『彼岸島』という漫画をご存知でしょうか。

 

2002年から週刊ヤングマガジンにて連載が開始され、
現在は最終章にあたる『彼岸島 最後の47日間』が連載されている人気ホラー漫画です。

 

 

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あらすじ(Wikipediaより引用)
宮本青果店の店長の息子である宮本明は、数年前に彼岸島で行方不明になった兄・宮本篤を捜す為、友人と共に彼岸島に渡った。しかし、そこは吸血鬼が跋扈する地であった。兄を捜し出し、本土に連れ帰る為に奮闘する。

 

 

吸血鬼がはびこる悪夢のような島を舞台に、平凡な青年だった宮本明と仲間たちが命をかけて戦うアクションホラーです。

 

「なんか丸太振り回して戦う漫画」という印象で知っている方や
最近まで放送されていた実写ドラマで知った方も多いかもしれません。

 

終始緊張感に満ちたストーリー、不気味なクリーチャー、二転三転する予想のつかない展開が魅力のこの作品。
読むだけでアクションゲームのボスラッシュをプレイしている気分になれる勢いは、連載12年目を迎える現在でも衰えません。
 

 

さて、この彼岸島。

読んでいると気になることがあります。

 

 

 

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ハアハアしすぎ!

 

 

そう、この漫画は常に登場人物が「ハァハァ」しているのです。

 

肺の容積がヤクルトくらいしかないのかもしれません。
フォントの太さがどんなときでも刻み海苔みたいに一定なのも独特の効果を生み出していますね。

 

 
では、漫画全体を通して何回「ハァハァ」しているのでしょうか?

 

気になったので数えてみることにしました。

 

 

<ルール>
■カウントに用いる漫画は完結している『彼岸島』全33巻
■カウント対象は「ハァ」「ハッ」「ハー」

 

 

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ハァハァ → 2ハァ
 

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ハッハッハッ → 3ハッ

 

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ハーハー → 2ハー

 

 

  ■および、登場回数の多いワード「ワー」「ちくしょう」「凄ェ!」「でかした!」

 

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ワー

 

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ちくしょう(ちきしょう、なども含む)

 

 

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凄ェ(すげェ、すげぇよ、なども含む)

 

 

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でかした(西山以外がでかした場合も含む)

 

 

 

 

 

 

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1~5巻

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1巻の時点ではまだ彼岸島に行っていないにもかかわらず、しょっぱなから477ハァという数字を叩き出してくれました。
主人公の明くんがヒロインのユキの裸を妄想して手淫に耽ったことが功を奏したのかもしれません。

 

そして「ハァ」に焦りと興奮が加わったバージョンである「ハッ」が3巻から爆発的に増えています。
主人公たちが吸血鬼に監禁されるなど、窮地に追い込まれるシチュエーションが増えたことと関係がありそうです。

 

「ハー」は巻を追うごとに増加しています。
「ハァ」「ハッ」と違い、「ハー」は主に吸血鬼や邪鬼(クリーチャーに変態した吸血鬼)が使う呼吸音なので、邪鬼の出番が増えたことに起因しているのかもしれません。

 

ちなみに、彼岸島の名の由来は彼岸花が一年を通して咲き乱れているためです。
が、上陸したときに彼岸花を見たのを最後にほぼ彼岸花は登場しなくなります。

 

 

あと、ちくしょう言い過ぎだろ。

 

 

 

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6~10巻

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安定して高水準の「ハァハァ」率を維持しています。1冊あたり200ページ強なので、平均して1ページ1ハァ以上は必ずあることになります。見開きで18ハァあったページもありました。

 

生き残った人間による抵抗組織(レジスタンス)に入った明は、強くなるために師匠(住職であり、レジスタンスを率いるデカブツ)のもとで修行することになります。
そのへんに落ちている刀とか丸太とか顕微鏡を拾って吸血鬼と戦うホラーバトル漫画としての方向性が、この修行で定まったと言えるでしょう。

 

修行の末、明は居合いで吸血鬼を真っ二つにできるだけの超人的な力を身につけるのですが
そこに至るまでの期間は8ヶ月。
落語家の弟子ならまだ『道具屋』も教えてもらえない期間ですが、そういう細かいことはいいのです。

 

このあたりから読者が「この島、広くない?」と思い始めます。

 

 

 

 

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11~15巻

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11巻でハァ数が落ち込んでいます。われわれハァハァリストをやや心配させたものの、どうにか持ち直しました。
戦いが緊迫するとキャラクターが呼吸する余裕もなくなるのでハァ数が減る傾向にあるようです。

 

明がアホみたいに強くなったため「凄ェ!」と仲間に言われる機会も増え、安定した数字が得られています。
「ワー」の数も格段に増えてきました。

 

頻出ワードと思われた「でかした!」は11巻で初登場。でかしたのは明の同級生でメガネのお助けキャラ、西山です。
彼岸島のソウルフードとも言われる「豚汁」が初登場するのもこのシーン。
ハァが少ないなりにその他の見どころが多く、あぶりサーモンみたいな巻だと思います。

 

ストーリー面では、一度見たら忘れられないデザインの邪鬼「姫」との戦いや彼岸島の過去が語られています。
裸足で歩いているのに「コッコッ」という効果音がついているシーンが見どころ。

 

 

 

 

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16巻~20巻

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18巻にして脅威の570ハァが記録を更新しました。
また、このへんから計測中に「ハァハァ」の文字だけが飛び出して見える擬似3D現象が起き始め、健康状態に一抹の不安が生じます。

 

16~20巻はまんべんなく「ハァハァ」や「ちくしょう!」「ワー」が登場して、サービス満点の印象でした。

 

もうこのへんになってくると明が目測4メートルくらいジャンプしたり、扉の向こうのカンヌキを隙間から日本刀で一刀両断して開けたり、といったシーンになんの疑問も持たなくなります。だって8ヶ月も修行したんだもんね。

 

トロッコで逃げながら2つに分かれた線路を切り替えるネプリーグのアトラクションみたいなシーンを読むとハラハラドキドキすることうけあいですが、果たしてそれがホラーのハラハラドキドキと言えるのかはわかりません。

 

有名なセリフ「この丸太に摑まるんじゃ!」は18巻で見られます。

 

 

 

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21~25巻

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「ハァ」の全盛期は過ぎ去り、これまで息を潜めていた「ワー」の猛攻が目立った21~25巻でした。
「ワーワー」と書いてあるだけの見開きページが3回くらいあった気がします。
僕は22巻あたりで「あ、このあたりで『ちくしょう』来るな」と直感できる「予知ちくしょう」の能力に目覚め、精神が彼岸島ナイズされていくのを肌で感じることになりました。

 

そして、このあたりでお助けキャラ兼、豚汁担当の西山の謎テクノロジーが炸裂。
初登場シーンで「見ての通り頭のいいやつだ」と言われていただけのことはあります!
今までも持ち前の頭脳を活かしてダイナマイトや地雷などを自作していたのですが、ついにロケット弾を個人で自作するまでに技術力を発展させました。
周りが江戸時代レベルの生活をしている中、明らかに浮いた軍事力を創り出せる西山は文房具屋の鑑です。Civilizationシリーズで資源を技術力に全振りするとこういう感じになりますね。

 

 

 

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26~33巻

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ついにラスト。「ワー」が凄まじい追い上げを見せています。29巻ではついに117回の「ワー」を達成しました。ハァハァの数も一部落ち込んでいるものの、まずまずの記録です。

 

ストーリー面では、本作の最萌ヒロインと言われる仲間の吸血鬼「隊長」が登場します。頭頂部がハゲていて下半身が無くリュックサックに入った老人という衝撃的なビジュアルながらも、愛嬌のある仕草やツンデレな性格に萌えざるをえません。
明に背負われた状態で「こっちじゃ明!」などと指示して助けてくれるオトモアイルーみたいな存在です。ジジイだけど。

 

ここまでくると島は無尽蔵の広がりを見せており、「海と森しかない村」と言われていた頃が懐かしいくらいのオープンワールドゲームになっています。アップデートで拡張されているのでしょう。

 

そしてついにラスボスとの対決……勝負の行方は果たして……!

 

 

 

 

 

……よし!
というわけで全ての巻の「ハァハァ」を調べました。
カウントの合間に映画『ゼロ・グラビティ』を観に行ったのですが、宇宙空間に投げ出された主人公がハァハァハァハァするたびに彼岸島のことを考えてしまって集中できませんでした。
 

 

それでは集計結果を発表しようと思います……

 

 

 

 

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ん?

 

『彼岸島 手引書』……?

 

ああ、そういえばこの公式ガイドブックの存在を忘れていました。
本編ではないのでノーチェックだったんですが、折角なので読んでおこうと思います。

 

 

……

 

 

 

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嫌ァァァァァァァァァァ!!!
公式が先にやってたあああああああ!!!

 

 

うっかり自分の心臓を素手でくりぬきかけました。
こんなに焦ったのは、ザリガニの水槽に大量の墨汁を間違えてこぼしてザリガニごと漆黒に染めた小2のあの日以来です(ザリガニは死にました)。

 

『手引書』ではカウント対象が「ハァハァ」「ハッハッ」「ハーハー」にとどまり、その合計を出しているにすぎないものの、このままでは記事としてまずいです。

 

…………

 

ということで予定を変更し、現在連載中の最終章『彼岸島 最後の47日間』のカウントもして累計を出すことにします!

 

既刊で13巻まで出ているので一気にいっちゃいましょう。
よく考えると今後出るかもしれない公式ガイドブックのネタ潰しをしてるだけかもしれませんが、
もうなりふり構ってられません。すまぬ……すまぬ……

 

 

 

 

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最終章 1~5巻

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かなり数に安定性が見えているのがわかります。
どの巻も200回台をキープしており、最終章にして「ハァハァ」の呼吸は完成しつつあるのかもしれません。

 

さらに登場人物が増えたこともあってか多面的なストーリーテリングが可能になったので、さまざまな尺度での「ちくしょう」が見られるようになりました。
もう明がそこらの吸血鬼を5人くらいまとめて細切れにする無双スタイル(□ボタンを連打する感じ)がデフォルトになっているので、「ちくしょう」を吸血鬼側が言うことも増えています。読んでいても、明の鬼神のごとき強さに戦慄するほうが多いです。

 

「最後の47日間」の副題が示す通り、47日以内に吸血鬼の親玉、雅(みやび)を倒さなければならない、という設定なのですが、第1話の1コマ目で「それから5日が経過した」と語られるなど、かなりトバしています。実質最後の42日間です。

 

 

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6~13巻

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やっと既刊に追い付きました。
さて、見れば分かる通り「ハァハァ」の数がかなりの落ち着きを見せています。12巻では危うく100を割りそうなくらいの減りようです。
これは作風がより大ゴマを多用したバトル展開へとシフトしていった結果かと思われます。

 

数字的には地味かもしれませんが内容は波乱の連続です。

 

吸血鬼との禁断の恋や、母乳中毒の禁断症状で幻覚を見るなどの展開に目が離せません。
西山特製の武器もバズーカ式の投網やなんでも切れる糸などが登場して、もう細かいことはどうでもいい感じになっています。

 

そろそろクライマックスが近いと思われる本作、いったいどんな結末が待ち受けているか非常に楽しみです。

 

 

 

 

 

……よし!

 

今度こそ終わりました! 終わったぞちくしょう!

 

ということで、結果発表。

 

 

 

 

 

累計「でかした」数 …… 8回!

 

 

累計「凄ェ」数 …… 86回!

 

 

累計「ちくしょう」数 ……475回!

 

 

 

 

 

累計ワーワー数 …… 1037回!

 

 

累計ハーハー数 …… 1483回!

 

 

累計ハッハッ数 …… 4330回!

 

 

そして

 

 

 

累計ハァハァ数 …… 12757回!

 

 

以上となりました!

 

 

 

あとでガイドブックと照らしあわせたところ若干の誤差があったため、
完全に正確とは言えませんが、近似値であることは間違いありません。

 

1巻あたりの平均ハァハァ数は283.49回です。
やっぱり1ページに1ハァ以上はあるんですね。

 

ちなみに、人間の呼吸の肺気量は1回あたり500mlだそうです。
それに照らし合わせると、彼岸島全体で描かれた「呼吸」(ハァハァ、ハッハッ、ハーハー累計)は
9285リットルになるので、なんとゴミ袋300袋ぶんに相当します。
感慨深いですか? 僕はそうでもないです。

 

しかし、公式ガイドブックが先にやっていたのを知らなかったのは不覚でした。
一応ガイドブックが未フォローの部分までカバーしたものの、このままで終わるわけにはいきません。

 

 

 

 

ということで、実際に丸太を持ってみることにしました!

 

 

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これくらいならイケるはず!

 

なんなら片手で担いでやりますよ!

 

 

 

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よっ…!

 

 

 

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動かない

 

動く気配がない

 

よくこんなの持てるな

 

篤兄ちゃんすごいな……

 

あとピラミッドのてっぺん運んだシュウもすごいな

 

 

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………………

 

 

 

 

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むり

 

 

 

 

 

 

 

 

(ダ・ヴィンチ恐山)