「クローバーフィールド」っていう映画を見た。

 

 

なんかすごく話題になった映画だ。

 

簡単に言うと、ニューヨークの街に謎の怪獣が出てきて暴れまくるという内容なんですが、面白いのはそれが一般市民によるハンディカメラで撮影されている、っていうところだ。すごく面白いから見たほうがいいよ。

 

 

 

 

Wikipedia

 

 

逃げ回る一般市民の視点なので、怪獣に対する知識とか一切ない。

 

さらに、ハンディ独特の手ぶれ感が緊張感を加速させる。

 

同じような手法でブレア・ウィッチ・プロジェクトっていうのもあった。

 

 

 

こりゃやり方とアイディア次第で、簡単に映画が撮れるかもしれないぞ。

 

手ごたえを感じたぼくは、さっそく手持ちのデジタルカメラで撮影を開始した。

 

 

 

 

 

ただし、一歩も外に出たくない。

 

夜は暗くて恐いし、肌寒いかもしれないからだ。

 

 

そういうわけで家から一歩も出ずに、なるべく発汗を伴わないように、映画を撮ることにした。さすがに全部動画で撮るわけにはいかないので、要所要所は文章にしよっと。

 

 

 

 

 

 

 

 

「Clover Yamaguchi Field」

 

 

それはいつも通りの静かな夜だった。

 

いつも通り0時に帰宅し、冷蔵庫から飲み物を取り出す。

 

明日はプレゼンの日だ…酒は控えておくか。

 

そんなことを思いながら、コップに飲み物を注いだ瞬間。

 

 

轟音が鳴り響き、カーテンの隙間から目が眩むほどの光が

 

差し込む。激しい地鳴りがしばらく続き、僕は必死に頭をおさえて

 

うずくまった。

 

 

 

そしてあたりに再び静寂が戻った。

 

いったい何が起こったんだ。とにかく、何が起こったのかを

 

知ることが先決だ。この事実は何かの役に立つかもしれない。

 

手元に転がっていたビデオカメラを手に、録画しておくことにした。

 

で、テレビのリモコンは…?

 

 

 

 

いきなり失敗した。なんで英語なんだ。

 

パニック映画=英語という固定観念にとらわれてしまっていた。

 

あと、適当にテレビをつけたのだが偶然高田が映ったのには驚いた。

 

 

気を取り直して、続きを考えよう。

 

 

 

 

 

 

 

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テレビではロクな情報が流れていない。いったい今

 

世界で何が起こっているんだ…?くそっ、こんなときにラジオを

 

持っていればと思う。何か情報源になるものは…。

 

何かあったかな…

 

 

 

 

なんとなくそれっぽい雰囲気を出そうとしてやっていたことなんだが、

 

息が荒すぎじゃないだろうか。でもまあ、これくらいやったほうが

 

緊迫感が出ると思うので、よしとする。

 

あと、この後はずっと英語でいこう。もう撮っちゃったし。

 

 

いちおう手前上、オモコロのホームページをほめておいたよ。

 

 

 

 

 

 

 

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あの異変から何時間かが経過した。ずっと歩き通しで、

 

疲労もずいぶん蓄積されてきたようだ。

 

まだ誰にも出くわしていない…不安は募るばかりだ。

 

何か手がかりだけでもつかめないものだろうか…。

 

 

 

 

とりいそぎ、これから未知との遭遇を感じさせる布石として

 

主人公が不用意に何かに触って、怖い思いをするというのを撮りたかった。

 

家の中をひと通り見渡した結果、電動歯ブラシしかなかったので、これで驚いてみた。

 

 

結果として、「意外と音が大きくてびっくりした」みたいな感じになってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

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あれからまた幾時間が経過した。行けども行けども人の気配はない。

 

世界は僕を残して滅亡してしまったのだろうか。

 

そんな不安に頭をもたげながら歩いていると、、、

 

明かりだ!明かりがついているぞ!誰かいるのかもしれない!

 

 

 

 

やっぱりパニック映画は宇宙人と遭遇してなんぼだ。

 

家の中にETのゴム人形が1体あったので、これをトイレに置いてみた。

 

 

ちなみに、この人形は裏に小さい穴があいていて、

 

強く握ると「プップッ」とかわいい音がなるタイプのやつだ。

 

 

 

 

 

 

 

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もうだめだ…精も根も尽きた。

 

ぼくはこのまま一人で野垂れ死ぬのだろうか。

 

それとも、さっきの未知の生物に食われてしまうのだろうか。

 

そんなのはイヤだ…!

 

 

 

 

もう3日も何も食べていない…何か…食べ物…

 

 

 

 

カタコトの英語で「サムスィングトゥーイェ~トゥ」とか言ってる。

 

外国人が炊飯器をあけて泣く、っていう設定も斬新だなと思った。

 

ちなみに、よく見ていただくとわかるが、

 

あけるときに間違って保温ボタンを押してしまった。

 

空っぽの炊飯器を保温にするのは、思わぬケガのもとだ。読者のみんなも注意しよう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…というところで、やめ。

 

 

はっきり言って1LDKの家で、一人でやるのには限界がある。

 

まず舞台が狭すぎる。暗くしてごまかせるかとも思ったが、さすがに

 

わかるだろう。

 

 

あと設定を外国人にしたのもどうなんだ。英語なんてわからない。

 

それっぽく見えるしかっこいいんじゃないかっていう気持ちがあったんだと

 

思うのだが、どう見たって家の中でフーフー言ってるだけの人だ。

 

 

そして一番は、やっぱりさみしいぞ。

 

映画はみんなでワイワイ撮らなきゃね!しらんけど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やっぱり外に出なきゃいけないのか。

 

やだなあ、外は危険がいっぱいだし、知らない人もいるからなあ。

 

勇気を出すべきか…それともこのまま平穏な生活を続けるべきか…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ええい、ままよ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(エンデバー山口)