こんにちは。バーグハンバーグバーグのアルバイト、お高菜と申します。

突然で恐縮ですが、最近とても苦労した仕事があるので、その話をさせてください。

 

 

きっかけは1ヶ月前のこと。

上司からこのような写真が送られてきました。

 

 

ギャッ!何じゃこりゃ…?

 

絵面の凄まじさに思わず顔を背けてしまったのですが、よくよく見てみると、写っていたのは僕のアルバイト先の上司たちでした。

 

とある記事広告の企画で、オリジナルの魔法少女になりきって撮影を行ったとのことで、その成果物である大量の女装写真を僕のもとに送ってきたのです。

 

その目的は、

「俺たちを美少女イラストにしてほしい」

というもの。

 

 

 

突然何なんだ?とは思いましたが、これも業務の一環。

何より、平気でこんな格好ができる人達を怒らせるのも怖く、二つ返事で承諾しました。

 

というわけで、こちらのピンク色の魔法少女からイラスト化していきます!

 

 

魔法少女を描こう

 

彼女の名前は夢坂桃音(ゆめさか ももね)さん。

元気いっぱいで、少し抜けたところのある、普通の女子高生

 

道に迷っていた音域天使(オクターブ・セラフ)のスタッカートを助けたことがきっかけとなり、魔法少女として活動することに。

 

音楽が大好きで、弱いものいじめが大嫌い。

ザ・主人公タイプといった設定の魔法少女らしいです。

 

 

 

そんな彼女に扮するのは、齢47歳の長老オタク、ゴトウさん。

この企画のために生まれて初めて地毛を染めたとのこと。意気込みが怖いです。

 

47歳の中年男と、現役女子高生の魔法少女。

あまりに離れた本質と設定に、本当にイラスト化できるか不安になりますが、引き受けた以上もう引き返せません描いていきます。

 

 

ラフを描く

イラスト化の第一歩として、ラフを描いていきましょう。

まずは設定からイメージを膨らませ、頭の中にキャラクターを召喚する必要があります。

 

優れた彫刻家が石のなかに埋まっている彫刻を見出すように、私もゴトウさんの写真から描くべき美少女を見出そうと思います。

 

 

よし。イメージするぞ。

 

うーん…

 

 

やっぱり見た目がジジイすぎるなあ。

 

あるいはババアすぎる。

あからさまな老いが邪魔をして、思うように美少女が見えてきません。

 

ウーン…

 

 

ウーーーーン…ジジイ…

 

 

あれ?

 

 

何だろう、

ジジイの後ろに、うっすらと…

 

 

気のせいか……

 

 

いや、気のせいじゃない!

 

確かに、ジジイの後ろに、美少女が見える!!

 

見えてる!

 

どういうことでしょう。

ゴトウさんの並々ならぬ執念の賜物でしょうか。

可愛らしい魔法少女のイメージが見えてきました。

 

普通に僕の頭がどうにかなった可能性も否めませんが、

彼女が見えているうちに、ラフを描いていきます!

 

 

 

 

 

ポーズを決めて…

 

 

ラフ完成!

 

ラフをゴトウさんに提出し、その日は寝ました。

夢にゴトウさん出てきたらイヤだなと思っていたんですが、大丈夫でした。

 

 

翌朝、

ゴトウさんから「かわいすぎー!」との返信があり、ひとまず安堵します。

細かい修正はありましたが、ゴトウさんのイメージから大きく外れてはいなかったようです。

 

清書に入るため、自分の絵を見返してみましたが、なぜ昨日の自分にはゴトウさんがこう見えていたのか、全く思い出せませんでした。

とはいえ大きな足掛かりができたことに間違いはありません。清書に入ります。

 

 

清書

 

ラフを下敷きに、線画を起こしていきます。

仕上がりを綺麗にするため、できるだけ細い線で描いていきます。

 

 

 

参考資料として、ゴトウさんとエッチなデッサン人形を交互に見ています。

絵の完成が先か、僕の気が狂うのが先か…。

 

 

 

顔も描き込んでいきます。

顔周りはばっちり決めたいので、ここだけは軽く色をつけて様子を見ます。

 

 

髪型はこの殺人ピエロみたいなチリチリ頭で大丈夫ですか?

と尋ねたところ、「ふわふわさらさらでお願いします!」との返事があり、

そう描きました。

 

本当はふわふわさらさらになりたかったんですね。悲しい。

あと髪色もピンクに染まる予定だったと仰っていました。

 

 

 

下塗りです。パーツごとにレイヤーを分けてます。

すけてるところは乗算で塗ってます。

 

 

 

影塗りです。

最初に大まかな影をグラデーションで入れ、上からメリハリを描き込んでいきます。

 

 

 

ときどき2人を見比べて、間違いがないか確認します。

だいぶ似てきたのでは?

 

 

 

 

羽の色をどうするか迷いました。一発で決めるセンスがないので、

フォトショップの色彩ツールでこうやって決めています。

これ本当に便利なのでおすすめです。

 

 

 

赤く囲った部分に視線を集めたいと思い、リコーダーを光らせたり宝石を派手めに描いたりしました。なんか視線が定まるといい絵になるらしいです。

 

 

 

9割できました。

双子みたいじゃないですか?

 

最後に、線画に色をつけて..

 

 

 

完成!

 

ラフを含めないで8時間くらいかかりました。

 

なんだか普段よりも上手く描けた気がします。

確認に出すためにラフをしっかりめに描いたことが良かったのかと思われます。趣味で絵を描く時はないがしろにしがちなラフですが、本当は一番大事な工程だったのかもしれません。

 

 

 

「かわいく描いてくれてありがとう♪」

 

心なしか、桃音ちゃんもそう言っているような気がします。

よかったよかった。

 

 

 

最後に記事用の画像素材をささっとデザインして…….

 

(使用フォントは「OTADESIGN ROUNDED」。「魔法少女まどか☆マギカ」のタイトルロゴをデザインした染谷洋平さんが開発した、二次元美少女のためのフォントです。こちらで公開中。)

 

 

 

やった〜〜!!!終わった〜〜〜〜!!!!!!

 

 

 

 

 

って、

 

まだ3人いんじゃん。

 

 

ここからさらに丸4日かかりました。

 

 

記事になってます

 

この記事でも紹介した4人の魔法少女が、記事に登場しています!

 

声優さんや脚本家さんなど、アニメ業界の関係者が彼女たちの設定を本気で講評。 4人の詳細な設定はもちろん、ボイスまで聴くことができます!

 

魔法少女の皆さんの熱意がこもった、素敵な記事になっているので、是非ご覧ください!

 

 

(おわり)