こんにちは。
犬岡う蔵です。

みなさん、家に引きこもってますか?
世間ではとにかく外に出るなと声高に叫ばれています。国土交通省の調査によると、4月末の交通量は前年比7割減、8月のお盆も3割減とのこと。例年に比べて車の移動がぐっと減ったことがわかります。

 

そして残念なことに、車を運転をしなくなった今、私たちは大切なものを忘れかけています。

 

それは……

スピード違反です。

 

 

 

長い自宅生活で体のなまった私たち。

そのような状態のまま急に車を運転すると、かなりの速度が出てしまいます。なぜなら、在宅勤務に慣れきった体がスピード違反の概念を忘れているから!街は速度の檻から解き放たれた鉄の獣で溢れかえることでしょう。

こうなるのも無理はありません。

 

なぜなら人は皆、生まれつきのスピード狂なのですから……。

 

 

 

「じゃあ在宅期間中に慣れておけば良いんじゃない?」

え?

 

 

在宅期間中にさぁ、慣れておけば良いんじゃない?できるでしょ?はい、じゃあお願いね。

5本腕上司……!!

 

オービスをつくる

在宅期間中にスピード違反の概念を忘れないようにするため、自宅にオービスを設置します。オービスとは、高速道路などで見かける、速度違反自動取締装置のことです。

 


※正確にはオービスはボーイング社の商標登録名

簡単に言うと「車のスピードをはかって、違反を記録する機械」ですね。さらに、速度違反した車を撮影する機能もついています。写真で証拠を残されたら、言い逃れできませんよね。

今回は家の中で人間のスピード違反を取り締まるオービスを自作したいと思います。

はたして上手く作れるのでしょうか……?

 

 

「こういう感じで。できますよね?笑」

 

 

 

 

急ですみませんけど月曜朝イチまでにお願いします笑
まぁササッとやっちゃうでしょ! 天下の犬岡う蔵さんなら笑

 

4本腕クライアント……!
金曜午後の打合せだぞ……!?正気か……!?

 

 

オービスをつくった

 

 

細かい過程はすっ飛ばしますが、完成しました。

 

▼これが人間版オービスだ!▼

 

小難しい部分はobniz※が全部解決してくれました。
Wi-Fiがあるところならどこでも持ち運び可能なオービスの完成です!

※センサーやモーターなどの電子部品を、インターネット上で簡単に操作できるようにするシステム。Wi-Fi環境があればクラウド経由でどこからでも通信できる。

 

 

この焼きそばのサイボーグみたいな部分がシャッターです。モーターと六角棒スパナを輪ゴムだけでガッチガチに固定しています。(はんだごては熱いし、ドライバーやネジは尖ってて危ないため)

実際にどう動くかテストしてみましょう。

 

センサーの前で速度違反をすると……

 

 

 

シャッターが押される!!!

 

設定された速度を超過すると、モーターが回ってシャッタースイッチが押されます。自撮り棒で使われるシャッターなので、離れていてもBluetoothを経由してバッシバシ撮影するというわけですね。

 

 

家の中での制限速度は時速何km?

仕上げに、家の中での制限速度を決めます。成人男性の歩く速度は時速4.5km走る速度は時速20kmと言われています(個人差あり)。今回の検証では、その中間をとって時速10kmを制限速度とします。それ以上速く動くと危ないよ、それゆえ罰するよ、ということです。時速10kmってだいたいママチャリくらいの速さらしいです。意外と速い。

 

ところで人間の移動速度って、他の動物とくらべるとどの程度の速さなのでしょうか?どう?もしかして勝てそう?

 

あ~あ。

ご覧の通り、チーターやダチョウにまったく適いませんでした。ゾウですら人間の倍の速度で走れるので、たまったものじゃないですね。ヒトの足が自然界ではまったく通用しないことがわかります。

 

でもここは人間界。家の中での制限速度を時速10kmとしたので……

 

歩くヒト以外は全員速度違反になります。残念ですが、ここは法治国家。野生の掟は無力なのです。

 

 

歩くスピードを計測してみる

 

実際に部屋を移動する速度を計ってみましょう。オービスを見通しの良い場所に置き、三脚でスマホカメラを固定します。

 

歩くぞ!!!

 

 

 

シ~~~~~~ン……

 

普通に歩いたところ、オービスの反応はナシ。つまり、制限速度が守られているということですね。

測定された速度は数字としてパソコン画面に出てくるようになっています。私の歩く速度はどれくらいなのでしょうか?

 

どれどれ……。

 

 

 

 

 

 

時速 2.2185071190315253 km

 

 

 

ん?
時速2.2km……。

 

 

 

遅くない????

 

 

成人男性の歩くスピード時速4.5kmじゃなかった?半分以下じゃん。家の中は物が多いから、遅くなるのでしょうか。理由はどうあれ、制限速度は守られているので問題ありません。でも少し心配になりました。犬岡家は代々早歩きの家系なのですが……。

 

 

 

「カメラの前で緊張しているだけ」という可能性もあります。そこで、できるだけ自然体で計測するために、1日置きっぱなしにして平均時速を求めてみました。

その結果…………………………………………

 

 

 

 

平均時速 2.35351048349310 km

 

 

 

やっぱり遅っせ~~~~~~~

 

 

 

歩くのが遅過ぎる。手負いの武士か?あとさっきから明らかに小数点以下を計算し過ぎなんですが、ちょうどいいところで四捨五入するやり方がわかりません。この記事では最後まで有効数字10桁以上でお送りします。

 

走るスピードを測定してみる

それでは、もしもこのオービスの前で速度違反をするとどうなるのでしょうか?部屋を走り回って、わざとスピード違反してみます。

 

 

 

ダッ

 

 

 

ダダダダダ

 

 

カシャッ

 

 

おっ

 

 

これは……!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

撮られた!!!

 

 

 


顔までハッキリ写ってて笑ってしまう

 

思ったよりしっかり撮られました。iPhoneのカメラってすごい……。もし私が車だったら、ナンバーは確実に記録されていたことでしょう。車じゃなくてよかったです。

 

 

 

速度は時速11kmでした。車だったら9000円の罰則金が課せられるレベルの速度違反です。気をつけましょう。ただ、自分はこの時速11kmを出すのに結構マジで走りこんだのでそこまで心配する必要はなさそうです。

 

ロフトを降りるスピードを測定してみる

縦方向の移動はどうでしょうか?ちょうど自室にロフトがあるため検証してみます。

 

「無駄に高くていったん登ると怖くて降りられなくなり、詰む」という悩みがあったロフト(2.9mある)ですが、最近ようやく慣れてきました。しかし、その「慣れ」が速度違反、ひいては大きな事故につながるのです。しっかり取り締まりましょう。

 

オービスを上向きにセットして、検証開始。

 

 

 

 

ガタッ

 

ドタドタ……

 

 

あっ

 

 

ちょっ

 

降りた先にチマチマした機械あるの怖ッ

 

 

 

 

 

 

時速 3.251579822576003 km

 

適正速度!!!

 

「足元に物がごちゃごちゃ置かれてあったから」という理由でスピードが抑えられ、安全な速度で降りられました。

でも仮にオービスが置かれてなかったらどうなっていたでしょうか……?きっとスピード違反をしていたに違いありません。足元にオービスの代わりになるものを置いておきましょう。

 

 

 

 

 

大炎上するハンバーガーショップのレゴを置いておきました。

 


「踏むとめちゃくちゃ痛い」でおなじみのレゴ。その中でもとりわけ鋭利な炎パーツを多用しているので、刺さるとかなり痛いです。速度違反の抑止に絶大な効果を発揮することでしょう。

 

 

 

速度違反、撲滅!イェイ!

 


…………。

 

 

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