妖怪は今も、そこに居る!!
あっ、ちょっとちょっと。帰らないで。
待って待って。
うん、いきなりでビックリしちゃったね。
ごめんごめん。ちゃんと説明するからね。
ご無沙汰してます、凸ノです。
突然妖怪がどうとか言われて
休日の朝、ゆっくり寝てるところをインターホンで叩き起こされて、しぶしぶ玄関を開けたら
「神を信じますか」系のオバサンが立っていた。
そんなテンションの下がり方をしてしまったかも知れませんね。
しかしよくよく考えてみて下さい。
科学技術の目覚しい発展を遂げた現代社会に生きる皆さんも、日々の暮らしの中で「不思議」を感じることはありませんか?
科学では説明できない、妙な体験をしたことはありませんか?
そう、何を隠そうそれは妖怪の仕業なのです。
あっ、ちょっと待って。帰らないで。
ほんと、聞いてみて?一度。
ね。ちょっとの時間だから。お金とかも取らないから。
あらためまして。
それは妖怪の仕業なのです。
人ある所に妖かしあり。
妖怪たちは名を変え姿を変え、この平成の世にも生き残っているのです。
今日は「浪速の京極堂」こと私凸ノが、そんな平成の妖怪達からメジャーなものをいくつか皆様にご紹介したいと思います。
奴らはきっと、今もあなたのすぐ近くに……
「陰毛撒鬼」(いんもうまき)
人がいる至る所に陰毛を撒く妖怪。
その活動範囲は非常に広く、自宅、学校、会社、官公庁、軍事施設など建物であればどこにでも現れる。
「なんでこんな所に陰毛がっ!!??」という所に陰毛がある時、それはこいつの仕業であると言われている。
「電子レンジの中」「電灯の傘の上」など信じられない場所にも現れたとの記録がある。
「リモコン神隠し」(りもこんかくし)
あらゆる家庭に現れる、地味ながらも人間生活に強い影響を与える妖怪。
テレビ、コンポ、照明…あらゆる電化製品のリモコンを隠す。
ソファーや机の下等を好む。
嫌いなものは「整理整頓」で、「使ったリモコンを絶対置いておく場所」がある家庭では死ぬ。
「寝させ爺」(ねさせじじい)
目覚まし時計をコッソリ止め、寝坊させてくる妖怪。
これまた地味ながらも人間生活に与える影響は抜群で、この妖怪によって
破断した商談、破局したカップル、破滅した漫画家など毎年多くの犠牲者が出ている。
最近では携帯電話のアラーム機能を止めるという進化を遂げたという説があり、
スマートフォンのアプリさえも停止させたという報告もある。
「目覚ましが止まってて…」という言葉は決して言い訳ではない。
こいつの仕業なのだ。
だからその遅刻者を決して怒ってはいけない。
怒らないで下さい。
お願いします。
「逆さUSB」(さかさゆーえすびー)
USBケーブルの差込口付近に住み、差し込みプラグの上下や左右を逆さまにする鬼。
USBケーブルを差し込もうとしたら上下が逆で差し込めず、逆さにしてみるとやはり入らない。
おかしいなと思って最初の方向で挿すと入る。
「なんじゃコリャア!!」となるのはこいつの仕業である。
極端に恥ずかしがり屋なので、差込口を見ながら入れると現れない。
「フォロー外し」(ふぉろーはずし)
「逆さUSB」よりも更に新しい妖怪。
Twitterユーザーの間で目撃されることがあり、いつの間にか自分がフォローしたはずのユーザーのフォローが外れていたりするのは、この妖怪の仕業である。
「最近あの人のつぶやき見ねえなあ」と思ったら、フォローが外れている…なぜだ…?
そんな地味な嫌がらせをかましてくる妖怪である。
その正体は「不用意なつぶやきにより痛い目にあったユーザー」の悔恨の情が集まって出来た、精霊のようなものではないかとも言われているが、新しい妖怪であるため、専門家の間でも研究が急がれている。
現状ではこまめなチェック以外に対処法がない。
「幽霊バイブ」(ゆうれいばいぶ)
ポケットや鞄の中に住み、携帯電話の揺さぶる妖怪。
その振動がマナーモード時のバイブレーションに酷似しているため、着信があったと勘違いする者が多い。
「あれ?今ケータイ震えた気がしたんだけどな…?」という時は大抵こいつの仕業。
断じてファントム現象などというカッコイイやつではない。
「札返し」(さつがえし)
券売機の中等に棲み、投入されてきたお札を丁重に突き返す妖怪。
明らかに曲がってもいない、損傷もないお札が何度も突き返される時はこの妖怪がいると考えて良い。
その正体は生前あらゆる欲から解放された古の高僧の霊だとも言われている。
地味ながら人間を苛立たせる力は非常に強い。
急いでいる時に出くわすと、怒りでキリン並に血圧があがるので高齢者は注意が必要である。
「疲れ魔羅」(つかれまら)
疲れて気を抜いている男性の股間に取り憑き、突然に立身出世を志させる妖怪。
もっこりクリエイター。
体が疲れている時にボンヤリとしていて、気が付いたら
股間の太政大臣が荒ぶっている。
それはこの妖怪の仕業である。
ちなみに右大臣と左大臣には影響を与えず、おとなしくぶら下がっているだけである。
この妖怪の暗躍により、気まずい空気を体感した男は多い。
他の妖怪と同様、目的は全然分からない。
「枕毛」(まくらげ)
枕に好んで棲み着く、毛むくじゃらの妖怪。
動物も飼っていないのに、朝起きて枕に毛がたくさんついていたとしたら、それは枕毛の仕業である。
繰り返すが、これは枕毛の仕業であり、決して抜け毛ではない。
決して抜け毛ではない。
「しょりしょり」(しょりしょり)
女性の腕や足に生息するといわれる妖怪。
短く刈り込んだような毛を持っており、この妖怪に取り憑かれていると
腕や足を触った時に「しょりしょり」とした感触があることからこの名前がついたと言われている。
それは実は「処理処理」であり、ムダ毛の生えてきている女性にムダ毛の処理を促しているという説もあるが、俗説であり信憑性は低い。
女性の腕や足に「しょりしょり」とした感触がある時はこの妖怪の仕業であり、決してムダ毛ではない。
決してムダ毛ではない。
「母呼ばせ」(ははよばせ)
人間に取り憑き、先生や上司を「おかあさん」と間違って呼ばせる、恐ろしい妖怪。
クールな二枚目キャラ、いかついヤンキーキャラで通っている人間がこれに取り憑かれると、とんでもなく恥ずかしい思いをすることになる。
しかし普段から「おかあさん」と呼んでいる人間にのみ取り憑くので、微笑ましいと言えば微笑ましい妖怪である。
これとは関係がないが、皆もお母さんは大切にしよう。
「籠り弁慶」(こもりべんけい)
部屋にこもり、ネットや身内に対して実際以上に強気に接する妖怪。
長く棲み着くと、壁や床を叩いて意思表示をするようになったりと、変化に富む妖怪である。
嫌いなものは日光や大勢の人間、かつての同級生などである。
これが極端にインドア派な人間に取り憑いた妖怪なのか、それとも人間そのものが妖怪化するのか、
専門家の間でも意見が分かれるところである。
しかし祓うことが可能な妖怪でもあり、多くの撃退例が報告されている。
繰り返しになるが、皆もお母さんは大切にしよう。
いかがだったでしょうか。
まだまだたくさんの現代妖怪がいますが、何スクロールしても終わりのない底なし沼記事になりそうなので、本日は割愛させて頂きます。
そんな限られた中でも皆さんにも思い当たるフシが数多くあったかと思います。
そう、アレもコレも全て妖怪の仕業だったのです!
明日から皆さんも声高に周りに叫びましょう。
妖怪は今も、そこに居る!!
また機会があれば、他の現代妖怪たちをご紹介したいと思います。
現代妖怪研究会ではこれからも現代妖怪を研究し続けます。
皆さんも是非探してみてください。
ご報告頂けると喜びます。
じゃあ今夜は床にコロコロをかけて眠りましょうね。
再見!!
(凸ノ)