逆ナン待ち6日目|外国人作戦
6月6日(土)。夜になり、また小雨がしとしとと降りだした。
これまでの逆ナン待ちでわかったこと。
それは、外国人から話しかけられることが多いということ。そして外国の方は、みな気さくで明るく接しやすい雰囲気があった。これは見習わなくてはいけない。
ということで、今日は「外国人っぽい顔になる」作戦でいきたいと思う。
塗った。外国人好きの女性がこの顔を見たら110番、いや逆ナンしてくれるかもしれない。
TSUTAYA前でソロ待ち。笑顔なのは「陽気な感じ」を出すためだ。
しかしカメラマンから「黒すぎて表情がわからないから『怖さ』しかない」と指摘される。それが原因なのか通行人に目すら合わせてもらえない状況がつづいた。
表情でわからないのなら、文字で示す。
さすがに見てくれる人が増えたが、すぐに目をそらされてしまう。
文言を「話しかけやすいタイプの人間」に変えても同じだった。誰からも話しかけられない。
TSUTAYA前からセンター街に移動。
スケッチブックを持ったまま練り歩いてみるも成果なし。
昨日の無理がたたったのか具合が悪くなってきたので、今日は早めに帰宅することにした。
疲れがたまってきたのだろうか。ゆっくり休んで、7日目の最終日に勝負をかけたい。
【6日目の活動時間】21:00〜22:15
逆ナン待ち7日目|全部のせ作戦
6月7日(日)。くもり。
いよいよ今日が最終日だ。
ここまできたらなんとしてでも逆ナン待ちを成功させたい。
6日間いろんな作戦で挑戦してきたが、全然ダメなものから勝算のあるものまで様々だった。今日はそれらをすべて一緒にやってみたい。
外国人作戦のときに使った塗料は顔に塗ると逆ナン待ち成功率を著しく下げる気がしたので、今回は手の甲にちょっとだけ塗っておいた。
今日の戦場はTSUTAYAから1分ほど歩いたところにある、グルメタウンの前。
逆ナン待ちはぼくら以外に見つからないが、ナンパ師が次々に女性に声をかけていく。詳しくはしらないが、有名なナンパスポットなのかもしれない。
えいぞうとコンビ待ちを継続。
マネキンが2頭あるとさすがに目立つのか、老若男女問わずよく目が合う。
ほどなくして、腕の折れてる女性が「なにしてるんですか?」と話しかけてきた。女性の方を振り向いた瞬間、肩のシステムから水がこぼれてしまった。
「大丈夫ですか?」
と怪訝な顔。「あなたこそ腕だいじょうぶですか?」と答えると、女性はその場を去ってしまった。チャンスを逃した・・・!
スケッチブックに「逆ナン待ち」と書いてアピール。
これだけはやりたくなかったのだが、この際しかたない。
写真を撮りたがる人はいるが、逆ナンはしてくれない。早くしてくれ。時間がないんだ。
また外国人だ。相当酔っぱらっている。
9割何を言っているのかわからないが、どうやら電話番号を教えたがっているようだ。
あれ・・・これって逆ナン? 逆ナン成功ってことにして・・・いい?
「エンプティー! エンプティー!」と叫びながら爆笑している。充電がなくなって自分の番号がわからないらしい。
すぐ打ち解けた。
その後、30分ほど逆ナン待ちの手伝い(邪魔)をしてくれた。
帰っていった。何がしたかったんだ。
そうこうしているうちに、終了予定の23:00を回ってしまった。
体も触られたし、番号も教えてくれようとしたし、これで逆ナン成功ってことでいいんじゃない?
いや、明日から新宿でやろう。
絶対行かねえからな。
【7日目の活動時間】21:00〜23:00
1週間の逆ナン待ちはこうして幕を閉じた。
終わった瞬間、いっきに徒労感に襲われた。
(おわり)