エントリーNo.3 永田(二代目菓子盆王)

 

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3人目は前回大会優勝の永田。優勝盆を返還し、二連覇に挑みます。誰もまだ成し得ていない偉業に手が届くのでしょうか? そんな永田の意気込みはこちら!

 

 

 

「無印良品であえての『和』縛り。また、今回は会場が屋外の青空盆だと聞いたので、小春日和に公園で食べるのにぴったりの菓子盆に仕上げました」

 

 

 

 

 

 

永田

 

 

●抹茶クリーム入りマシュマロ

●いちごのブールドネージュ

●海の幸ミックス

●ミニどら焼き

●ショウガじごく豆

●手作り黒ごま芋菓子

 

 

 

 

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「この選手権の舞台である日比谷公園。その風景を菓子盆で描きました。ショウガじごく豆の心字池、海の幸ミックスの桜、いちごのブールドネージュの梅の花、日本の春の良さがここに詰まっているのです」

 

 

 

 

 

~ 会場の反応 ~

 

「豆が多い」

 

「コンセプトは分かったけど、ただでさえキツい縛りにさらに自分で『和』という縛りを入れるのは愚策」

 

「正直あんまりパッとするお菓子が載ってない。あと豆が多い」

 

 

 

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理論派・永田さんの新盆は、思わず二度見してしまう挑戦的な仕上がり。菓子の防波堤で大量の「ショウガじごく豆」を覆っています。一般盆師には、盆の命運をショウガじごく豆に託す勇気はありません。これは永田さんにとっても賭けだったのでは? おそるおそる食べてみると、なるほど、豆の甘みと刺激に中毒性があって美味しい。計算外と思われるのは「防波堤」が崩されるスピードでした。口当たりの良いどら焼きやマシュマロが早々に食され、さながら豆ダムの決壊を引き起こしていたのです。最後の一粒がなくなる瞬間まで美しい盆でいてほしい。これは私のワガママでしょうか。

 

 

 

前回の優勝者も歯車が狂ったか、高評価には繋がりませんでした。挑戦者はあと4人、まだ誰が優勝するのか全くわかりません!

 

 

 

 

 

 

エントリーNo.4 マンスーン(初出場)

 

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数々の珍妙な発明品を世に送り出すWEBキテレツ斎ことマンスーン。菓子盆界にもブレイクスルーとなる発明を残せるのでしょうか?

 

 

 

「無印良品といえばシンプルでありベーシックなブランドです。お菓子がわんさか盛られた菓子盆では無印らしさが死んでしまうと考え、菓子盆に”盛る”のではく”置く”という点を重視しました。ラインナップも老若男女全ての人に愛される味を選択。そして味だけではなく洗練された配置によって無印らしさを出して最強の無印菓子盆が完成しました。SIMPLEシリーズ『THE 無印良品の菓子盆』があったならこの菓子盆のことでしょう」

 

 

 

 

 

 

 

マンスーン

 

 

●塩チョコパイ

●いちごのジャムパイ

●シューチョコ

●ピスタチオとバニラのクッキー

 

 

 

 

 

~ 会場の反応 ~

 

「『ヨッシーのクッキー』じゃねえか」

 

「『SIMPLEシリーズ』じゃなくて『ヨッシーのクッキー』」

 

「急にGBソフトを出すな」

 

 

 

 

 

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懐かしのパズルゲーム『ヨッシーのクッキー』をモチーフにした菓子盆かと思いきや、本人曰く「そのつもりはなかった」とのことです。にわかには信じられませんが……。彼のDNAに刻まれたヨースター島の血統がこの盆を作らせたのでしょうか? 菓子盆としては、北欧の山に住む木こりの夫婦が来客に振る舞いそうな素朴さがあって好ましいと思います。訪れたのが道に迷った逃亡者でも、逃亡者を追う政府の役人でも等しくこの盆を差し出しそう。いわば言葉を必要としない「静寂の盆」です。もしこれが退屈に見えるとしたら、それは我々が盆で多くを語りすぎているせいかもしれません。

 

 

 

 

 

ヨッシーの菓子盆、意外にもまあまあの評価でした。菓子盆評論家は菓子盆のインフレを何よりも危惧しているのかもしれません。彼は一体どこまで菓子盆の未来を見通しているのでしょうか?

 

 

 

 

 

 

エントリーNo.5 山口むつお(初出場)

 

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5人目は初出場の山口です。チョコパイが主食なんじゃないかというくらいお菓子好きの彼は今大会、台風の目となり得るか?!

 

 

 

「本来菓子盆とは『甘い』と『しょっぱい』のバランスが大事だと思うのですが、超甘党のぼくはあえて『甘い』だけの菓子盆を提案します。ただし甘いだけではなく、無印良品ならではの自然の甘みのお菓子を多く選ぶことで、しつこくなりすぎない菓子盆を目指しました」

 

 

 

 

 

 

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「おっと、菓子盆を出す前に……と!」

 

 

 

 

 

山口

 

 

●塩バターパイ

●ドライフルーツ&ナッツ

●クランベリーのフィアンティーヌ

●バナナのパウンド

●ホワイトチョコがけいちご

●麻クロス ストライプ(オフ白×ブルー)

 

 

 

 

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「見ただけで『無印良品』であるとわかるような空気感を大切にしました。近くのコンビニやスーパーで適当に買ったお菓子ではなく、あえて無印で揃えるという『ちょっとした特別感』や『丁寧な暮らしの雰囲気』を味わってもらいたいですね」

 

 

 

 

 

~ 会場の反応 ~

 

「麻クロス……! なるほど」

 

「麻クロスに目を奪われがちだけど、載っている菓子全部が超絶美味い!」

 

「ホワイトチョコがけいちご、絶対かぶると思って避けてたけど、ここまで被りなしとは…! 俺も使えば良かった!」

 

 

 

 

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盆師が扱う「武器」は、言うまでもなく菓子であります。今回は無印良品オンリーという制約のせいか、使ったことのない武器を選択して間合いを見あやまる「盆ミス」が散見されました。そんな中、山口さんの盆だけがどっしりと腰を据えていたのが印象的です。彩りは麻クロスで補ってなお地味であり、どの菓子もこれといって尖ったところのない、いわば好々爺タイプ。しかし、うっかり刀を向けると即座に斬り返されそうな気迫があります。それもそのはず、実際に食べてみるとすべての菓子が互いに引き立て合って、調和をもたらしているのです。後で聞くと、山口さんは年間23万円を超える額を無印良品に費やしているという、ちょっとどうかしている人でした。無印の菓子を手足のように使いこなせる秘密はそこにあったのですね。

 

 

 

 

かなりの高評価! 彩りに麻クロスを使うトリッキーさのみならず、無印良品に23万円を費やした経験値の差も評価されました。

 

 

 

 

 

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