タイトル2

 

 

 

02-3

 

アイコン高木「俺らほんとゲットーで生まれ育ったわけだからさ、マジ生きていくので精一杯だったかんよ」

 

 

アイコン仲間A「ほんとそれ。こんな生き方しか選択肢がなかったよな」

 

 

アイコン仲間B「おまえらに出会ったことだけは良い出来事だったけどな」

 

 

アイコン高木「おまえマジわかってるわマイメ~ン。よし、今からスロット行こうぜ」

 

 

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アイコン高木「ハア? ここはどこなんだよ! このガリ勉モヤシ野郎! 出せよテメエ」

 

 

アイコン伊藤「はいはいはい、うるさい

 

 

アイコン高木「あ?」

 

 

アイコン伊藤「うるさいのよ君、さっきから」

 

 

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アイコン高木「俺は本当にクソみてぇな貧民街で生まれ育って苦渋を……」

 

 

アイコン伊藤「現代の日本に生まれて、便利の象徴であるコンビニの横で貧民街って言われてもな~。君が子供の頃、夏休みにチューペット吸ってた間も、アフリカの子供なんてバタバタ餓死してたからね。一回もチューペット吸うことなく死んでいくからね」

 

 

アイコン高木「チューペット食べることを吸うって表現するな」

 

 

アイコン伊藤「凍ったチューペット割るのを失敗してグニュってなったりするのも経験せず死んいくからね。そもそも物質が凍るっていう状態を知らずに死んでいくからね」

 

 

アイコン高木「そりゃ確かにアフリカの子供に比べりゃ裕福だったかもしれねぇ。でもそれだけじゃねぇんだ。危険だったんだ……。ストリートで育ったヤツらはその中を生き抜いてきたんだ」

 

 

アイコン伊藤「君らはまじめにやるのが面倒くさくてワルになって、勝手に危険に近づいてるだけでしょ? 『生き抜いてきた』って、イヤなら他の場所に行けばいいじゃん」

 

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アイコン伊藤「とか言ってないでさ」

 

 

アイコン高木「それは無理に決まってんだろ」

 

 

アイコン伊藤「なんでよ」

 

 

アイコン高木「実家住みだから!」

 

 

アイコン伊藤「まず母ちゃんにおまえを見放すっていう選択肢を与えてやれよ」

 

 

アイコン伊藤「働きもしないで母ちゃんに迷惑かけて、それで家族は大事だリスペクトとか言ってんのかよ。そりゃそうだろうよ」

 

 

アイコン高木「金だけの問題じゃねぇよ! 家族や仲間は俺を支えてくれる大事な存在なんだよ! それの何が悪い!」

 

 

 

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アイコン伊藤「でもおまえが殴ったり金巻き上げたりしてきた人たちにも、みんな家族がいて誰かの仲間なんだよバ~カ!」

 

 

アイコン高木「それは……知らん!」

 

 

アイコン伊藤「他人のことは知らんけど、自分の仲間と家族は大事なんだ~ってか。おまえらのその過剰な仲間意識は何なの。何かあったらすぐに仲間呼ぶだろ? マドハンドかよ」

 

 

アイコン高木「ま、まどはん……?」

 

 

アイコン伊藤「仲間呼んで集まったら、何すんの? 君らみたいなのが、一体何を話すことがあるっていうの?」

 

 

アイコン高木「それは……将来の夢とか人生の不安とか、そういうことだよ!」

 

 

アイコン伊藤「違うでしょ? 『俺も昔は』……? ほらほら、いつものやつ言ってみて。『俺も昔はワルダッタワー』でしょ?」

 

 

アイコン高木「え? まあ、確かに昔はワルかったけどよぉへへへ。今は俺も丸……」

 

 

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アイコン伊藤「おまえだってNARUTOで回想シーンが入るたびに『知らんから!』って思ってただろ?『うちはイタチとの確執とかどうでもいいから』って。1億3500万部も発行された漫画の準主役の過去さえ、他人にとっちゃどうでもいいんだよ。おまえの過去編なんて興味持てるわけねーだろ」

 

 

アイコン高木「いや あそこ泣くとこだろ」

 

 

アイコン伊藤「そういうのをこっちに押し付けてくんなって。君らって他人のことバカにするくせに、押し付けるの好きだよね。田舎の駅前で車にスピーカー積んで音楽ドゥムドゥム鳴らしたり。そのイモい曲をDJきどりで紹介するのやめてほしいわ~。他人に押し付けないと死んじゃう病気なの?」

 

 

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アイコン高木「そっ……それは俺らだけじゃねぇよ! バイクにスピーカーつけてるライダーだっているし、中学生が自転車のカゴにiPhone入れて音楽かけたりしてるじゃねぇかよ」

 

 

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アイコン伊藤「あと君ら、見た目は怖そうだけど喋ってみたら意外と良いやつだった、みたいな評価のされ方やめろよ」

 

 

アイコン高木「な、なんでだよ? 俺らだって意外と気さくだし、たまには良い部分もあるんだぜ」

 

 

アイコン伊藤「ムカつくから。だからやめて。今後そういう評価を受けた時には辞退して」

 

 

アイコン高木「何を言ってんだこいつ」

 

 

アイコン伊藤「君らが理由もなくムカつくっていう理由で小突いてきた者たちがいただろう? 僕と彼らは、君がほんの少しでも良い評価を受けたらムカつくんだ。それであいこだから、今後良い評価は断って。ね?」

 

 

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アイコン伊藤「君らには良い部分はないし、将来の夢も人生の不安もないから。いつか君らの嫁になるプーマのジャージ着てショッピングモール歩いてる女も同様だから。わかった? ん?」

 

 

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アイコン高木白「なぜ俺はこんな奴のためにこんなメに……。そうか、俺たちが今まで迷惑をかけてきたやつらも、きっとこんな気持ちだったんだろう」

 

 

アイコン高木白「わかった、わかったよ……。あいつは言ってた。みんな家族がいて誰かの仲間なんだと。だからこそ俺は、生きなきゃいけないんだな。そして、仲間と母ちゃんに伝えなきゃいけない……そういうことなんだな? わかったよ、俺は……」

 

 

 

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