昔の文豪が川柳を詠んだらどうなるのでしょうか。
残念ながら死んでいるため本人に詠ませることはできませんが、
小説に登場した言葉をコラージュすれば大方その人の語彙を
カバーできるため、限りなく本人の作品に近いものが作れるはずです。
それでは、私の考えたやり方を説明したいと思います。
とりあえず、好きな作家の本を用意してください。
このように、気に入った言葉をカッターで切り抜いていきます。
のりをつけます。
あとはペタペタ貼って575にするだけ。簡単!
今回は長きに渡り愛される夏目漱石の傑作、「こころ」を使用させていただきました。
好きな本を切り刻むという行為に抵抗があると思いますが、
数分で麻痺するので大丈夫です。
では、さっそく復活したメカ漱石に川柳を詠んで貰いたいと思います。
ペタリ、ペタリ・・・
生涯孤独だったと言われる漱石の、「友達」という
存在への誤解が垣間見える作品です。
溶けます。
漱石は墓が溶けるのが嫌だったようです。
おっちょこちょいな一面を見せる漱石。
艶っぽくなかったら、間違えたのでしょうか。
「恋は罪悪だから」と告白を断ったようです。
何かこじらせているようですね。
死んでも隠し通したかった絵葉書とはいったい・・・
大学生という存在を疎ましく思いながらも、
心の奥底では構ってほしいという気持ちがあるようです。
胃薬の宣伝のような文章になってしまいました。
美しい美しい奥さんがきれいだったら、
それはお礼も言いたくなりますね。
見栄を張って変死する漱石。
やはり少し抜けたところがあるようです。
うかつ!
かなりめんどうくさい男のようです。
ホームシック漱石。
夏の海とくれば浮かれるのも仕方ないですが、
殺されないように気をつけたいですね。
それでも僕らは生きていく・・・
なんか看病のし方を間違えていたようですね。
動揺で75調が崩れました。
少しかわいそうですが妥当です。
脳溢血なのにはしゃいでいる友達に「病気だよ」と
教えてあげる優しい漱石。
冬が来るとともに薄情になる漱石。
気難しい性格は相変わらずです。
急に少女マンガチックな世界に没頭する漱石。
男子ならそういう時期があるのではないでしょうか。
よかった~。九州に行ったんだ。
開放感からか調子も崩れています。
仲良くなるとすぐ嫌われるアンドレ。
何か決定的な欠点でもあるのでしょうか。
かわいそうです。
かねてからなら対策してほしい!
「おまえいつもその台に置くよな」と指摘される漱石。
床に投げたりは決してしません。
急に話しかけても全然返事してくれなくなる。
おかみさんに何があったのでしょうか。
かなりアグレッシブな暇つぶしです。
作家とはそこまで追い込まれるほど暇なのでしょうか。
他の人に頼んだほうがよさそうです。
父親の権威の低下は明治から始まっていたようです。
ていねいに言うところが少しイラつきます。
チョコレートをどんなものだと思っていたのでしょうか。
急に平和なポエムを書く漱石。
娘の反抗期に困惑する漱石。
とん子でしょうか、すん子でしょうか。
精神に異常をきたす漱石。
藤村操の自殺前後でしょうか。
全然575じゃないのですが気になったので入れました。
どんな暮らしなんでしょうか。
ギスギスして次第に疎遠に。
四日ぐらいしかもたなそう。
恋に破れる漱石。相手は素っ気ない大学生でしょうか。
一時的な感情に走った自分を恥じているようです。
ストイックな性格ですね。
ショックのあまり短歌(57577)を書く漱石。
人は失恋すると短歌を始めるようです。
メンヘラポエムの走りかもしれません。
会いたくて震えはじめるのも時間の問題。
抽象的な世界に突入します。
少し痛い感じに仕上がってきたようです。
大丈夫でしょうか。
自分に言い聞かせる漱石。
やはり失恋のショックは甚大なようです。
殺しちゃった!と、こういう感じの遊びです。
コラージュしているうちに本当の「こころ」のストーリーに似てきたのは
偶然と思えない感じでしたね。
「こころ」って、失恋相手を殺す話でしたっけ?
気になるあなたはこの際もう一度読み返してはいかがでしょうか。
切り刻むよりはきっとためになるはずです。