最近、ルンバを買った。
今年に入って引っ越したタイミングで購入。今さら言うまでもないが、やはり皆がこぞって買うだけあってその性能は折り紙つきだ。月・水・金と週3でシフトに入ってもらって、不在時に仕事をしてもらう。そして帰宅後にどれだけ吸い込んだかを確認するのが楽しみになっている。すごい。ありがたすぎる。未来(みく)だ。
たまにカーペットに引っかかって動けなくなったり、玄関先でバッテリーが切れて息絶えている姿を見るのも愛嬌があってかわいく見えてくる。猫を上に載せたり、2台にそれぞれ風船と包丁を付けてデスマッチさせたりする動画がyoutubeにうpされる気持ちも理解できた。
また、「ルンバがお掃除しやすいように床に物を置かなくなる」というルンバあるあるの効果もあって、この家に住み始めて半年経つものの、かなり綺麗に整頓されているように思う。とても良い暮らしだ。
しかし、毎回ゴミが取れる量が異常すぎる気がする。週3でバリバリやっているにも関わらず、ダスト容器には毎回パンッッパンにホコリが詰まっている。家にいる時間はそこまで多くないにも関わらずだ。こんなことあるのだろうか。仕事をしてくれるぶんにはありがたいが、在宅時間に対してのホコリの発生量の均衡が思いっきり崩れまくっている。
…という話を同僚の山口にしてみたところ、彼はこう言った。
「家が新築の場合はホコリが多い。俺もそうだった。そのうち少なくなるで」
ふむ。確かに、であった。私の自宅も割と新築な方なので、その法則が確かならば仕方のないことなのかもしれない。胸のつかえが取れたかのような晴れやかな気分になった。
帰宅後そのことを意気揚々と妻に話すと、怪訝な顔でこう答えた。
「なんで?」
え。
「なんで新築だとホコリが多いの?関係なくない?なんで?」
いや、知らんし。俺も山口くんに聞いただけだからそこまでは知らんよ。なんなんだこの女は。”へ〜そうなんだ。今日のご飯はハンバーグだよ” で終われし。
しかし、確かにその因果関係はよくよく考えてみると結びつかない気がする。不安になってきた。
後日山口に、なぜ新築だとホコリが多いのかを改めて問いただした。
すると彼は頭を掻きながら「アチャー」という言葉がピッタリな表情になり、呟いた。
「…は〜確かにな。いや、俺も友達に聞いてすぐ納得したから詳しくは分からんなあ〜」
ーーー真相は闇の中に吸い込まれていった。そう、ルンバがホコリを吸い込むかのように…。