんど減ってねえ! 昔話に出てくる「無限に酒が湧き出るとっくり」って、もしかしてエアブラシのことなのでは? コスパ厨の方は、今すぐエアブラシでお酒を飲んだ方がいいですよ!

 

 

ただ……ですね。

 

 

 

 

 

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肝心のお味ですが、ビール缶の金属臭にエアブラシの金属臭が加わり、美味しさを感じることは全くできません。 通常時よりも不味くなっていることは揺るぎない事実です。まぁ「普通に飲んだ方が美味いだろうな」という結論は予期できたことですので、ここでは「可能性をつぶせた」という収穫に満足するべきかと思います。

 

この顔は、歯の壁に吹きつけた酒の霧がしずくとなって落ちるのを、下唇で回収すると効率的に飲めるということに気づき、実践しているところです。

 

 

 

 

 

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ちゃんぽんになりますが、ちゃんぽんで悪酔いするというのは都市伝説(単純に酒量の問題らしい)らしいので、赤ワインも行かせていただきます。もしかしたら凶々しい赤い霧が吹き出すのではないでしょうか。どうなのかな?

 

 

 

 

スイッチON!!!

 

 

 

 

 

B

プシイィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ

 

 

ワインでも霧は白かった。あとこうして顔全体で浴びるようにして飲むと、さらなる「涼」を感じることができてお得です。もしかしたら違う部分で損してるかもしれませんが。

 

 

 

 

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「しかしこれ、酒の霧がかなり拡散しますね。部屋中がアルコール臭くなってきました」

 

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「あ、そうか! エアブラシを使えば自分ひとりで飲んでても、不可抗力的に部屋にいる人に酒を飲ませることができるんですね。『俺の酒が飲めないのか!』という上司の人は、今後エアブラシでその場にいる全員に飲ませればいいのかもしれません」

 

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「下戸の人もいるんだから、やめてください」

 

 

 

 

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エアブラシから吐き出される粒子は非常に細かいので、水タバコのように「もわあぁ……」とやるのもオススメ。普通に赤ワインを霧にして飲んでいるだけなんですが、ちょっといけない植物をやっているかのような雰囲気を味わうことができます。「こいつは上物だぜ」という言葉も、多少違った意味に聞こえますね。

 

 

 

 

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エアブラシ飲みの特徴として、鼻の粘膜からもアルコールを吸収するので、酔いが回るのが異常に早いというのがあります。だんだんといい心持ちになってきたので、白いTシャツにワインのしずくがこぼれ落ちるがままにしています。

 

 

 

 

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同じ部屋にいた半谷さん、そしてカメラマンを担当していたオモロライターのギャラクシーも、いつの間にか上機嫌になってきました。誰か一人がエアブラシで酒を飲んでるだけで、その場にいる全員がアルコールを吸入して気持よ~くなってくる。しかも酒は全然減らない。こんな夢のような装置が実在したんですね。

 

 

 

 

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もうあれだ、「獺祭」もいっちゃおう。繰り返しますが、エアブラシ飲みは普通に飲むより美味しくはないので、単純にいいお酒の味を楽しみたい人は普通に飲んでください。んっ? いやちょっと待てよ。この獺祭の酒ブタ………。

 

 

 

 

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塗料カップにぴったりだ!

 

 

 

 

 

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チンッ

 

 

 

 

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模型好き同士なら、お互いのエアブラシで酒を飲み合うことも可能です。ただ使用済みのエアブラシは塗料でベッタベタなので、絶対に新品を使って飲まないと死ぬと思います。

 

 

 

 

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あとは相手の顔に遠距離から酒を吹き付ける行為も、うっかりするとトラブルの元になりますので絶対におやめください。

 

 

 

 

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「たまにはこのくらいのことを記事にしてみよう」と思い立って始めた今回のエアブラシ飲み、水遊びと晩酌が交じり合ったような感覚で、これはこれでありでした。調べてみたところ、ロンドンにはお酒をまさに霧にして吸引するバーがあるそうですが、飲もうが吸おうが大量にアルコールを摂取しすぎるのはよからぬことが起こる原因になるかと思いますので、皆様におかれましては紳士らしく適量を楽しむ程度にしておいてください。

 

 

僕はこのままエアブラシ酒を楽しみ続け、酔いの勢いでキン肉三大奥義を全てマスターしたいと思います(とくにマッスル・リベンジャー)。

 

 

 

それではさようなら。

 

 

 

 

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※エアブラシに酒を注いで摂取する行為は、製造者の意図した使用法とは異なります。使用する際は全て自己責任でお願いいたします。

 

 

 

 

 

 

 

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日本国内で唯一の飛行機模型専門誌、「スケールアヴィエーション」もよろしくね!

 

 

 

 

 

 

(おしまい)

 

 

 

 

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