エントリーNo.3 リックェ(初代・五代目王者)

 

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ひぃ!! バ、バケモノ?!!

 

あ、すみません、初代・五代目王者のリックェでした。もはやママに扮しているのか何なのかはよくわかりませんが、盆のセンスはピカ1です。今回はどのような盆に仕上げたのでしょうか?

 

 

 

 

 

 

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●ウェルチグミグレープ(アサヒ)
●ねりり梅ねり(ノーベル)
●ドライマンゴー(セブ)
●グァカチップ(スナックキング)
●旨処撰科ソフトさきいか(秀幸)
●素焼きアーモンド(タイニーファーム)
●ブラウニー(マーケット・オー)
●ムーンライト(森永)

 

 

 

 

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「紫・赤・黄・緑、普段より意識して色味を増やした構成にしたのは、気持ち、ちびっこへの歩み寄りです。


とはいえ、このリックェ、ポテトチップスやチョコレートを並べたててガキにこびる趣味はなく、そういった過剰な化学調味料で少年期の味覚の可能性をむざむざ狭めてしまうのもよしとしません

 

 

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「今回のコンセプトは『ちょっと背伸び』です。ゆえに選んだお菓子は端的にいって大人好みです。たとえば、グァカチップはワカモレ(アボカド)のチップですし、梅ねりやアーモンドもかなり大人びた渋い味だと思います。


もちろん背伸びの先に本質を見てもらいたいわけですから、それぞれの菓子は本当に味わい深いものをチョイスしました。たとえば、マーケット・オーのブラウニーは、しっかり苦く甘いですし、ドライマンゴーも自然派のおやつです。


セオリーを外して、チャレンジングな盆に仕上がったと思っていますがどうでしょうか」

 

 

 

 

 

~ 会場の反応 ~

 

「うっっぜぇ~~~~」

 

「こういう大人のことを子どもは1番嫌っている」

 

「人ん家の子を勝手に食育しようとすんな」

 

 

 

今回は「子どものエゴに親がどこまで付き合い、どこから手綱を握るか」のバランス感覚が盆に個性を出す大会です。

が、リックェママの盆からは「親のエゴ」の強い臭気を感じざるをえません。ドライマンゴーにさきイカ、素焼きアーモンドに梅ねり……。見事に子どもウケ要素ゼロです。アンパンマンのグッズが増えるのが嫌だから北欧玩具だけ買い与えてそう(別にいいんですが)。もちろんそれは確信犯なのでしょう。

たしかに、ジャンクな味だけでない「本当にいいもの」を与えることは重要です。しかし、そのためにこの盆を出すのは効果的でしょうか?

たとえ親と子といえど、盆に必要なのは「もてなし」の心です。嗜好を押し付ける甘えは、親が思うよりずっと子に伝わってしまいます。

 

 

 

優勝候補がまさかの酷評の嵐! これがあるから菓子盆は恐ろしい…。

 

 

 

 

 

 

エントリーNo.4 原田さん(現役ママ)

 

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今回、特別ゲストとして現役ママである原田さんにお越し頂きました。

 

 

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小学校低学年の息子と11ヶ月の赤ちゃんがいる原田さんは、普段から息子の友達にお菓子を出している、いわば百盆錬磨の強者。どういったお菓子をチョイスするのでしょうか?

 

 

 

「菓子盆を見た時にウキウキするような、パッと見の華やかさを意識しました」

 

 

 

 

 

 

 

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●ブラックサンダー(有楽製菓)
●チョイス(森永)
●ポテトチップス のり塩(コイケヤ)
●ハイチュウアソート(森永)
●こんにゃくゼリー(共親製菓)
●XMキャラメルポップコーン(株式会社エイム)

 

 

 

 

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「ポテチをコンソメではなくのり塩にしたのは色味で緑が欲しかったという母のエゴで、お弁当に入っているブロッコリー的なやつです

 

 

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「サンタのお菓子も同じく見た目でチョイス。パッケージなど子どもにとってはどうでも良いのですが、毎日お菓子を用意する身としては何かしら変化が欲しくなるので無理くり設置しました。


また、お菓子を少量づつ多ジャンルで配置したのは、どんなお友達が来ても何かしら好きなお菓子があるだろうという配慮です。


最終的には家に帰ったお友達がお母さんに『おやつに何食べたの?』と聞かれて『わすれたー』というくらいの『記憶に残らない菓子盆』を目指しました

 

 

 

 

 

~ 会場の反応 ~

 

「菓子盆ファイター達が避けがちなゴチャっとしたパッケージのものをあえて取り入れているのが良いし、リアル」

 

「『どうせ子どもは見ないけど、季節感は出しとく』というのが、すごく母親っぽい!」

 

「ちょっと塩分が少なすぎるんじゃないの~? ゲストにこんなこと言いたくないけどさ~」

 

 

 

 

 

女装コントと化した本大会で唯一の現役ママさんが登盆です。

どうでしょう、このリアリティ。背後に「生活」があるためでしょうか、コスト・量・味・ブランドへの信頼感など、非常に複合的な基準でこの盆が組み立てられていることがうかがい知れます。

ブラックサンダーの向きが互い違いであったりと粗さも目につくのですが、それ以上に「お母さんの盆ってこうだよね」という納得感があります。

むかし『ラーメン発見伝』というマンガで(なぜか)うどんを研究するエピソードを読んだことがあるのですが、香川の一般家庭の女性が作るうどんがめちゃくちゃ美味しい、という描写がありました。もしかしたら菓子盆にも同じことが起きたのかもしれません。

 

 

 

「お母さんが出す盆」というお題で、本物のお母さんに作ってもらったら「もうそれが正解だろ」という気がしますが、やはり高評価でした。このまま菓子盆王者のタイトルは外に持ち出されてしまうのか?!

 

 

 

 

 

 

エントリーNo.5 永田(二代目王者・初代イベント王者)

 

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5人目はリックェと並んでの二冠王者、理論派盆師の永田。なんとなく子どもが4人以上いるんだろうな、という既視感の強いママに仕上がりました。そんな大家族チックな永田ママは一体どんな菓子盆を見せてくれるのか?

 

 

「このお題のテーマは『日常』です。つまり『生活』が見えていなければいけません。そこに妙手や奇手は不要。基礎の積み重ねこそが唯一の正解だと考えます」

 

 

 

 

 

 

 

 

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●果汁グミ(明治製菓)
●チョコパイ(ロッテ)
●うまい輪 チーズ味(リスカ)
●クレイジーソルト味ポップコーン(フリトレー)
●サッポロポテト つぶつぶベジタブル(カルビー)

 

 

 

 

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「まずママとして一番考えるべきなのが『お菓子を食べ過ぎて夕飯を食べられなくなる』ということの危険性です。


もし、それが息子の友達の身に起こったら、相手のママから『あそこの家は何も考えずに子どもを甘やかすバカ』の烙印を押されてしまうでしょう。
かと言って、配慮し過ぎてボリュームが不足すると、今度は子どもの間で『あそこの家はケチだ』と噂が広まることになります。


この難題を解決するのが、うまい輪・ポップコーンなどに代表されるコーン菓子です。普通に盛るだけで自然と底上げすることができます。一見多く見えますが、その実、中身はスカスカでお腹にたまりません

 

 

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「また、甘味をある程度どっしりと据えることで、食べ終わった時に満足感が得られるのです。チョコパイは言わずもがなのボリューム担当、グミはよく噛むことで満腹中枢を刺激する咀嚼担当。これでキッチリ夕飯まで持つはずですね。


量を抑えてボリューミーに見せることで、お財布にも優しくなっています。節約、これも『生活』には必要な要素です。


ハレの日の菓子盆が華やかなのは当たり前ですが、こういう日常の盆景をみなさん最近忘れていませんか?」

 

 

 

 

 

~ 会場の反応 ~

 

「お菓子と夕飯の関係は確かに納得」

 

「解説なっげ~~」

 

「息子の友達にお菓子出すだけでそんなに考えなきゃダメ?」

 

 

 

 

 

 

スナックで周りを固めて、重量感のあるチョコパイで「柱」とする。永田ママが得意とする手堅い構成で、ぱっと見での目新しさは感じません。

しかしこれは後からジワジワと効いてくる「遅効性の盆」です。見た目のボリューム感とは裏腹に、ほとんど腹にたまらない菓子だけで構成されているのです。この「子ども騙し」に、ほとんどの子どもはコロッとやられてしまうでしょう。

子どものエゴを尊重しつつも、しっかりと首にヒモを付けている。しかし敏い子どもなら察するに違いありません。「余った菓子の袋は戸棚に残っているはず」と……。そんな攻防、騙し合い化かし合いが、子どもにとっての「盆育」の材料になるでしょう。

 

 

 

 

「盆育」というのが何なのか、まだイマイチよく掴めていませんが高評価のようです。栄冠に輝くのは一体誰だ?!

 

 

 

 

 

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