「永田くんって少年漫画好き? それともハトを殺すことの方が好き?」

 

 

「少年漫画が好きです。ハトを殺したことはないので」

 

 

「普段、何読むの?」

 

 

「ベタですけど、『ワンピース』『ハンターハンター』『ジョジョ』とか大好きで、全巻持ってますよ」

 

 

「お、今挙げた漫画って全部、色んな能力を持った人達が闘ういわゆる能力者漫画だね。ジョジョがその走りだなんて言われてるけど」

 

 

「今のバトル漫画は大体そうかもですね。とはいえ、能力者漫画とひとくちに言ってもそれぞれに個性があって面白いですよ」

 

 

「でもさあ、あまりにも能力者漫画が増えすぎて、もう新しい能力なんてなくない?

 

 

「うーん、まあ確かに完全にカブらないのはちょっと難しいかな、って気もしますね」

 

 

「そこでだよ。無限に新しい能力を考える方法を見つけたんだ。とうとう見つけてしまった」

 

 

「なるほどね、今日やることが全てわかりました。組み合わせでAVのタイトル考えたりするやつの亜種でしょ? またやんのかよ、って思われますよ」

 

 

「そう、これが俺の『インフィニットライティング』(∞電子創世)…」

 

 

「能力っぽく言っても無駄ですよ」

 

 

「『インフィニットライティング』(∞電子創世)…」

 

 

「手応えがなかったからって2回言うな」

 

 

 

 

 

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■全く新しい少年漫画の能力作りのルール

 

 

1.名詞が書かれた上の句の山と、動詞が書かれた下の句の山を用意

 

 

2.プレイヤーは上の句と下の句の山から1枚ずつランダムにカードを引き、台の上に置く

 

 

3.カードを開き、今まで見たこともないような少年漫画の能力を完成させる

 

 

 

 

それでは全く新しい少年漫画の能力作り、スタートです!

 

 

 

 

 

 

 

 

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「木曜日を動かす」能力

 

 

 

 

「いきなりすごいの出た」

 

 

「曜日感覚がめちゃくちゃになった敵に言うのよ。『俺が木曜日を動かした…、火曜日の時点でな』って」

 

 

「すごい能力だとは思うんだけど、結果起こることが『スケジュールが狂う』ってショボさは否めないですね」

 

 

「きっとこの主人公は覚醒して、『永久に木曜日が続く』っていう奥義を身につけるだろうね」

 

 

「まあ、そうなったら、日付でやり取りすれば別に困らないけどね」

 

 

 

 

 

 

 

 

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「腰をメールに添付する」能力

 

 

「いや、新しいんだけどさ。どう使うんだよ」

 

 

「『すまん、今ちょっと手が離せなくてな。ただ安心してくれ。腰はメールで送っといたぜ』」

 

 

「いらねえよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「炎を認めない」能力

 

 

「炎使いって絶対にいるからね。これは便利!」

 

 

「認めないってどういうこと? 無効化するってこと?」

 

 

「いや、普通に効くよ。ただ本人はそれを一切認めないけど」

 

 

「ん…? ただのやせ我慢ってこと?」

 

 

「やせ我慢っていうかそもそも炎を認めてないんだよ。『え? 別に熱く…はないけど? 今朝からこんな感じじゃない? え、ヤケドって何? 俺の顔って前からこうだけど?』って」

 

 

「使えな過ぎるからそのまま焼け死んでくれ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「行きつけのラーメン屋を異界に飛ばす」能力

 

 

「一番困るの自分じゃねえか」

 

 

「歪んだ空間に閉じ込められていく店主を背に、『ふっ、あっちでもせいぜい美味いラーメン作りなよ』ってね」

 

 

「なんでそんなことするんだよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「夜回り先生をなかったことにする」能力

 

 

「この能力、悪いな~」

 

 

「今まで夜回ってた分が一気になかったことになるからね。夜回り先生のおかげで更生してた少年少女も暴徒化し、渋谷の街は大混乱に…」

 

 

「第一話で敵が使ってきそうな能力ですね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「歯クソを透明にする」能力

 

 

「『き、貴様! さっきまであんなに歯クソだらけだったのになぜ…?!』」

 

 

「最初からちゃんと歯を磨けよ」

 

 

「透明にした歯クソを敵の鼻ミゾに付けたり、そういうトリックもできるよ」

 

 

「それをトリックと呼ぶなら、まあそうですね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「思い出を腐らせる」能力

 

 

「これはカッコイイ! これなら普通に漫画に出てきても良さそう」

 

 

「『腐らせる』って表現が良いなぁ。恋人との思い出も、ブックオフで『墨攻』を立ち読みしていた記憶に腐っていく」

 

 

「いや、墨攻面白いけどね。全部がその記憶になったら確かに嫌だけど」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「しそハンバーグをダムにする」能力

 

 

「どういうことなんだよ」

 

 

「この能力すごいな。しそハンバーグを投げつけられたと思ったら、次の瞬間には溺れていた…」

 

 

「そう言われると確かにすごい。なんか、しそハンバーグに限定してるところも発展ありそうですね。手元にただのハンバーグしかなくて、『くそっ! しそはどこなんだよ!』みたいな」

 

 

「いいね。そのままだと強キャラ過ぎるからちょうどいい縛りになるね」

 

 

「尾田先生、ワンピースの次の島の敵にどうでしょうか」

 

 

 「しそ島ね」

 

 

 

 

 

 

 

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「命と引き換えに一句詠む」能力

 

 

「自分の全生命力をつぎ込んで、すっごい良い句を詠むんだろうな」

 

 

「いきなり辞世の句しか詠めない」

 

 

「考えてみたらこれ、普通の人間より劣化してるな」

 

 

「存在意義がマジでわからん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「お湯を見抜く」能力

 

 

「『待て! 気を付けろ! あれはお湯だ!』って」 

 

 

「言われなくても湯気とかでわかるよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「ギャルママを出馬させる」能力

 

 

「なんか意外なギャップがウケて当選しちゃいそうで怖い」

 

 

「でも、意志や信念があって出馬してるわけじゃないからね。能力で出馬させられてるだけだから」

 

 

「日本の政界がズタズタになる恐ろしい能力ですよ…。全くと言っていいほど即効性はないけど」

 

 

 「そのうち、マジで出そうだしな」

 

 

 

 

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