こんにちは、マキヤと申します。

 

皆さま、動物園はお好きでしょうか。楽しかった思い出ががありますか?

 

 

僕はわりと好きなはずなんだけど、動物を見て楽しんでた思い出が無い。なんか「ペンギンがいた」くらいしか覚えてない。何回か行ってるはずなのに。

 

 

思い出を確かなものにしたい。「動物園行って、動物見て楽しかった」って思い出を作りたい。

 

そんな思いをもって動物園に行くのだが、ただ動物園に行くだけでは大きく不安だった。そこで、もっと楽しめるように新しい遊びを考えた。

 

動物園が、もっと楽しくなるように……! これを作った!

 

 

「どうぶつみてるやつビンゴ」

 

これは、動物を見てる人の声を聞くゲームです。

 

★ルール★

・ビンゴシートに書いてあるセリフを、動物見てる人が言ったら穴を開ける。

・絶対に人に迷惑をかけない。

・1列でも揃ったら帰っていい。

 

早速やってみます。思い出を取り戻す為に。

 

入園 12:45

 

 

上野動物園は600円で入れる。

パンダが有名で、パンダの赤ちゃんが産まれたばかりということで賑わっていた。

 

 

撮影係兼、ビンゴの見届け人としてオモコロライターのたかや(@tky888tky)さんに同行してもらった。

 

「みんなパンダ見たいんだね」

「超見たいです!」

「えっ」

「シャンシャン(赤ちゃんパンダの名前)産まれたばかりで、僕もまだ見てないんですよ! なので動物園で撮影って聞いてすげえ嬉しかったです!」

 

「めっちゃ並んでる、すげえ、これ全部パンダ待ち?」

「パンダの赤ちゃんなんて滅多に見れませんからね! とりあえず整理券取りましょう!」

「うーん……」

「どうしました?」

「いや、パンダってあんまり単語拾えなさそうだからさ、他の行った方がいいと思うんだよね」

「……パンダ見ないんですか?」

「そんな悲しそうな顔をしないでくれ。とりあえずビンゴのセオリーとして真ん中を埋めたいから……」

 

「真ん中異常に難易度高くないですか?」

「とりあえずパンダはスルーだ。進もう」

「見たいなあパンダ……」

 

 

一瞬迷ったがスルーして進む。

現在時刻は13:00 閉園は17:00。

時間は限られているのだ。

 

 

「あ、マキヤさん! なんかいますよ! 並んでます! あれサルですかね! 見ていきましょうよ!」

「サルと交尾したいって思う?」

「え? 思わないです」

「ちゃんと効率的に行かないと意味無いから。交尾したくなる動物は?」

「ええ……」

 

 

「……シマウマ?」

「ホント? まあいいか、行こう。シマウマは一番奥だな」

 

 

こんなに最低な動物園巡りがあっただろうか。通常の順路は進まない。効率的に単語を埋めに走るのだ。

 

 

「結構遠いな……あれ、出口だ」

「道間違えてません?」

 

 

道をめちゃくちゃ間違えたので引き返す。

結構歩いてるので10分以上のロス。

 

「動物園って疲れるなあ……」

「まだ一匹も動物見てない」

 

 

「あ! ペンギンだ!!」

「よそ見するな! 急ぐぞ!」

「全然楽しくない……」

 

「着いたぞ! さあ、こっそり人の声を聞こう!」

「絶対言わないと思います」

 

13:30 カバ

 

~30分経過~

 

「誰も交尾したいって言わない……」

「だから言ったじゃないですか」

「それどころか『かわいー』とかすら拾えないのは予想外だった。これ帰れるのかな……」

 

シマウマに対してかわいいってあまり言わないのかもしれない。

近くにいるカバとかでとりあえず「デカイ」などを拾えないかと思い移動した。

 

「ビンゴの言葉と完全一致じゃなくてもさ、ある程度近ければそれでOKってことにしよう」

「ルール変更早っ」

 

ルール

・完全に一致してなくても大体近ければ穴を空けてもいい

 

 

カバやサイは何故か屋外にいなくて、裏側の室内にいた。

プールの湿気と獣の臭いが部屋に充満していた。

 

 

 

「室内キツいな、臭い……もう出たい。マスク2重でしよう……」

「本当に動物園好きなんですか?」

「カバって思ったよりデカいな、何か単語拾えるといいなー、カバ専用のワードもあるしな」

 

 

「ほとんどの人が知ってるどうぶつ雑学をドヤ顔で披露する男とかいるはずだから」

「そううまくいきますかね……最初にパンダ行っておいた方が良かったと思いますよ」

 

 

子供「すごーい! すごーい!」

JK「こっち向いてー!」

おばさん「あらー! カバ!」

ママさん「カバってすごく足速いんだよ」

子供「水に入ってー!」

 

「……難しいな」

「うまくいきませんね」

 

 

人は動物を見ながら喋る。確かに喋る。その仮説からビンゴシートを作成したが、中々こちらの想像通りにはいかない。

1つも穴が開かない可能性すらうっすらと浮かんできて絶望しかけていた時に、ネックレスをジャラジャラさせたおばさんがカバの部屋に入ってきた!!

 

 

 

 

おばさん「あーなにここ! 臭い! 汚い! あら大きいね!

 

 

 

「!!!」

 

 

「3コンボした」

「こんなことあるんですね」

「どうしよう、すごく嬉しい」

 

 

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