はじめに

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こんにちは。ナビゲーターを務めるフリー素材の外国人です。

 

 

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わたしたちが住む世界には不可解なことが満ち溢れています。

 

それは宇宙空間や太古の時代に限りません。普段わたしたちが目にしているものにこそ、謎が隠されているのです。

 

今日は、ある「謎」を解明する旅にみなさんをご案内しましょう。

 

 

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「絶対押すなよ!」の謎 ~ダチョウ倶楽部を科学で解き明かす~

 

 

 

 

 

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ダチョウ倶楽部というコメディアンをご存知でしょうか。

 

肥後克広・寺門ジモン・上島竜兵の3人からなるトリオ・コメディアンで、「リアクション芸人」として注目を浴びています。

 

彼らは多数の印象的なギャグを持っていますが、代名詞とも言えるフレーズが2つあります。

 

 

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それは「絶対押すなよ」「どうぞどうぞ」です。

 

実はこのフレーズには、人間と生命の奥深い謎が隠されているのです。

 

専門家の言葉を鍵にして紐解いていきましょう。

 

 

心理学者 齊藤勇氏に訊く

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「ダチョウ倶楽部のコントには人間の心理が反映されている」と言うのは、立正大学心理学部の名誉教授である齊藤勇氏です。

 

 

齊藤氏は、ダチョウ倶楽部のコントにおける「押すなよ!」というフレーズに着目します。

 

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「熱湯風呂コント」はダチョウ倶楽部が得意とするコントの形式です。

 

熱湯風呂に竜兵がまたがり、「押すなよ、絶対に押すなよ!」と何度も念押しします。

 

しかし、肥後とジモンは竜兵を熱湯に突き落としてしまいます。

 

 

なぜ、肥後とジモンは竜兵を押してしまうのでしょうか?

 

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そこには「心理的リアクタンス」が関係していると齊藤氏は語ります。

 

心理的リアクタンスとは、行動の自由を外部に脅かされたときに反発しようとする反応です。

 

 

代表例が、1980年に公開されたイタリア・アメリカ合作映画『カリギュラ』公開当時のエピソード。

 

『カリギュラ』はかなりハードな性描写が話題になり、ボストン地域では公開禁止になるほどでした。しかしそのことによって「どんな映画なんだろう」と気になった観客が詰めかけ、驚異的な興行収入を獲得したのです。

 

 

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つまりこの場合、竜兵が「押すなよ!」と言うことで、「押す」可能性を潰されたと感じた肥後とジモンが、自由を回復するために竜兵を押したと考えられます。

 

 

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また「ダチョウ倶楽部が3人組で、押す側が2人なことも重要」と齊藤氏は指摘します。

 

「赤信号 みんなで渡れば怖くない」という言葉が指すように、人間は集団になると一人のときは選ばない極端な選択をすることがあります。これを集団極性化現象と呼びます。

 

この選択が危険を伴いリスキーなものであるとき、それは「リスキーシフト」と呼ばれ、逆に選択を先送りするなどの消極的なものに傾くと「コーシャスシフト」と呼ばれます。

 

肥後とジモンが押した理由には、リスキーシフトの効果が関係している可能性があるのです。

 

 

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集団に対する人間の行動の変化を示すものとして、アッシュの同調実験と呼ばれるものがあります。

 

6人の被験者がある線分と同じ長さの線分はどれか選ぶように言われます。このとき、実は6人のうち5人はサクラで、一定の割合でわざと間違った答えを出すようになっています。

 

 

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長さの差は見比べればすぐにわかる程度の違いなのですが、多くの被験者はほかのサクラたちに「同調」し、間違った選択をしてしまいます。

 

これは単に「空気を読んだ」というだけでは説明できません。なぜなら被験者の一部は、「本当にこれが長く(短く)見えた」と主張するからです。

 

 

つまり、集団の空気にさらされることで、一時的に「見え方」そのものが変わっていたと考えられます。

 

熱湯コントで肥後とジモンが竜兵を押す構図からは、人間の頼りない理性を読み取ることもできるのです。

 

 

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しかし、熱湯コントのように「流されてしまう」性質は必ずしも悪いことではありません。

 

これは人間に組み込まれた本能であり、集団を形成して生存する戦略としてみればとても有用なのです。

 

ダチョウ倶楽部のコントが映し出しているのは、生存競争の過程で生まれた戦略の副作用なのかもしれません。

 

 

 

 

 

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さて、次は視野をさらに広げてダチョウ倶楽部を見つめてみましょう。キーワードになるのは……。

 

 

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「受動」「能動」 そして……「蟹」です。

 

 

 

 

 

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10/8〜10は、「モンスト絶対やるなよ!」?

 

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